溺愛プロデュース〜年下彼の誘惑〜

氷萌

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すれ違う離れる距離。

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今の彼は
いっぱいいっぱいなんだと思う。

それなのにこういう時
私に出来る事も、気の利いた言葉さえも見つからない。

きっと美南さんなら彼に
『絶対パクられたんだよ!訴えよッ』とか
言ってあげられるんだろうな。

訴えちゃ困るんだけどね。

「詳細が決まったらすぐに伝えるけど
 事が落ち着くまでの当面の間
 由凪さんの撮影や商品の宣伝もナシになるかもしれない。
 俺は誘った事なのに本当に申し訳ない」

「私は平気ですけど…」

頭を下げる彼に
こっちが申し訳なくなってしまう。
私はまだ何の役にも立っていないのだから。

然さんのためにも少しでも出来る事はないかな…

そう思っていた素人の私は甘かったんだーーーー


大々的に週刊誌やニュースに取り上げられ
SNSでは情報が拡散。
何を根拠に誰が言い始めたのか
こちらが盗作したと一方的に決めつけられ
それによって殺到する電話。

この事態に然さんは自身の会社の社長として
対応に追われる事になった。



「大事おおごとになったなぁ」

桐生さんは週刊誌を見ながらポツリ。
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