111 / 174
スペック高めな男達。
13
しおりを挟む仄かに青く光る街灯は私達を微かに照らし
薄暗い月光に映る桐生さんの瞳が
然さんとはまた別の色気を醸し出していて
私は目が逸らす事が出来ない―――
「やば…」
私を挟むように壁に両手をついて
細目で見つめながら小さく呟く桐生さん。
「アンタにムラっとした」
「・・は?」
何を言い出すかと思えば
あまりに突然の告白(?)内容に愕然とした。
「我慢して抑えていたのに…
笑顔とか、不意打ちだよ」
「ちょっとッ
何言って…」
「1回だけだから――」
近付く唇。
彼の行動に私はギュッと目と唇を噛みしめ
拒絶するように顔を背けた。
「目ぇ覚ませ、このバカが。」
今にもキスをしようとする桐生さんの奥から
聞こえてきた低い声。
寸前で彼の気配が離れ恐る恐る目を開けると
後ろに立っていたのは…然さん。
なぜここにいるのか少々驚きもしたけど
それ以上に驚いたのには、もう1つ理由が。
「水…?」
なんと、然さん。
ペットボトルを逆さにし
入っている水を桐生さんの頭上から掛けていた。
それも、全部。
0
お気に入りに追加
41
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
【完結】雷の夜に
緑野 蜜柑
恋愛
同期の檜山葉月は新人の頃から可愛いと話題だった。しかし、容姿も仕事も完璧な彼女には口説く隙が全くなく、何人もの同期が告白しては玉砕し、諦めていた。俺も惚れかけた一人だったが、その気がない奴を口説くほどの熱意もなく、それが幸いしてか、入社して5年経った今、檜山からそれなりの信頼を得ていた。しかし、ある日、ひょんなことから檜山は雷が大の苦手なことを知る。完璧な彼女の弱みを知って、俺の心は少しずつ動き出していて…?
*マークはR18です。
表紙にAIを利用しています。
孤独なメイドは、夜ごと元国王陛下に愛される 〜治験と言う名の淫らなヒメゴト〜
当麻月菜
恋愛
「さっそくだけれど、ここに座ってスカートをめくりあげて」
「はい!?」
諸般の事情で寄る辺の無い身の上になったファルナは、街で見かけた求人広告を頼りに面接を受け、とある医師のメイドになった。
ただこの医者──グリジットは、顔は良いけれど夜のお薬を開発するいかがわしい医者だった。しかも元国王陛下だった。
ファルナに与えられたお仕事は、昼はメイド(でもお仕事はほとんどナシ)で夜は治験(こっちがメイン)。
治験と言う名の大義名分の下、淫らなアレコレをしちゃう元国王陛下とメイドの、すれ違ったり、じれじれしたりする一線を越えるか超えないか微妙な夜のおはなし。
※ 2021/04/08 タイトル変更しました。
※ ただただ私(作者)がえっちい話を書きたかっただけなので、設定はふわっふわです。お許しください。
※ R18シーンには☆があります。ご注意ください。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる