鏡よ鏡よ鏡くん

成瀬 慶

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ここだけの話し

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俺を救うと言ったこの人
自称、神様

俺をニコニコした表情で見る

「何ですか?」祐貴

神様は
俺と目線を合わせて

「祐貴
止めようよ
敬語
何ですか?なんて距離が怖いよ~」神様

いやいや
敬語だろ?この状況は・・・

「だって
神様なんでしょ?
しかも
年齢だって・・・」祐貴

神様はウンウンと頷いて

「祐貴
嬉しいよ
やっとこっち側に歩み寄ってくれた気がする

そうだよ
神様だよ
だけど
そんなにたいそうなもんじゃない
その名前が気になるのなら
他の呼び方でもいいよ

う~ん
例えば
そうそう
以前、出会ったあの子は
僕の事
”鏡くん”って呼んでくれてたよ」神様

俺は神様の方を見て

「・・・鏡くん・・・」祐貴

そう呼んでみた
神様は
こちらに全力の笑顔を向け

「は~い!
祐貴、僕は嬉しいよ
こんなに早く
君がこうして僕を受け入れてくれて!!」神様
※以下、神様→鏡くん

鏡くんは俺の前に胡坐をかいて座り

「じゃ、君の今の悩みを解いていこう」鏡くん

そう言った

俺もある意味
腹をくくって
この状況を受け入れて
鏡くんと話をすることにした

鏡くんはシャツの中から
大学ノートを出した

今、チラリと見えたけど
腹筋われてたな・・・

「あっ
今、見えちゃった?
最近、筋トレ始めたんだ~
なんてウソウソ
これはイメージだから
祐貴の中の
イメージ
だからそんなに見るなよ~
照れる照れる~」鏡くん

俺、そんなに見てたか?
気にはなったけど・・・
そう言われると恥ずかしい
目を逸らす

「祐貴はさ
最近、悩みが多いんだよね・・・
お父さんの再婚
お母さんの交際
そして・・・あっ
これは・・・まだ悩みではないな・・・
今のところ」鏡くん

気になる

「あれ~?気になっちゃった?
だけど
まだ悩んでないもんね・・・
このことは
もう少し後なんだよ
祐貴が悩むのは・・・
でも聞きたい?」鏡くん

焦らされるのは・・・得意ではない
ムッとする

「分かったよ~
そんな顔すんなよ~
特別だぞ
特別
教えてあげる」鏡くん

鏡くんは内緒話をするようなテンションで
話し始めた

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