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ジントニック
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幸助は
珍しくシリアスな空気感で
前にある焼き鳥をつつきながら話を続ける
「俺さ・・・ずっと唯香が好きだったんだよな
小学生のころ
一緒にボール蹴ってたころから
コイツスゲーな!!って思う度に好きになっててさ
いっつも見ててさ
そしたら気が付いちゃったんだよね
唯香が見てるの・・・お前だって」幸助
幸助は唯香の事をそんなに前から好きだったんだ
って言うか
小学生のころなんて
全く好きだとか嫌いだとか
友情の上でしかなくて
恋愛なんて考えたことも無かった
こいつ
ませてたんだな
「・・・そうなの?えっ?ふーん」愁
無関心を装ったような
そう言う返事しか俺にはできない
「フーンじゃねーよ
いつか愁に告るのかなって思ってた
あいつが一番近くに居たんだから
脈ありだろって思ってた
俺、マジで好きだったからさ
好きな子の幸せとか願ったりしてさ
でも
半分は
唯香が振られたら
俺が・・・っていう思いもあった」幸助
目の前にあるから揚げをパクリと口にほおりこむ幸助
「お前、いい奴だな
そんなの気にしないで
早く自分の気持ち言えよ」愁
にこりと笑って
幸助はまた話し始める
「だってさ
俺たち仲間だろ?
俺もお前も
お前も唯香も
唯香も俺も
みんな仲間だからさ
簡単には突き進めないって」幸助
「まぁ」愁
「っでお前に彼女ができた
俺はチャンスだって思ったね」幸助
「でも、直ぐに唯香と付き合ってないよな?」愁
「あいつめっちゃ落ち込んでたしね・・・
弱ったところをたたみかけるような事できなかった
俺、馬鹿だからさ
”別に愁が結婚したわけでもないんだから
諦めないでいいだろ!がんばれ”
なんて言っちゃってさ
陰ながらお前への恋を応援してた」幸助
小さくため息をつく幸助
「お前、本当に馬鹿」愁
俺も馬鹿
何も気が付けなかった・・・
「お前には言われたくねーよ」幸助
そりゃそうだ
「っで、色々あったじゃん
最後にさ
ココという所で
俺、方向転換したわけよ」幸助
「方向転換?」愁
「お前、覚えてる?奏ちゃんと最後に会いに行った時の事
俺が靴を貸して
そのかわり
もしも上手く行かなかったら俺の話し聞いてって言ったろ?」幸助
覚えてる
自分の事で一杯だったから
あの時は幸助の事にまで気が回らなかったけど
変な感じだなってことは思っていた
「ああ
あの時・・・帰って聞こうとしたら
お前・・・出かけて行った
ああ、あの時ね」愁
幸助はウンウンと頷く
「唯香がお前の事がずっと好きだって
言おうって思ってた
弱ってるお前なら
唯香の思いにフラフラっと行くんじゃないかって
そしたら
唯香が幸せになれるんじゃないかって・・・」幸助
「言わなかったな」愁
「ああ、言わなかった
あの日、俺は俺の気持ちを優先した
っで唯香の部屋に行って
ずっと好きだったって告白した
唯香はびっくりしすぎてリアクションがおかしかったけど
めっちゃ考えてた
っで
有難うって言ってさ
受け入れてくれてさ
あいつ優しいからさ
多分
俺の事なんか好きではないんだけど
自分が愁の事思ってきてたのとかぶったりして・・・だと思う
で、付き合いだしたんだけど
ま、上手くはいかないよな」幸助
幸助は壁の方を見る
「・・・そうか
・・・お前ら
・・・そうだったんだ」愁
何だ・・・この罪悪感
「最後は俺が言った
友達に戻ろうって・・・
好きな子が無理してるの見てて
それが俺のせいだって思うのは
やっぱり苦しいからさ
あと
仲間だしな俺たち」幸助
幸助は、そういってビールを飲み干し
次に控えていた
ジントニックを手に持った
「っで?お前の番だ」幸助
幸助は鋭い目でこちらを見る
そして
俺に約束通り
話しを要求してきた
俺はさっきまで奏と居たことを幸助に話した
珍しくシリアスな空気感で
前にある焼き鳥をつつきながら話を続ける
「俺さ・・・ずっと唯香が好きだったんだよな
小学生のころ
一緒にボール蹴ってたころから
コイツスゲーな!!って思う度に好きになっててさ
いっつも見ててさ
そしたら気が付いちゃったんだよね
唯香が見てるの・・・お前だって」幸助
幸助は唯香の事をそんなに前から好きだったんだ
って言うか
小学生のころなんて
全く好きだとか嫌いだとか
友情の上でしかなくて
恋愛なんて考えたことも無かった
こいつ
ませてたんだな
「・・・そうなの?えっ?ふーん」愁
無関心を装ったような
そう言う返事しか俺にはできない
「フーンじゃねーよ
いつか愁に告るのかなって思ってた
あいつが一番近くに居たんだから
脈ありだろって思ってた
俺、マジで好きだったからさ
好きな子の幸せとか願ったりしてさ
でも
半分は
唯香が振られたら
俺が・・・っていう思いもあった」幸助
目の前にあるから揚げをパクリと口にほおりこむ幸助
「お前、いい奴だな
そんなの気にしないで
早く自分の気持ち言えよ」愁
にこりと笑って
幸助はまた話し始める
「だってさ
俺たち仲間だろ?
俺もお前も
お前も唯香も
唯香も俺も
みんな仲間だからさ
簡単には突き進めないって」幸助
「まぁ」愁
「っでお前に彼女ができた
俺はチャンスだって思ったね」幸助
「でも、直ぐに唯香と付き合ってないよな?」愁
「あいつめっちゃ落ち込んでたしね・・・
弱ったところをたたみかけるような事できなかった
俺、馬鹿だからさ
”別に愁が結婚したわけでもないんだから
諦めないでいいだろ!がんばれ”
なんて言っちゃってさ
陰ながらお前への恋を応援してた」幸助
小さくため息をつく幸助
「お前、本当に馬鹿」愁
俺も馬鹿
何も気が付けなかった・・・
「お前には言われたくねーよ」幸助
そりゃそうだ
「っで、色々あったじゃん
最後にさ
ココという所で
俺、方向転換したわけよ」幸助
「方向転換?」愁
「お前、覚えてる?奏ちゃんと最後に会いに行った時の事
俺が靴を貸して
そのかわり
もしも上手く行かなかったら俺の話し聞いてって言ったろ?」幸助
覚えてる
自分の事で一杯だったから
あの時は幸助の事にまで気が回らなかったけど
変な感じだなってことは思っていた
「ああ
あの時・・・帰って聞こうとしたら
お前・・・出かけて行った
ああ、あの時ね」愁
幸助はウンウンと頷く
「唯香がお前の事がずっと好きだって
言おうって思ってた
弱ってるお前なら
唯香の思いにフラフラっと行くんじゃないかって
そしたら
唯香が幸せになれるんじゃないかって・・・」幸助
「言わなかったな」愁
「ああ、言わなかった
あの日、俺は俺の気持ちを優先した
っで唯香の部屋に行って
ずっと好きだったって告白した
唯香はびっくりしすぎてリアクションがおかしかったけど
めっちゃ考えてた
っで
有難うって言ってさ
受け入れてくれてさ
あいつ優しいからさ
多分
俺の事なんか好きではないんだけど
自分が愁の事思ってきてたのとかぶったりして・・・だと思う
で、付き合いだしたんだけど
ま、上手くはいかないよな」幸助
幸助は壁の方を見る
「・・・そうか
・・・お前ら
・・・そうだったんだ」愁
何だ・・・この罪悪感
「最後は俺が言った
友達に戻ろうって・・・
好きな子が無理してるの見てて
それが俺のせいだって思うのは
やっぱり苦しいからさ
あと
仲間だしな俺たち」幸助
幸助は、そういってビールを飲み干し
次に控えていた
ジントニックを手に持った
「っで?お前の番だ」幸助
幸助は鋭い目でこちらを見る
そして
俺に約束通り
話しを要求してきた
俺はさっきまで奏と居たことを幸助に話した
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