サンドリヨン 〜 シンデレラの悪役令嬢(意地悪姉役)に転生したので前職を生かしてマッサージを始めました 〜

浪速ゆう

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本編

結婚式 3

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[種別]ノック式エマルジョンインクボールペン
[ボール径]0.5/0.7mm(全3色)
[純正芯]
 NC芯(全長111.0mm 軸径4.4mm)
[互換芯]
 EQ芯(全長111.0mm 軸径4.4mm)
[問題あり]
 PILOT BRFV-10(NC芯の長さに切れば入る)
[使用不可]
 ゼブラ JF芯、三菱鉛筆 UMR、SXR(太いため入らない)

[コメント]
 筆記振動や各部のガタつきを低減することをテーマにしたボールペン。0.5mm、0.7mm、インクは基本の3色のリリース。黒インクのみ、軸の色を黒、灰、白の三色から選べる。
 2019年8月30日に、数量限定で色付きの軸が発売された。

 私はボールペンのガタつきが気になったことはほとんどないから、このペンの試みがどのくらい成功しているかはわからないが、確かにこのペンでの筆記時にガタつきを感じることはない。
 また、ペン先に金属の重りが入っているようで、心持ち低重心になっている。持って重いと感じるほど強調されているわけでもなく、なかなか使い心地はいい。
 ただ、低減したと謳っているノック部のノイズは消せておらず、振るとカチャカチャ鳴る。ネットでは「鳴らない」と言っている人もいるので、個体差があるのかもしれない。気になる人は店頭で確かめた方がいいだろう。
 あとは、ペン先が見えない、見づらいという意見もある。私は特に気にならなかったが、確かにペン先が太めで埋もれ気味になっているから、ペンの持ち方や姿勢などによっては見えづらい可能性がある。この点も店頭でチェックした方がいい。

 グリップは、シグノRT1とよく似た形状をしている。ペン先にかなり近いところまでラバーになっているから、ペン先を持つ人でも扱いやすい。
 持ち手の太さもシグノRT1と同等。サラサスティックより気持ち細いくらい。つまりは結構太い方だから、好みが分かれるところだろう。
 また、ラバーの素材もシグノRT1と似ていて、ホコリがかなりくっつきやすく、手では取りにくい。水で洗えば簡単に落ちるが、ブレンのグリップ部にはバネと金属製の重りが入っているので水洗いは避けたい。セロテープなどを使うといいだろう。

 リフィルのNC芯は、EQ芯とほぼ同じ形状で、基本的にはEQ芯と互換性がある。ただ、少しだけパイプの径が太くなっており、これが筆記振動を抑えるために何らかの役割を果たしている可能性もある。
 EQ芯の入る軸にはNC芯は問題なく入る。スラリやスラリ300で使えることは確認済み。
 JF芯系のリフィルを使っている軸との互換性もEQ芯と同様。ジェットストリーム、シグノRT、シグノRT1、サラサクリップの軸には入る。ノック式エナージェル軸は、バネ径が太すぎて抜ける。バネごと移植すれば入るかもしれない。エナージェルトラディオには入らない。エラベルノには一応入るが、長さが足りずにペン先がほとんど出てこなくなるから、使うなら改造が必要だろう。

 軸の互換性についてはスラリなど、EQ芯対応の軸と同じ。
 EQ芯とは互換性があるが、NC芯の太さが振動低減の役に立っているのであれば、あまりやらないほうがいいような気もする。
 JF芯やジェットストリームのSXRは、径が太いため入らない。アクロボールのBRFVは、そのままでは使えないが、少し切って長さを調整すれば使えるようになる。少し長めに切ることで、ペン先が見えにくい欠点を改善できる。

 インクはスラリと同じ。初期のスラリに比べると、ダマやインクの糸引きは少なくなっているが、やはりジェットストリームやアクロボールと比べるとインクの出が多すぎる傾向がある。そのかわり、書き出しのかすれは少ない。低粘度油性の中では滑りすぎないのも同様。

 軸のデザインはnendoによるもの。わざわざデザインした会社名を公表しているからには、ゼブラとしては自信のあるデザインなのだろうが、私は正直、この軸は「ダサい」に片足を突っ込んでいると思う。狙いすぎて外した感じ。だいたい、スタイリッシュなペンにしたいなら、駄洒落の名前ではダメだろう。
 この軸はシンプルさや清潔感を感じさせるデザインになっているわけだが、これを成立させるなら、ホコリの付きやすいラバーを使ったことは大失敗だと言わざるを得ない。
 ただ、2019年に数量限定で販売された色付き軸については、見栄えの問題を大幅に改善したと思う。このペンは無彩色よりも、落ち着いた色の方が合っている。限定といわず、レギュラー化すべきだと思う。

 そもそも、ブレの低減という、デザインを大きく制限しそうな新技術を投入しながら、同時にデザインも優れたペンを開発し、なおかつそれを定価150円で実現しようという目標が欲張りすぎだったのではないかと思う。デザインにこだわるのは技術を確立してからでも遅くなったかのではないか。まずは機能面を重視したエントリーモデルを出して、後に「nendoスペシャルモデル」を300円から500円くらいで出すとか、段階を踏めば良かったのではなかろうか。

 このペンとライバル関係になるのは、同社のスラリやスラリ300だろう。
 ブレンのデザインやコンセプトがどうでもいい人や、透明軸がいいという人は従来のスラリで充分。
 スラリ300は名前の通り300円でブレンの倍するが、少なくとも私はガタつきを感じないし、ノックはカチャカチャ言わないし、ラバーへのホコリはブレンよりは付かない。また、無難で実用的なデザインの軸である。ゼブラのエマルジョンインクが使える単色ペンが欲しいなら、私はブレンよりスラリ300を勧める。
 一方、ブレンが優位なのは、軽量かつ低重心気味の筆記感がいいこと。太めのグリップと低重心の筆記感が好みなら、ブレンの方が使い心地がいいかもしれない。

 あと、アクロインキが嫌いでなければ、BRFVを入れてアクロボール・ブレンとして使う手は結構アリだと思う。
 BRFVの移植は無意味な行為だと思っていたが、やってみると想像以上に相性がいい。純正ブレンの欠点のいくつかが解消され(ダマと埋まり気味のペン先)、かつ、純正のアクロボールよりも心持ち滑らかな筆記感になる。
 純正芯ではいまいち実感できなかった「書き心地の改善」とやらが、BRFVを使うことではっきりと実感できてしまった。
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