84 / 114
本編
祈り
しおりを挟む
「その婚約は……辞退させていただきます」
辞退という言葉に、一同騒然となる。何より驚いたのは、マーガレットだ。マーガレットはこの結末を知っている。ガラスの靴を履けば、リュセットがシンデレラだと誰もが気づき、そして王子様と結婚する。シンデレラは王子様の隣で微笑んでいるのが、大元のあらすじだ。それなのに……。
「辞退? なぜだ……」
誰もが疑問に思ったことを声に出して言ったのは大臣だった。眉間にしわを寄せ、リュセットに歩み寄ってさらにこう言った。
「ここにいる誰もが王子との婚約を望んでいるというのに? どうしてあなたはそんなことを言うのか、わしにはわからん!」
「私は……」
マーガレットにも疑問だった。その答えはマーガレットの想像としていたものではない。
「で、では、この場合はどうなるのでしょうか? 代案として他の令嬢を探すというのはいかがでしょう? 例えば私の他の娘など——」
「これは上からの命令なのだ。一度城に戻って相談してみなければ……!」
「それならば別の娘の案はどうかと確認もお願いいたします!」
イザベラが必死にそう訴えるが、大臣はそれどころではない。バタバタと部屋の中を歩き回り、リュセットはただバツが悪そうにその場に立ち尽くしているだけだ。
「ええい、辞退したいと申すなら、一度わしらとともに城まで同行願えますかな? 理由はそこで聞きましょうぞ!」
「……かしこまりました。それについては甘んじてお受けいたします」
リュセットは会釈をしながら、慌てた様子でクローゼットの中を探す。中から取り出したのは、以前マーガレットが借りたあのワンピースだった。
「少し準備をしますので、皆様は外でお待ちいただいてもよろしいでしょうか」
「リュセット、着替えを手伝ってもいいかしら?」
「ありがとうございます。お気持ちは嬉しく思うのですが、私一人で大丈夫ですので、お姉様も外でお待ちくださいませ」
マーガレットは留まりリュセットの考えを聞き出そうとするが、申し訳なさそうに断られてしまった。マーガレットはリュセットが支度をしているその間、いても経ってもいられずに皆とは同じところではなく一人裏庭へと回った。
(……リュセット、なんで? ってか、ねぇこれって、このままじゃやばいんじゃない?)
思わずツーっと背中に冷たい何かが流れ落ちるのを感じる。それと同時だった。土の上に立っているはずの足元がぐにゃりと歪み、マーガレットは立っていられなくなる。
「きゃっ!」
思わず上げた悲鳴もその歪みの中に飲み込まれて、消えていく。まだら模様を描きながら景色はマーブルに混ざり合い、やがてそれは茶色になりどんどん濃く、深い闇の色へと変わっていく。
自分の体がどこかへ落ちていくような感覚がし、必死になって手を伸ばすけれど、その手は何も掴めない。いいや、掴んでいるのかもしれない。それは闇という暗闇をーー。
「マーガレット~」
その声に導かれでもするかのように、マーガレットはハッと目を開けた。さっきまでいた暗闇はそこにはなく、ただ裏庭でマーガレットは突っ立っていただけだった。
額の上で玉になった汗の粒を手の甲で拭い去り、マーガレットは顔を上げた。
「アリス、またあなたなのね……?」
挑むように、睨みつけるマーガレットの視線にも何も感じない様子で、アリスはプラタナスの樹の上で座って遠くを見ている。
「最近空気がなんだか違うの。あなたもそう感じない?」
アリスはマーガレットへと視線を投げ落としたが、その瞳はマーガレットを見ているようで見ていない。そんな風に感じる。心ここにあらずと言ったような表情に、マーガレットは眉根を寄せた。
「私にはあなたの言うことがなんの話なのか、さっぱり分からないわ」
「そう。それもそうね」
なんて言ったかと思えば、アリスはマーガレットの背後に立っていた。相変わらずどこか夢うつつな様子で、アリスはマーガレットを背後から見つめている。
そんな様子にまたかと思ったマーガレットは、振り返りもしない。振り返ったところで、アリスを目で追えるとも思わなかったからだ。代わりにプラタナスの木を見つめたまま、口を開いた。
「ねぇ、リュセットが王子様と結婚しないって言い出したのだけど、どういうことなの? あなたはなんでも知っているのでしょう? この世界の理も、この世界の結末も」
「ええ、何かが変わり始めているわ」
アリスの声は再びプラタナスの樹の上から聞こえる。けれどマーガレットは目で彼女を追わず、ただ声に耳をそば立てた。
「それはいいことなのかしら~。世界が消える~。物語が消える~。もしもそうなれば~それは~……あなたのせいね、マーガレット」
最後の言葉はマーガレットの正面から聞こえた。プラナタスの樹の後ろから覗き込むような形で、マーガレットを正面から見ていた。
「私は……努力したわ。物語を元の話に持っていこうと努力したわ……」
(自分の感情を押しとどめ、心を殺して)
マーガレットは胸元に手を当てた。そこには何もないというのに。
「知っているわ。あなたの行動も、私は見ていたのだから」
「じゃあどうして? どうしてこんなことになってるの?」
アリスは珍しく口元を綻ばせた。まるで笑顔を作っているかのように。それが本当に笑顔なのだとしたら、マーガレットが見るアリスの初めての笑顔だった。
「物語が消えるのだとしたら~、それは~、いけない~。いけないことだわ~」
アリスは両手を広げて踊り始める。
「けれど~、これがそうじゃないのなら~、そうじゃないというのなら~、あなたにはチャンスがあるわ~」
「……チャンス?」
踊りながら、歌いながら。アリスはマーガレットの手を取った。そのままマーガレットと踊るように、その場をくるくると回っている。アリスの踊りに付き合わされて、マーガレットは半ば振り回されながら踊り続けた。
「マーガレット~。おお、マーガレット~」
そんな足がピタリと止まった時、アリスは目を閉じ掴んでいるマーガレットの両方の手を口元に寄せて、何かを囁いた。
「……っ」
静かに目を閉じるアリスの姿は、どこか神聖なものに見え、声をかけようと開いた口は何も発することもなく静かに閉じた。
やがてゆっくりと瞼を開けたアリスは、マーガレットにこう言った。
「これはリュセットの物語。けれど、それと同時にこれは、マーガレット……あなたの物語でもあるのね」
澄んだ瞳はまるで湖を彷彿させる。透明感があり、広く、深い、なぜか安心させるような、そんな瞳。
「祈りましょう~。私はあなたに魔法はかけられない~。けれど私はマーガレットのために祈ることができる~」
アリスは歌う。踊りはせず、マーガレットの両方の手を握りしめながら。
「祈りは願い~。願いは希望~」
マーガレットの手にキスを落とし、アリスは手を離した。
「希望はきっと、奇跡を呼ぶわ」
アリス声が再び樹の上からしたかと思ったが、見上げた先にはもう、誰もいなかった。
辞退という言葉に、一同騒然となる。何より驚いたのは、マーガレットだ。マーガレットはこの結末を知っている。ガラスの靴を履けば、リュセットがシンデレラだと誰もが気づき、そして王子様と結婚する。シンデレラは王子様の隣で微笑んでいるのが、大元のあらすじだ。それなのに……。
「辞退? なぜだ……」
誰もが疑問に思ったことを声に出して言ったのは大臣だった。眉間にしわを寄せ、リュセットに歩み寄ってさらにこう言った。
「ここにいる誰もが王子との婚約を望んでいるというのに? どうしてあなたはそんなことを言うのか、わしにはわからん!」
「私は……」
マーガレットにも疑問だった。その答えはマーガレットの想像としていたものではない。
「で、では、この場合はどうなるのでしょうか? 代案として他の令嬢を探すというのはいかがでしょう? 例えば私の他の娘など——」
「これは上からの命令なのだ。一度城に戻って相談してみなければ……!」
「それならば別の娘の案はどうかと確認もお願いいたします!」
イザベラが必死にそう訴えるが、大臣はそれどころではない。バタバタと部屋の中を歩き回り、リュセットはただバツが悪そうにその場に立ち尽くしているだけだ。
「ええい、辞退したいと申すなら、一度わしらとともに城まで同行願えますかな? 理由はそこで聞きましょうぞ!」
「……かしこまりました。それについては甘んじてお受けいたします」
リュセットは会釈をしながら、慌てた様子でクローゼットの中を探す。中から取り出したのは、以前マーガレットが借りたあのワンピースだった。
「少し準備をしますので、皆様は外でお待ちいただいてもよろしいでしょうか」
「リュセット、着替えを手伝ってもいいかしら?」
「ありがとうございます。お気持ちは嬉しく思うのですが、私一人で大丈夫ですので、お姉様も外でお待ちくださいませ」
マーガレットは留まりリュセットの考えを聞き出そうとするが、申し訳なさそうに断られてしまった。マーガレットはリュセットが支度をしているその間、いても経ってもいられずに皆とは同じところではなく一人裏庭へと回った。
(……リュセット、なんで? ってか、ねぇこれって、このままじゃやばいんじゃない?)
思わずツーっと背中に冷たい何かが流れ落ちるのを感じる。それと同時だった。土の上に立っているはずの足元がぐにゃりと歪み、マーガレットは立っていられなくなる。
「きゃっ!」
思わず上げた悲鳴もその歪みの中に飲み込まれて、消えていく。まだら模様を描きながら景色はマーブルに混ざり合い、やがてそれは茶色になりどんどん濃く、深い闇の色へと変わっていく。
自分の体がどこかへ落ちていくような感覚がし、必死になって手を伸ばすけれど、その手は何も掴めない。いいや、掴んでいるのかもしれない。それは闇という暗闇をーー。
「マーガレット~」
その声に導かれでもするかのように、マーガレットはハッと目を開けた。さっきまでいた暗闇はそこにはなく、ただ裏庭でマーガレットは突っ立っていただけだった。
額の上で玉になった汗の粒を手の甲で拭い去り、マーガレットは顔を上げた。
「アリス、またあなたなのね……?」
挑むように、睨みつけるマーガレットの視線にも何も感じない様子で、アリスはプラタナスの樹の上で座って遠くを見ている。
「最近空気がなんだか違うの。あなたもそう感じない?」
アリスはマーガレットへと視線を投げ落としたが、その瞳はマーガレットを見ているようで見ていない。そんな風に感じる。心ここにあらずと言ったような表情に、マーガレットは眉根を寄せた。
「私にはあなたの言うことがなんの話なのか、さっぱり分からないわ」
「そう。それもそうね」
なんて言ったかと思えば、アリスはマーガレットの背後に立っていた。相変わらずどこか夢うつつな様子で、アリスはマーガレットを背後から見つめている。
そんな様子にまたかと思ったマーガレットは、振り返りもしない。振り返ったところで、アリスを目で追えるとも思わなかったからだ。代わりにプラタナスの木を見つめたまま、口を開いた。
「ねぇ、リュセットが王子様と結婚しないって言い出したのだけど、どういうことなの? あなたはなんでも知っているのでしょう? この世界の理も、この世界の結末も」
「ええ、何かが変わり始めているわ」
アリスの声は再びプラタナスの樹の上から聞こえる。けれどマーガレットは目で彼女を追わず、ただ声に耳をそば立てた。
「それはいいことなのかしら~。世界が消える~。物語が消える~。もしもそうなれば~それは~……あなたのせいね、マーガレット」
最後の言葉はマーガレットの正面から聞こえた。プラナタスの樹の後ろから覗き込むような形で、マーガレットを正面から見ていた。
「私は……努力したわ。物語を元の話に持っていこうと努力したわ……」
(自分の感情を押しとどめ、心を殺して)
マーガレットは胸元に手を当てた。そこには何もないというのに。
「知っているわ。あなたの行動も、私は見ていたのだから」
「じゃあどうして? どうしてこんなことになってるの?」
アリスは珍しく口元を綻ばせた。まるで笑顔を作っているかのように。それが本当に笑顔なのだとしたら、マーガレットが見るアリスの初めての笑顔だった。
「物語が消えるのだとしたら~、それは~、いけない~。いけないことだわ~」
アリスは両手を広げて踊り始める。
「けれど~、これがそうじゃないのなら~、そうじゃないというのなら~、あなたにはチャンスがあるわ~」
「……チャンス?」
踊りながら、歌いながら。アリスはマーガレットの手を取った。そのままマーガレットと踊るように、その場をくるくると回っている。アリスの踊りに付き合わされて、マーガレットは半ば振り回されながら踊り続けた。
「マーガレット~。おお、マーガレット~」
そんな足がピタリと止まった時、アリスは目を閉じ掴んでいるマーガレットの両方の手を口元に寄せて、何かを囁いた。
「……っ」
静かに目を閉じるアリスの姿は、どこか神聖なものに見え、声をかけようと開いた口は何も発することもなく静かに閉じた。
やがてゆっくりと瞼を開けたアリスは、マーガレットにこう言った。
「これはリュセットの物語。けれど、それと同時にこれは、マーガレット……あなたの物語でもあるのね」
澄んだ瞳はまるで湖を彷彿させる。透明感があり、広く、深い、なぜか安心させるような、そんな瞳。
「祈りましょう~。私はあなたに魔法はかけられない~。けれど私はマーガレットのために祈ることができる~」
アリスは歌う。踊りはせず、マーガレットの両方の手を握りしめながら。
「祈りは願い~。願いは希望~」
マーガレットの手にキスを落とし、アリスは手を離した。
「希望はきっと、奇跡を呼ぶわ」
アリス声が再び樹の上からしたかと思ったが、見上げた先にはもう、誰もいなかった。
0
お気に入りに追加
95
あなたにおすすめの小説

小説主人公の悪役令嬢の姉に転生しました
みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
第一王子と妹が並んでいる姿を見て前世を思い出したリリーナ。
ここは小説の世界だ。
乙女ゲームの悪役令嬢が主役で、悪役にならず幸せを掴む、そんな内容の話で私はその主人公の姉。しかもゲーム内で妹が悪役令嬢になってしまう原因の1つが姉である私だったはず。
とはいえ私は所謂モブ。
この世界のルールから逸脱しないように無難に生きていこうと決意するも、なぜか第一王子に執着されている。
そういえば、元々姉の婚約者を奪っていたとか設定されていたような…?

悪役令嬢、第四王子と結婚します!
水魔沙希
恋愛
私・フローディア・フランソワーズには前世の記憶があります。定番の乙女ゲームの悪役転生というものです。私に残された道はただ一つ。破滅フラグを立てない事!それには、手っ取り早く同じく悪役キャラになってしまう第四王子を何とかして、私の手中にして、シナリオブレイクします!
小説家になろう様にも、書き起こしております。

悪役令嬢に転生したら手遅れだったけど悪くない
おこめ
恋愛
アイリーン・バルケスは断罪の場で記憶を取り戻した。
どうせならもっと早く思い出せたら良かったのに!
あれ、でも意外と悪くないかも!
断罪され婚約破棄された令嬢のその後の日常。
※うりぼう名義の「悪役令嬢婚約破棄諸々」に掲載していたものと同じものです。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる