26 / 114
本編
マッサージ開始 3
しおりを挟む
「……っ、そこはなんだ?」
痛みを感じたのか、カインは相変わらずうつ伏せの状態でそう聞いた。そんなカインの様子にほくそ笑みながらマーガレットはカインの腕と背中側面の付け根、ちょうど肩甲骨の終わりあたりを指圧していた。
「腕をよく使っている人には効果的なツボなの。痛い?」
「……いや、体に響く感じで効いている」
上手い言い方をしているが、カインの呼吸は乱れていた。明らかに痛みを堪えている様子だ。
カインがうつ伏せに寝ていることをいいことに、マーガレットはそんな様子がおかしくて仕方がない。
「ここは痛みを感じやすいツボではあるから、強すぎるなら言ってもいいよ」
「大丈夫だ。心地よい痛みだ」
心地よいと言う言葉に思わず吹き出しそうになった。心地いいはずはない。圧の感覚はまだ取り戻せていないが、強めに押しているせいで、痛みを感じているはずだからだ。しかもカインは剣を振り回す上、今日は書類仕事で利き腕をよく使ったのだろう。明らかにコリを感じる上にたいていの人が痛みを感じやすいポイントを刺激されて痛くないはずがなかった。
「あと、カインは肩甲骨が筋肉で埋もれてるわね。ちょっとストレッチするから腕動かすよ」
顔の横に手が来るように上げていた腕を下げ、そのまま肘を折り曲げて手のひらが上を向くように背中に乗せた。そしてマーガレットの腕を脇腹から滑り込ませて腰のあたりに手をつき、そのまま腕を押し上げるようにすると、胸を開くような形でカインの腕が反っていく。
「カインはあれね、三角筋から凝ってる。胸の開きも悪いから多分デコルテも詰まってるね」
「……っ!」
明らかにカインの呼吸が止まってる。その様子を見てマーガレットは腕の力を緩めた。けれどその勢いで手を引き抜き、そっと腕の付け根に滑り込ませて反対側の手で肩甲骨の筋を指圧していく。
「あっ、ここは入るんだ。ふむふむ」
マーガレットは楽しそうにカインの体を開拓していく。まるで新大陸の地図を作成していくかのように、マーガレットはカインの体を調べては頭の中に地図を作り上げていた。
「じゃあ、次、同じように反対いくわね」
カインの返事は待たず、マーガレットは再び反対側の腕のツボを押し、ストレッチを始めた。
「とりあえず次は仰向けに寝てもらえるかしら? 胸元のタオルはどけて、枕の上に普通に頭を置いてみて」
くるりと回転し、カインは仰向けになった。その上からタオルをかけて、マーガレットは再び足元に立膝をついて座った。
「……ふむ。やはりそのドレスはあまり良いものとは言えぬな」
確かに良いものではない。普段マーガレットが着ているドレスに比べれば生地も古く安っぽい。
「でも私は好きよ。ゴテゴテとしたドレスより、これの方が動きやすいもの」
「だが、胸がもう少し開いていればとても良い眺め……うっ!」
屈むような体勢から上体を起こしたマーガレットは、そのまま向こう脛を思いっきり拳で叩いた。
「あら、失礼。手元が狂っちゃったみたいだわ」
明らかな棒読みでそう言った後、拳をカインに見せつけるように持ち上げている。
「変なことしないって言ってたよね? 騎士に二言ないんじゃなかったの?」
「俺は何もしていないだろう?」
「変なこと言うのもなしね。次また変なこと言ったら、今度はもっと痛いところ攻めるから」
マーガレットは冷めざめとした顔でそう言った後、カインは静かに枕に頭を置いた。その様子を確認した後、マーガレットは別のタオルを手に取り、カインの目元に乗せてから再びカインの足元に膝をついてマッサージを始めた。同時に、次回マッサージをする時はカインと同じ服を借りようと心に誓いながら。
そうして気がつけば数時間が経過していた頃、マーガレットは深く息を吐きながらカインの鎖骨より下を圧迫していた手を離した。その手でカインの目元に乗せていたタオルを外す。
「じゃあゆっくり起き上がってみて。体の調子はどう?」
「……」
カインは目を閉じたまま動かない。
(……えっ? もしかして、寝てる?)
そう思い、立ち位置を変えてカインの顔を覗き込もうとしたら、突然カインの目がカッと開き、両腕を伸ばしてマーガレットを捕まえた。あまりにも突然の行動に一瞬何が起きているの理解できずにいたマーガレットだが、カインから発する甘い香りが鼻腔内に広がりだした頃、やっと現状が見えてきた。
カインの胸の上に寝そべるような形でマーガレットはカインに抱きしめられていた。
「……わっ、ちょっ!」
慌てて腕を振りほどこうと躍起になるが、カインの力強い腕はテコでも動きそうにない。
「まるでタコにでもなった気分だ……」
その言葉に一瞬不安を覚えそうになったこの状況に、マーガレットはホッと息をついた。明らかに変なことをするような様子は見受けられない。その上前に押し倒された時のような雰囲気も感じられない。カインは明らかにリラックスして、満足しているだけの様子だった。
(タコにでもなった気分と言う割に、その腕の力は相変わらず抜けてないじゃん)
そんな風に思いながらも、マーガレットはカインの腕の中で目を閉じた。トクトクトク、とカインの心音が心地よくマーガレットの耳に響きわたる。運動なんてほとんどしたことがないのではないかと思えるマーガレットのこの体でマッサージをするのは、かなり体力を使った。それはじわりと汗が滲んでいるのを感じるほどに。
疲れた体を癒すように、マーガレットもまたカインの腕の中でまどろんでいる。出会いは最悪だったはずなのに、今はこうして過ごしている現状に不思議と違和感がない。カインの甘い香りがマーガレットを癒しているのだろうか。甘いけれど、甘すぎない。匂いは人の感情を80%左右させる。人は匂いで嫌悪を抱く。だが、その逆も然り。人は匂いで好意も抱けるのだ。
満里奈の時に働いていたサロンでは毎日のようにアロマオイルを焚いていた。香りは早番で出勤したものがその時の好みでリラックスできるようなものを選ぶ。満里奈はいつもオイルはその日嗅いで好みだと思うものを使用するようにしていた。たいていはローズの香りだった。アロマセラピーの要素で言うならば、今自分の体が足りないと感じる香りを好きな香りだと感じるらしい。逆に嫌いな香りは今自分が十分にそれを持ち合わせているということになる。
そう考えると、マーガレットが安心感を感じているこの香りは、今マーガレットに必要なものなのかもしれない。
(……この匂い、ローズとジャスミンを混ぜたような香りね)
香りの心地よさとカインの心音のリズム、そしてカインから伝わる暖かな体温。心地の良い体の疲れからくる自分の体の重みを感じながら、マーガレットは静かに眠りに落ちていった——。
痛みを感じたのか、カインは相変わらずうつ伏せの状態でそう聞いた。そんなカインの様子にほくそ笑みながらマーガレットはカインの腕と背中側面の付け根、ちょうど肩甲骨の終わりあたりを指圧していた。
「腕をよく使っている人には効果的なツボなの。痛い?」
「……いや、体に響く感じで効いている」
上手い言い方をしているが、カインの呼吸は乱れていた。明らかに痛みを堪えている様子だ。
カインがうつ伏せに寝ていることをいいことに、マーガレットはそんな様子がおかしくて仕方がない。
「ここは痛みを感じやすいツボではあるから、強すぎるなら言ってもいいよ」
「大丈夫だ。心地よい痛みだ」
心地よいと言う言葉に思わず吹き出しそうになった。心地いいはずはない。圧の感覚はまだ取り戻せていないが、強めに押しているせいで、痛みを感じているはずだからだ。しかもカインは剣を振り回す上、今日は書類仕事で利き腕をよく使ったのだろう。明らかにコリを感じる上にたいていの人が痛みを感じやすいポイントを刺激されて痛くないはずがなかった。
「あと、カインは肩甲骨が筋肉で埋もれてるわね。ちょっとストレッチするから腕動かすよ」
顔の横に手が来るように上げていた腕を下げ、そのまま肘を折り曲げて手のひらが上を向くように背中に乗せた。そしてマーガレットの腕を脇腹から滑り込ませて腰のあたりに手をつき、そのまま腕を押し上げるようにすると、胸を開くような形でカインの腕が反っていく。
「カインはあれね、三角筋から凝ってる。胸の開きも悪いから多分デコルテも詰まってるね」
「……っ!」
明らかにカインの呼吸が止まってる。その様子を見てマーガレットは腕の力を緩めた。けれどその勢いで手を引き抜き、そっと腕の付け根に滑り込ませて反対側の手で肩甲骨の筋を指圧していく。
「あっ、ここは入るんだ。ふむふむ」
マーガレットは楽しそうにカインの体を開拓していく。まるで新大陸の地図を作成していくかのように、マーガレットはカインの体を調べては頭の中に地図を作り上げていた。
「じゃあ、次、同じように反対いくわね」
カインの返事は待たず、マーガレットは再び反対側の腕のツボを押し、ストレッチを始めた。
「とりあえず次は仰向けに寝てもらえるかしら? 胸元のタオルはどけて、枕の上に普通に頭を置いてみて」
くるりと回転し、カインは仰向けになった。その上からタオルをかけて、マーガレットは再び足元に立膝をついて座った。
「……ふむ。やはりそのドレスはあまり良いものとは言えぬな」
確かに良いものではない。普段マーガレットが着ているドレスに比べれば生地も古く安っぽい。
「でも私は好きよ。ゴテゴテとしたドレスより、これの方が動きやすいもの」
「だが、胸がもう少し開いていればとても良い眺め……うっ!」
屈むような体勢から上体を起こしたマーガレットは、そのまま向こう脛を思いっきり拳で叩いた。
「あら、失礼。手元が狂っちゃったみたいだわ」
明らかな棒読みでそう言った後、拳をカインに見せつけるように持ち上げている。
「変なことしないって言ってたよね? 騎士に二言ないんじゃなかったの?」
「俺は何もしていないだろう?」
「変なこと言うのもなしね。次また変なこと言ったら、今度はもっと痛いところ攻めるから」
マーガレットは冷めざめとした顔でそう言った後、カインは静かに枕に頭を置いた。その様子を確認した後、マーガレットは別のタオルを手に取り、カインの目元に乗せてから再びカインの足元に膝をついてマッサージを始めた。同時に、次回マッサージをする時はカインと同じ服を借りようと心に誓いながら。
そうして気がつけば数時間が経過していた頃、マーガレットは深く息を吐きながらカインの鎖骨より下を圧迫していた手を離した。その手でカインの目元に乗せていたタオルを外す。
「じゃあゆっくり起き上がってみて。体の調子はどう?」
「……」
カインは目を閉じたまま動かない。
(……えっ? もしかして、寝てる?)
そう思い、立ち位置を変えてカインの顔を覗き込もうとしたら、突然カインの目がカッと開き、両腕を伸ばしてマーガレットを捕まえた。あまりにも突然の行動に一瞬何が起きているの理解できずにいたマーガレットだが、カインから発する甘い香りが鼻腔内に広がりだした頃、やっと現状が見えてきた。
カインの胸の上に寝そべるような形でマーガレットはカインに抱きしめられていた。
「……わっ、ちょっ!」
慌てて腕を振りほどこうと躍起になるが、カインの力強い腕はテコでも動きそうにない。
「まるでタコにでもなった気分だ……」
その言葉に一瞬不安を覚えそうになったこの状況に、マーガレットはホッと息をついた。明らかに変なことをするような様子は見受けられない。その上前に押し倒された時のような雰囲気も感じられない。カインは明らかにリラックスして、満足しているだけの様子だった。
(タコにでもなった気分と言う割に、その腕の力は相変わらず抜けてないじゃん)
そんな風に思いながらも、マーガレットはカインの腕の中で目を閉じた。トクトクトク、とカインの心音が心地よくマーガレットの耳に響きわたる。運動なんてほとんどしたことがないのではないかと思えるマーガレットのこの体でマッサージをするのは、かなり体力を使った。それはじわりと汗が滲んでいるのを感じるほどに。
疲れた体を癒すように、マーガレットもまたカインの腕の中でまどろんでいる。出会いは最悪だったはずなのに、今はこうして過ごしている現状に不思議と違和感がない。カインの甘い香りがマーガレットを癒しているのだろうか。甘いけれど、甘すぎない。匂いは人の感情を80%左右させる。人は匂いで嫌悪を抱く。だが、その逆も然り。人は匂いで好意も抱けるのだ。
満里奈の時に働いていたサロンでは毎日のようにアロマオイルを焚いていた。香りは早番で出勤したものがその時の好みでリラックスできるようなものを選ぶ。満里奈はいつもオイルはその日嗅いで好みだと思うものを使用するようにしていた。たいていはローズの香りだった。アロマセラピーの要素で言うならば、今自分の体が足りないと感じる香りを好きな香りだと感じるらしい。逆に嫌いな香りは今自分が十分にそれを持ち合わせているということになる。
そう考えると、マーガレットが安心感を感じているこの香りは、今マーガレットに必要なものなのかもしれない。
(……この匂い、ローズとジャスミンを混ぜたような香りね)
香りの心地よさとカインの心音のリズム、そしてカインから伝わる暖かな体温。心地の良い体の疲れからくる自分の体の重みを感じながら、マーガレットは静かに眠りに落ちていった——。
5
お気に入りに追加
95
あなたにおすすめの小説

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

小説主人公の悪役令嬢の姉に転生しました
みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
第一王子と妹が並んでいる姿を見て前世を思い出したリリーナ。
ここは小説の世界だ。
乙女ゲームの悪役令嬢が主役で、悪役にならず幸せを掴む、そんな内容の話で私はその主人公の姉。しかもゲーム内で妹が悪役令嬢になってしまう原因の1つが姉である私だったはず。
とはいえ私は所謂モブ。
この世界のルールから逸脱しないように無難に生きていこうと決意するも、なぜか第一王子に執着されている。
そういえば、元々姉の婚約者を奪っていたとか設定されていたような…?
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。

悪役令嬢に転生したら手遅れだったけど悪くない
おこめ
恋愛
アイリーン・バルケスは断罪の場で記憶を取り戻した。
どうせならもっと早く思い出せたら良かったのに!
あれ、でも意外と悪くないかも!
断罪され婚約破棄された令嬢のその後の日常。
※うりぼう名義の「悪役令嬢婚約破棄諸々」に掲載していたものと同じものです。
【完結】長男は悪役で次男はヒーローで、私はへっぽこ姫だけど死亡フラグは折って頑張ります!
くま
ファンタジー
2022年4月書籍化いたしました!
イラストレータはれんたさん。とても可愛いらしく仕上げて貰えて感謝感激です(*≧∀≦*)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
池に溺れてしまったこの国のお姫様、エメラルド。
あれ?ここって前世で読んだ小説の世界!?
長男の王子は悪役!?次男の王子はヒーロー!?
二人共あの小説のキャラクターじゃん!
そして私は……誰だ!!?え?すぐ死ぬキャラ!?何それ!兄様達はチート過ぎるくらい魔力が強いのに、私はなんてこった!!
へっぽこじゃん!?!
しかも家族仲、兄弟仲が……悪いよ!?
悪役だろうが、ヒーローだろうがみんな仲良くが一番!そして私はへっぽこでも生き抜いてみせる!!
とあるへっぽこ姫が家族と仲良くなる作戦を頑張りつつ、みんなに溺愛されまくるお話です。
※基本家族愛中心です。主人公も幼い年齢からスタートなので、恋愛編はまだ先かなと。
それでもよろしければエメラルド達の成長を温かく見守ってください!
※途中なんか残酷シーンあるあるかもなので、、、苦手でしたらごめんなさい
※不定期更新なります!
現在キャラクター達のイメージ図を描いてます。随時更新するようにします。

悪役令嬢に転生したので、剣を執って戦い抜く
秋鷺 照
ファンタジー
断罪イベント(?)のあった夜、シャルロッテは前世の記憶を取り戻し、自分が乙女ゲームの悪役令嬢だと知った。
ゲームシナリオは絶賛進行中。自分の死まで残り約1か月。
シャルロッテは1つの結論を出す。それすなわち、「私が強くなれば良い」。
目指すのは、誰も死なないハッピーエンド。そのために、剣を執って戦い抜く。
※なろうにも投稿しています

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!
仁徳
ファンタジー
あらすじ
リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。
彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。
ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。
途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。
ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。
彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。
リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。
一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。
そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。
これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる