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1章 ― 旅立ち
第5話-しばしの休憩
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「はぁ~落ち着く~」
木彫りの小さなコップにお茶を入れ、ヨルはアルと並んで喉を潤す。火はヨルが適当な枝を集めてきて魔法で着火した。
「しかし、セリアンスロープの知り合いは初めてなんだか、体技も魔法も使えるって便利だよな」
「よく言えばそうだけど、悪く言えば器用貧乏よ。私は特に攻撃魔法は基礎すら使えないし」
「それでも持ってない側からは羨ましいね」
アルはそんなことを言いながら茶を一口飲む。もう直ぐ日が暮れそうだが、アルは内心では大いに悩んでいた。
このままヨルと別れ一人で仲間を探しに行くのは危険すぎる。夜の樹海をソロで動き回るなんて自殺志願者ぐらいだった。
だがヨルと二人して夜営というのも抵抗があった。少なくとも自分は未婚の男。パーティーを組んだ仲間なら気にしない状況なのだろうが、さっき会ったばかりで男の自分から二人で夜営しようなどと言い出せる勇気はアルには無かった。
そんな葛藤しているアルを横目でじぃーっと猫のような視線で観察しながらヨルは(お腹でもすいているのかな?)などと考えていた。
「な、なぁ、ヨルはこれからどうするんだ?」
「んー今から移動しても日が暮れちゃうだろうし、今日はここで野営かなー。アルはどうするの?」
「お、俺も今からは動きたいとは思わないな」
じゃぁ交代で見張りね。とそっけなく言いながらヨルは食事の用意を始める。
アルも放り出されないことに安心し、少し落ち着かない気持ちを抑えながら周りから小さな岩を集め竈づくりを手伝うのだった。
――――――――――――――――――――
「なぁ聞いてもいいか?」
食後に湯冷ましを飲みながらアルが少し遠慮がちにヨルに声をかける。
「なに?」
ヨルはちらっと視線を向け、すぐに焚き火を見つめながら返事をした。
「街に行くって言ってたけど、なにしにいくんだ?」
「んー私の村って同世代の子とか居なくてさ、ずっと訓練とか家の手伝いとかの毎日で、半年ぐらい前かな……このまま外の世界を知らずに村の中で一生を終えるのってなんだか寂しいなって考えちゃって」
それだけじゃないんだけどね。とヨルは心の中で付け加える。
「じゃぁ特に目的とかは無いってことか」
「そうね……強いて言うならお金をためて都会で豪華な家とか立てて優雅に暮らしたいわ。食べたことのないおいしい食べ物とかも興味あるし、同世代の友達もほしい! ついでに兄も探したい」
「ははっ、やりたいことをやるために旅に出たって感じだな……って、さらっと最後に兄を探すとか言わなかったか?」
「んーそれはどっちでも?」
「どっちでもいいのかよ! 兄貴も旅に出ちまったのか?」
「いえ…詳しくは言えないけど、もし会えたらボッコボコにしようかと」
かわいらしい顔なのに、ニヤリと口角を歪め獰猛な表情をするヨル。普段の素っ気無い感じの雰囲気からは想像できなかった雰囲気の変わり様を見て、アルは必要がないとき以外この話題には触れないようにしようと心に誓った。
「それでアルは? さっき傭兵ギルドでの調査で来たって言ってたけれど」
「そうだ…な…このエルツ大樹海はまだまだ未知の部分が多いって話は知っているだろう?」
「へーそうなの?」
大樹海と言われても自分が生まれ育った村がある森であり、村からまともに出るのは初めてだったヨルにしてみれば、いきなり未知の部分があると言われてもピンとこないのは当然だった。
「そうなのって……そうなんだよ、この大陸の半分を埋め尽くすこの大樹海は、入り口からごく浅い部分までしか人の手は入っていないんだ。ヨルの村ケルムトだっけ?そこが地図に表記されている集落では一番深い位置にあって、そこから南側には何があるのか、どんな魔物がいるのかはっきりと解っていない」
「確かに南側には立ち入るなって言われてたし、あまり興味もなかったわ」
「そんで、つい半年ぐらい前かな。こんな樹海の浅い位置でさっきの犬の魔物、ダロスが発見されたんだ」
ふむふむ、と湯冷ましを飲みながらアルの話に耳を傾ける。人の話を聞いているとき、頭の耳が定期的にぴょこぴょこと動いてしまうのは、ヨルの癖だった。
アルは物珍しいのか、ヨルの耳をチラチラと見ながら、話を続ける。
「最初はキャラバンが襲われたそうだ。生き残った一人がギルドに駆け込んで発覚したんだ」
定期的に捜索隊や討伐隊が送り込まれるが、ダロスを発見できなかったチームはある意味幸せだったのだろう。数十回の調査が行われそのうち、半数が消息不明となった。
唯一この街の冒険者ギルドの上位ランカーが集まって臨時パーティーで挑み、やっと数匹狩ったのが精一杯だったそうだ。
その後、調査は打ち切りになったのだが、先週末ついに樹海を抜けた平原のほうでダロスの目撃情報が出てしまった。冒険者ギルドの中堅チームがガルムに襲われ全滅。チームが護衛していた商隊の生き残りが1人いただけだった。
「それで街のお偉いさん方が、これはまずいと大規模な討伐チームを結成する事になったんだが」
アルたち二十名はその先行調査として七日前に樹海に入ったという。
「半年ぐらい前に発見されて……草原のほうまで……溢れてきた?」
「原因はわからん、縄張りなのか、餌でもなくなったのか……」
「何かに追われて……とか?」
「ーー!?」
ヨルに唐突に言われアルはハッとする。
普段この辺りで見かける魔獣はCランクが多い。魔獣のランクは表記上は一つしか変わらないが、その強さは天と地ほどの差がある。Cランクなら中堅レベルの冒険者なら一人で狩れるが、Bランクとなると二人~四人程度のパーティーで挑まないと厳しい戦いになるそうだ。
そんな中、難易度ランクをAと定められた魔獣が「何かに追われて樹海の浅い位置まで来た」なんて想像できるだろうか。
仮にそうであった場合、その"何か"というのはどれぐらいの凶暴な魔獣なのか想像もできない。
「……とりあえずアルは先に寝ちゃって。今日は色々と疲れたでしょう?」
「……」
確かにアルの身体は疲れ切っているのだがヨルに指摘されたことが気になってしまい、とても眠れそうな状況ではなくなってしまった。
昨日の朝、アルは街の傭兵ギルドに所属している戦闘技術が高い騎士の上から選抜された二十人で樹海に入った。傭兵ギルドは冒険者ギルドの上位組織であり、たとえ入団したての若手だとしてもその辺りの冒険者よりは格段に強い。
その傭兵ギルドの上位二十名ーーアルを除く十九名が半日以上前から連絡が取れない。
声を張り上げるなり、狼煙を上げるなり方法はいくらでもあったはずだった。
(俺が見つからず、先に街に戻っているーーそう考えよう)
「おーい、アルぅ? どしたのー?」
「ん、あぁすまんちょっと考え事をしてた」
「もし眠れないなら、私先に休ませてもらってもいい?」
「あ、あぁ、最初は俺が不寝番を引き受けよう」
「じゃ、何かあったら起こしてね……それと」
「それと?」
「変なことしたら殴り倒すわよ?」
「しねーよ、子供には興味ない」
「なっ……なんですってぇっ!?」
言葉と同時に拳が繰り出される。
「うわっ!! あっぶねぇ……!」
「ったく、私これでも17よ!」
「なっ……十七歳? それで!? ……確かに背は子供にしては高いと思っていたが」
「ちょっと……いまどこ見ながら言ったの」
ヨルが額に青筋を立てながらアルの襟首を締め上げる。
「ぐっ……す、すまん言い過ぎた」
アルを見上げながら半眼でじぃっと睨みつけるが、しばらくするとなにかに満足したのか、ふっともとの表情に戻った。
「ふふっ、わかればよろしい! じゃぁおやすみ!」
ヨルはそれだけ言って何事もなかったようにフードを頭から被り焚き火に背を向け、ゴロンと横になった。
フードの裾からしっぽがはみ出てゆらゆらと動いている。
アルは暫く物珍しそうにチラチラと見ていたが、しばらくすると動かなくなり、ヨルが寝たのだろうと判断した。
パチパチと音を立てる焚き火を絶やさないように時折枯れた枝を放り込み、アルは片膝に顎を乗せながら周りに意識を向けつつ、先程の答えの出ない考えにふけってしまうのだった。
木彫りの小さなコップにお茶を入れ、ヨルはアルと並んで喉を潤す。火はヨルが適当な枝を集めてきて魔法で着火した。
「しかし、セリアンスロープの知り合いは初めてなんだか、体技も魔法も使えるって便利だよな」
「よく言えばそうだけど、悪く言えば器用貧乏よ。私は特に攻撃魔法は基礎すら使えないし」
「それでも持ってない側からは羨ましいね」
アルはそんなことを言いながら茶を一口飲む。もう直ぐ日が暮れそうだが、アルは内心では大いに悩んでいた。
このままヨルと別れ一人で仲間を探しに行くのは危険すぎる。夜の樹海をソロで動き回るなんて自殺志願者ぐらいだった。
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そんな葛藤しているアルを横目でじぃーっと猫のような視線で観察しながらヨルは(お腹でもすいているのかな?)などと考えていた。
「な、なぁ、ヨルはこれからどうするんだ?」
「んー今から移動しても日が暮れちゃうだろうし、今日はここで野営かなー。アルはどうするの?」
「お、俺も今からは動きたいとは思わないな」
じゃぁ交代で見張りね。とそっけなく言いながらヨルは食事の用意を始める。
アルも放り出されないことに安心し、少し落ち着かない気持ちを抑えながら周りから小さな岩を集め竈づくりを手伝うのだった。
――――――――――――――――――――
「なぁ聞いてもいいか?」
食後に湯冷ましを飲みながらアルが少し遠慮がちにヨルに声をかける。
「なに?」
ヨルはちらっと視線を向け、すぐに焚き火を見つめながら返事をした。
「街に行くって言ってたけど、なにしにいくんだ?」
「んー私の村って同世代の子とか居なくてさ、ずっと訓練とか家の手伝いとかの毎日で、半年ぐらい前かな……このまま外の世界を知らずに村の中で一生を終えるのってなんだか寂しいなって考えちゃって」
それだけじゃないんだけどね。とヨルは心の中で付け加える。
「じゃぁ特に目的とかは無いってことか」
「そうね……強いて言うならお金をためて都会で豪華な家とか立てて優雅に暮らしたいわ。食べたことのないおいしい食べ物とかも興味あるし、同世代の友達もほしい! ついでに兄も探したい」
「ははっ、やりたいことをやるために旅に出たって感じだな……って、さらっと最後に兄を探すとか言わなかったか?」
「んーそれはどっちでも?」
「どっちでもいいのかよ! 兄貴も旅に出ちまったのか?」
「いえ…詳しくは言えないけど、もし会えたらボッコボコにしようかと」
かわいらしい顔なのに、ニヤリと口角を歪め獰猛な表情をするヨル。普段の素っ気無い感じの雰囲気からは想像できなかった雰囲気の変わり様を見て、アルは必要がないとき以外この話題には触れないようにしようと心に誓った。
「それでアルは? さっき傭兵ギルドでの調査で来たって言ってたけれど」
「そうだ…な…このエルツ大樹海はまだまだ未知の部分が多いって話は知っているだろう?」
「へーそうなの?」
大樹海と言われても自分が生まれ育った村がある森であり、村からまともに出るのは初めてだったヨルにしてみれば、いきなり未知の部分があると言われてもピンとこないのは当然だった。
「そうなのって……そうなんだよ、この大陸の半分を埋め尽くすこの大樹海は、入り口からごく浅い部分までしか人の手は入っていないんだ。ヨルの村ケルムトだっけ?そこが地図に表記されている集落では一番深い位置にあって、そこから南側には何があるのか、どんな魔物がいるのかはっきりと解っていない」
「確かに南側には立ち入るなって言われてたし、あまり興味もなかったわ」
「そんで、つい半年ぐらい前かな。こんな樹海の浅い位置でさっきの犬の魔物、ダロスが発見されたんだ」
ふむふむ、と湯冷ましを飲みながらアルの話に耳を傾ける。人の話を聞いているとき、頭の耳が定期的にぴょこぴょこと動いてしまうのは、ヨルの癖だった。
アルは物珍しいのか、ヨルの耳をチラチラと見ながら、話を続ける。
「最初はキャラバンが襲われたそうだ。生き残った一人がギルドに駆け込んで発覚したんだ」
定期的に捜索隊や討伐隊が送り込まれるが、ダロスを発見できなかったチームはある意味幸せだったのだろう。数十回の調査が行われそのうち、半数が消息不明となった。
唯一この街の冒険者ギルドの上位ランカーが集まって臨時パーティーで挑み、やっと数匹狩ったのが精一杯だったそうだ。
その後、調査は打ち切りになったのだが、先週末ついに樹海を抜けた平原のほうでダロスの目撃情報が出てしまった。冒険者ギルドの中堅チームがガルムに襲われ全滅。チームが護衛していた商隊の生き残りが1人いただけだった。
「それで街のお偉いさん方が、これはまずいと大規模な討伐チームを結成する事になったんだが」
アルたち二十名はその先行調査として七日前に樹海に入ったという。
「半年ぐらい前に発見されて……草原のほうまで……溢れてきた?」
「原因はわからん、縄張りなのか、餌でもなくなったのか……」
「何かに追われて……とか?」
「ーー!?」
ヨルに唐突に言われアルはハッとする。
普段この辺りで見かける魔獣はCランクが多い。魔獣のランクは表記上は一つしか変わらないが、その強さは天と地ほどの差がある。Cランクなら中堅レベルの冒険者なら一人で狩れるが、Bランクとなると二人~四人程度のパーティーで挑まないと厳しい戦いになるそうだ。
そんな中、難易度ランクをAと定められた魔獣が「何かに追われて樹海の浅い位置まで来た」なんて想像できるだろうか。
仮にそうであった場合、その"何か"というのはどれぐらいの凶暴な魔獣なのか想像もできない。
「……とりあえずアルは先に寝ちゃって。今日は色々と疲れたでしょう?」
「……」
確かにアルの身体は疲れ切っているのだがヨルに指摘されたことが気になってしまい、とても眠れそうな状況ではなくなってしまった。
昨日の朝、アルは街の傭兵ギルドに所属している戦闘技術が高い騎士の上から選抜された二十人で樹海に入った。傭兵ギルドは冒険者ギルドの上位組織であり、たとえ入団したての若手だとしてもその辺りの冒険者よりは格段に強い。
その傭兵ギルドの上位二十名ーーアルを除く十九名が半日以上前から連絡が取れない。
声を張り上げるなり、狼煙を上げるなり方法はいくらでもあったはずだった。
(俺が見つからず、先に街に戻っているーーそう考えよう)
「おーい、アルぅ? どしたのー?」
「ん、あぁすまんちょっと考え事をしてた」
「もし眠れないなら、私先に休ませてもらってもいい?」
「あ、あぁ、最初は俺が不寝番を引き受けよう」
「じゃ、何かあったら起こしてね……それと」
「それと?」
「変なことしたら殴り倒すわよ?」
「しねーよ、子供には興味ない」
「なっ……なんですってぇっ!?」
言葉と同時に拳が繰り出される。
「うわっ!! あっぶねぇ……!」
「ったく、私これでも17よ!」
「なっ……十七歳? それで!? ……確かに背は子供にしては高いと思っていたが」
「ちょっと……いまどこ見ながら言ったの」
ヨルが額に青筋を立てながらアルの襟首を締め上げる。
「ぐっ……す、すまん言い過ぎた」
アルを見上げながら半眼でじぃっと睨みつけるが、しばらくするとなにかに満足したのか、ふっともとの表情に戻った。
「ふふっ、わかればよろしい! じゃぁおやすみ!」
ヨルはそれだけ言って何事もなかったようにフードを頭から被り焚き火に背を向け、ゴロンと横になった。
フードの裾からしっぽがはみ出てゆらゆらと動いている。
アルは暫く物珍しそうにチラチラと見ていたが、しばらくすると動かなくなり、ヨルが寝たのだろうと判断した。
パチパチと音を立てる焚き火を絶やさないように時折枯れた枝を放り込み、アルは片膝に顎を乗せながら周りに意識を向けつつ、先程の答えの出ない考えにふけってしまうのだった。
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