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1章-責任のある仕事
11話-お城でゴミを見つけました
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「困りました」
硬く閉ざされたお城の扉の前で私は途方に暮れていました。
衛兵さんもおらず、辺りに誰もいません。
どうすれば良いのでしょうか。
少し考えた私は、ここはお客様が通る入り口だと気づきました。
どこかにお仕事をする人用の裏口があるはずです。
私はその扉を探すために、お城の壁に沿ってぐるっと回ってみることにしました。
「…………行き止まりです」
思った方向はすぐに行き止まりでした。
お堀があり、木の柵で先に進めませんでした。
残されたのは反対側です。
来た道を引き返し、お城の扉を通り過ぎ、反対側へと向かいます。
花壇なのか茂みなのかわからないところの隙間へと入り、奥へと向かいます。
細い裏道のようなところを通ると木の扉がありました。
きっとここが裏口なのでしょう。
私は扉を叩いて「すいません」と呼びかけます。
ですが反応がありません。
近くで人の気配はするのですが聞こえていないようです。
声が小さいせいで聞こえないのでしょう。
このまま壁を登るということもできますが、見つかれば死刑確定ルートは選択したくありません。
扉の向こうに気配が近づいた時にもう一度呼びかけようと、目を瞑ります。
自慢ではないですが、私は人の気配にとても敏感なのです。
ロイさんは種族特性だろうと言っていました。
「…………」
その時おかしなことに気づきました。
お城の中に人の気配がするのですが、壁の外にも人の気配がします。
こんな時間からメイドさんが働いているなんて、やっぱり過酷なお仕事のようです。
すごいです。
「……?」
この気配の動き方は隠れようとしている動き方です。
この体重の動かし方が男の人です。
微かに聞こえる足音は石の上をゴムを張った靴で歩いています。
呼吸音が……ほとんどしません。
「……布を体に巻いた男の人です」
私はそう結論を出しました。
ですが、流石におかしいです。
ここはお城の堀の内側です。
こんな時間に誰かに隠れてコソコソと動き回る鼠なんて私以外居るはずがありません。
「…………」
私は身を低くし、なるべく地面と石壁にくっつくようにします。
そして靴を脱いで素足になります。尻尾のリボンは解いて靴に入れておきます。
呼吸を止め、裏口の扉から更に壁に沿って城の裏の方へと向かいます。
人に見つからないように隅っこを這い回るのは私のほうが得意です。
「…………(そろそろ)」
植木が生い茂るあたりを抜け、そろそろ壁が曲がる辺りまで来ました。
堀とお城の壁がかなり狭くなっています。
辺りには誰も隠れるようなところはありませんが、気配だけは感じます。
(上……です……)
そっと首を上に向けると全身真っ黒の布で身体を包んだ陰が二つ、壁に貼りつていました。
場所的にこの上……確か四階ですが、フレイアさんとお茶をした中庭のテラスです。
すぐ隣が寝室だと言っていました。
あれが、訓練中の兵士さんという可能性も考えましたが、衛兵の人は何も言ってませんでした。
『審判』を使うとすぐに分かりそうですが、魔法を使うとバレる可能性もあります。
「…………」
そんな事を考えているうちに、二つの影がするすると石壁を登っていきます。
手と足に鉤爪のようなものを装備していました。
あれで壁に引っ掛けて登っているようです。
私は素足を石壁に引っ掛けます。
崖登りも木登りも得意です。
もう一度息を止め、なるべく気配を消して身体を壁に擦らせるようにして登っていくことにします。
「…………」
私がまだ身長と同じぐらいしか登っていませんが、二つの影はテラスのほうへと消えました。
私は手の指を引っ掛け、足の指を引っ掛け、石壁を登っていきます。
ちょうど半分ぐらいまで登ったのですが、上からガラスにヒビを入れたような「パキッ」という音が微かに聞こえました。
「…………!!」
私は急いで残り1階分の壁を登ります。
流石に息も苦しく、手と足の爪が少し剥がれました。
でもそれ以上に急がなければならない時なのです。
奥歯を噛み締め、私は上だけを見て登っていきます。
「……はぁ…………はぁ……ーーっ!!」
ガラスの音が聞こえてから一分も立たないうちにテラスへたどり着きましたが、ゴミの姿が見当たりません。
あたりを見回すと、ガラス扉が少しだけ開いているのが見えました。
勝手に入ったら殺されるレベルの場所です。
(壁を登っている時点で殺されますが……私も同罪になるのでしょうか)
ですが、私が同罪になろうともフレイアさんに危害を加えようとするゴミは掃除しなければなりません。
私は気配を消したまま扉に近づくと、片方のゴミが手に武器を持っている姿が見えました。
ベッドのすぐ隣でした。
気配を消しての移動も、壁のぼりも、暗闇の中の視界も――鼠で良かったです。
私は目の前にガラスの扉があることも忘れ、部屋へと飛び込んでしました。
――ガシャァン
ありえないほどのガラス音が響いたと同時にゴミの掃除を開始しました。
「――『分別』っっ!!」
「ぐあっ!?」
「っっ!!」
「!? ーーきゃぁっ!? なにっ!?」
ガラスが割れる音と、私が出してしまった大声、男のうめき声、どれが原因でフレイアさんを起こしてしまったのでしょうか。
扉の外からドタドタと足音がいくつも聞こえます。
しかし私の仕事はまだ終わっていません。
薄汚いゴミは人に見られる前にきちんと掃除をしなくてはなりません。
「『分別――拘束』!!」
私は両手を前に突き出し、もう一度ゴミを『分別』します。
空中に浮いたゴミが二つ、それぞれ右と左に別れ武器と身体にまとっていた服や武器が本体と分裂しました。
ゴミ本体は私の魔力紐でぐるぐる巻きです。
「陛下っ!」
「陛下ご無事ですかっっ!!」
ちょうどその時、部屋のランプが全て灯って薄暗かった部屋がはっきりと見渡せるようになりました。
ベッドで胸元を押さえ震えている寝間着姿のフレイアさん。
駆け込んできた騎士鎧を身につけた人に、シンシアさんとマーガレットさん。
全員に掃除途中のゴミを見られてしまいました。
申し訳ない気持ちでいっぱいです。
「すぐにゴミ掃除が終わります。もう少しお待ち下さい――『審判』」
フレイアさんに駆け寄るシンシアさんとマーガレットさんを視界の端に収めながら唱えた『審判』により二つのゴミが真っ黒に光りました。
粗大ゴミ確定です。
「…………『分別ー分別ー焼却』」
「――あがっ!?」
まずひとつ、粗大ゴミを掃除しました。
色々と持ってそうだったので、念入りに『分別』して、分解してから本体を焼却しました。
ゴミを右側と左側に分けてしまったので、纏めて片付けられませんでした。
粗大ごみはあと一つです。
硬く閉ざされたお城の扉の前で私は途方に暮れていました。
衛兵さんもおらず、辺りに誰もいません。
どうすれば良いのでしょうか。
少し考えた私は、ここはお客様が通る入り口だと気づきました。
どこかにお仕事をする人用の裏口があるはずです。
私はその扉を探すために、お城の壁に沿ってぐるっと回ってみることにしました。
「…………行き止まりです」
思った方向はすぐに行き止まりでした。
お堀があり、木の柵で先に進めませんでした。
残されたのは反対側です。
来た道を引き返し、お城の扉を通り過ぎ、反対側へと向かいます。
花壇なのか茂みなのかわからないところの隙間へと入り、奥へと向かいます。
細い裏道のようなところを通ると木の扉がありました。
きっとここが裏口なのでしょう。
私は扉を叩いて「すいません」と呼びかけます。
ですが反応がありません。
近くで人の気配はするのですが聞こえていないようです。
声が小さいせいで聞こえないのでしょう。
このまま壁を登るということもできますが、見つかれば死刑確定ルートは選択したくありません。
扉の向こうに気配が近づいた時にもう一度呼びかけようと、目を瞑ります。
自慢ではないですが、私は人の気配にとても敏感なのです。
ロイさんは種族特性だろうと言っていました。
「…………」
その時おかしなことに気づきました。
お城の中に人の気配がするのですが、壁の外にも人の気配がします。
こんな時間からメイドさんが働いているなんて、やっぱり過酷なお仕事のようです。
すごいです。
「……?」
この気配の動き方は隠れようとしている動き方です。
この体重の動かし方が男の人です。
微かに聞こえる足音は石の上をゴムを張った靴で歩いています。
呼吸音が……ほとんどしません。
「……布を体に巻いた男の人です」
私はそう結論を出しました。
ですが、流石におかしいです。
ここはお城の堀の内側です。
こんな時間に誰かに隠れてコソコソと動き回る鼠なんて私以外居るはずがありません。
「…………」
私は身を低くし、なるべく地面と石壁にくっつくようにします。
そして靴を脱いで素足になります。尻尾のリボンは解いて靴に入れておきます。
呼吸を止め、裏口の扉から更に壁に沿って城の裏の方へと向かいます。
人に見つからないように隅っこを這い回るのは私のほうが得意です。
「…………(そろそろ)」
植木が生い茂るあたりを抜け、そろそろ壁が曲がる辺りまで来ました。
堀とお城の壁がかなり狭くなっています。
辺りには誰も隠れるようなところはありませんが、気配だけは感じます。
(上……です……)
そっと首を上に向けると全身真っ黒の布で身体を包んだ陰が二つ、壁に貼りつていました。
場所的にこの上……確か四階ですが、フレイアさんとお茶をした中庭のテラスです。
すぐ隣が寝室だと言っていました。
あれが、訓練中の兵士さんという可能性も考えましたが、衛兵の人は何も言ってませんでした。
『審判』を使うとすぐに分かりそうですが、魔法を使うとバレる可能性もあります。
「…………」
そんな事を考えているうちに、二つの影がするすると石壁を登っていきます。
手と足に鉤爪のようなものを装備していました。
あれで壁に引っ掛けて登っているようです。
私は素足を石壁に引っ掛けます。
崖登りも木登りも得意です。
もう一度息を止め、なるべく気配を消して身体を壁に擦らせるようにして登っていくことにします。
「…………」
私がまだ身長と同じぐらいしか登っていませんが、二つの影はテラスのほうへと消えました。
私は手の指を引っ掛け、足の指を引っ掛け、石壁を登っていきます。
ちょうど半分ぐらいまで登ったのですが、上からガラスにヒビを入れたような「パキッ」という音が微かに聞こえました。
「…………!!」
私は急いで残り1階分の壁を登ります。
流石に息も苦しく、手と足の爪が少し剥がれました。
でもそれ以上に急がなければならない時なのです。
奥歯を噛み締め、私は上だけを見て登っていきます。
「……はぁ…………はぁ……ーーっ!!」
ガラスの音が聞こえてから一分も立たないうちにテラスへたどり着きましたが、ゴミの姿が見当たりません。
あたりを見回すと、ガラス扉が少しだけ開いているのが見えました。
勝手に入ったら殺されるレベルの場所です。
(壁を登っている時点で殺されますが……私も同罪になるのでしょうか)
ですが、私が同罪になろうともフレイアさんに危害を加えようとするゴミは掃除しなければなりません。
私は気配を消したまま扉に近づくと、片方のゴミが手に武器を持っている姿が見えました。
ベッドのすぐ隣でした。
気配を消しての移動も、壁のぼりも、暗闇の中の視界も――鼠で良かったです。
私は目の前にガラスの扉があることも忘れ、部屋へと飛び込んでしました。
――ガシャァン
ありえないほどのガラス音が響いたと同時にゴミの掃除を開始しました。
「――『分別』っっ!!」
「ぐあっ!?」
「っっ!!」
「!? ーーきゃぁっ!? なにっ!?」
ガラスが割れる音と、私が出してしまった大声、男のうめき声、どれが原因でフレイアさんを起こしてしまったのでしょうか。
扉の外からドタドタと足音がいくつも聞こえます。
しかし私の仕事はまだ終わっていません。
薄汚いゴミは人に見られる前にきちんと掃除をしなくてはなりません。
「『分別――拘束』!!」
私は両手を前に突き出し、もう一度ゴミを『分別』します。
空中に浮いたゴミが二つ、それぞれ右と左に別れ武器と身体にまとっていた服や武器が本体と分裂しました。
ゴミ本体は私の魔力紐でぐるぐる巻きです。
「陛下っ!」
「陛下ご無事ですかっっ!!」
ちょうどその時、部屋のランプが全て灯って薄暗かった部屋がはっきりと見渡せるようになりました。
ベッドで胸元を押さえ震えている寝間着姿のフレイアさん。
駆け込んできた騎士鎧を身につけた人に、シンシアさんとマーガレットさん。
全員に掃除途中のゴミを見られてしまいました。
申し訳ない気持ちでいっぱいです。
「すぐにゴミ掃除が終わります。もう少しお待ち下さい――『審判』」
フレイアさんに駆け寄るシンシアさんとマーガレットさんを視界の端に収めながら唱えた『審判』により二つのゴミが真っ黒に光りました。
粗大ゴミ確定です。
「…………『分別ー分別ー焼却』」
「――あがっ!?」
まずひとつ、粗大ゴミを掃除しました。
色々と持ってそうだったので、念入りに『分別』して、分解してから本体を焼却しました。
ゴミを右側と左側に分けてしまったので、纏めて片付けられませんでした。
粗大ごみはあと一つです。
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