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第二話

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俺は今、戸惑っている。何時もなら戸惑うことなど無いのだが、目の前で金髪で背中から羽の生えた女が土下座しているからだ。しかも、目が覚めた時からずっとしている。

「おい」
「・・・・・・」
「おい、いい加減に頭をあげて理由を説明しろ」
「・・・・・・」
「はぁ、もういい、さっさともといた場所に帰してくれ」
「すみません」

あ、やっと喋った。

「なぜ謝る?」
「あなた様を元の世界に帰すことが出来なくなりました」
「なに?」
「本当に申し訳御座いません」

(どう言うことだ、元の世界、つまりはここは別の世界と言うことか?)

「正確には違います、此処は神界。つまりは神族が住まう世界で御座います」

(心を読まれた?)

「はい、私はあなた様の心を読むことができます」
「なるほど、それでさっきの疑問に答えたわけか」
「はい、そうです」
「で、何で元の世界に帰すことが出来ないんだ?」
「それは.......」
「その質問は私から答えよう」
「誰だ?」

振り返ると青色の長髪で身長は180㎝はある男がいた。因みに白い布一枚である。

(変態か?)

「変態とは失礼だな、これは服だよ」
「ふーん、ま、いいか」
「で、お前は何者だ?」
「神だよ」

(神?こいつ今、神と言ったか?じゃあ変態の神か?いや、それとも神全員変態なのか?)

「ひどい言われようだな」
「大体お前が神という証拠がどこにある」
「ふむ、それもそうか、なら.....ほい!」

神と名乗る男は右手に丸い球体を造りだしそれを床に落とした。

「何をした?」
「うん?何って証拠を見せるために新しい世界を創っただけだが?」
「なに?」

(世界を創った?そんな事があり得るのか?いや、こいつ神とか名乗ってたしあり得るのか?)

「気になるなら覗いてみる」
「ああ」

神が創ったという世界を見てみると本当に世界が出来ていた。

「どう、信じた?」
「一応」
「じゃあ、話を進める」
「ああ」
「君が元の世界に帰すことが出来ないのは君の中にいる"もう一人の君のせいだよ"」

(なぜ知っている?いや、仮にも目の前のこいつは自分のことを神とか名乗ってたし俺の中にいるこいつのことも分かるのか)

「正解」
「で、何で"こいつ"がいると帰れないんだ?」
「うん?それは、もう一人の君がいると元いた世界の均衡を破っちゃうからね」

(成る程そう言うことか)

「分かった」
「うん、理解が速くて助かるよ」
「で、俺は他の世界に行くのか?」
「そうだよ、君は他の子達が行った世界"エスタノール"に行って貰うよ」
「了解した、だが、元の世界に帰れないんだ、多少の特典は着けてくれるんだろ?」
「そのつもりだよ」
「あと、君は他の子達と違う場所に降り立つから気を付けてね」
「分かった」
「じゃ、頑張ってねー」

神と名乗る男がそう言うと、目の前が暗くなり再び眠りに着いた。
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