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第三章 旅の魔女
第68話 あま!
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「僕もできました。どうぞ」
僕は、出来上がったクッキーをお皿に載せ、テーブルへ。
その瞬間、キラリと光る師匠の瞳。一目散にお皿へ向かって手を伸ばし、クッキーを掴みます。そして、目にもとまらぬ速さで、それを口の中に放り込みました。
「おいしい!」
師匠の声が、リビングに響き渡りました。
「えっと。私ももらっていいですか?」
「たくさんありますからね。旅人さんもどうぞ」
「ありがとうございます。じゃあ……」
旅人さんは、ゆっくりとクッキーを手に取り、サクッと一口。そして……。
「あま!」
目を見開きながらそう言いました。
「あー。甘めに作りましたからね」
「い、いやいや。これ、甘めどころじゃないですよ。あっまあまです」
クッキーをまじまじと見つめながら、早口でそう告げる旅人さん。よほど味が意外だったのでしょう。まあ、これが一般的な反応ですよね。
「一応、普通に食べられるようにはしたつもりなんですが」
「そ、そりゃ、食べられないほどじゃないですし、何ならおいしいですけど。でも、これはあまりにも甘すぎますよ」
僕自身、このクッキーは甘すぎると思っています。もし審査をするのが見ず知らずの人であったなら、僕もここまで甘いクッキーを作ろうとは思いません。ですが、今日の審査員は師匠です。だから……。
「この勝負、弟子君の勝ち!」
僕は、出来上がったクッキーをお皿に載せ、テーブルへ。
その瞬間、キラリと光る師匠の瞳。一目散にお皿へ向かって手を伸ばし、クッキーを掴みます。そして、目にもとまらぬ速さで、それを口の中に放り込みました。
「おいしい!」
師匠の声が、リビングに響き渡りました。
「えっと。私ももらっていいですか?」
「たくさんありますからね。旅人さんもどうぞ」
「ありがとうございます。じゃあ……」
旅人さんは、ゆっくりとクッキーを手に取り、サクッと一口。そして……。
「あま!」
目を見開きながらそう言いました。
「あー。甘めに作りましたからね」
「い、いやいや。これ、甘めどころじゃないですよ。あっまあまです」
クッキーをまじまじと見つめながら、早口でそう告げる旅人さん。よほど味が意外だったのでしょう。まあ、これが一般的な反応ですよね。
「一応、普通に食べられるようにはしたつもりなんですが」
「そ、そりゃ、食べられないほどじゃないですし、何ならおいしいですけど。でも、これはあまりにも甘すぎますよ」
僕自身、このクッキーは甘すぎると思っています。もし審査をするのが見ず知らずの人であったなら、僕もここまで甘いクッキーを作ろうとは思いません。ですが、今日の審査員は師匠です。だから……。
「この勝負、弟子君の勝ち!」
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