大人で子供な師匠のことを、つい甘やかす僕がいる。

takemot

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間章 僕と師匠の日常

第25話 閃いてしまったよ

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「それで、師匠は何をしたいんですか?」

「うーん……どうしようかなあ……」

 腕組みをして唸る師匠。どうやら、特に何も決めていなかったようです。

 …………そうだ。

「じゃあ、掃除でもします?」

「それは面倒」

「それなら、洗濯を」

「それも面倒」

「買い物を」

「面倒」

 あ、これは駄目ですね。この機に乗じて家事を手伝ってもらおうという目論見が外れてしまいました。

 といいますか、そもそも師匠は大の家事嫌いです。僕が初めてこの家を訪れた時だって、それはそれは悲惨な光景が広がっていたのですから。思い出すだけで…………ハハハ。

 ま、まあ、いろいろありましたが、今では、この家の家事は僕が全て担当しています。

「……よし!」

 不意に、師匠が何かを決心したような声をあげました。

「何するか決まったんですか?」

「ふふふ。閃いてしまったよ」

 僕の質問に、師匠は不敵な笑みを浮かべます。少しだけ嫌な予感がしましたが、師匠が何を閃いたのか、気にならないといえば嘘になります。僕は、次に師匠がどんな言葉を発するのか、不安半分、期待半分で待っていました。

「弟子君」

「はい」

「今から料理しよう!」

 目をキラキラさせながら、料理という名の家事をすると意気込む師匠。

 …………目の前の師匠は、本当に師匠なのでしょうか?
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