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Ⅴ ソロモン革命
プロローグ:ソロモンの展望
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「待たせたな、みんな! 宰相エイジ、ここに完全復活だ‼︎」
皆の前でガッツポーズを決めてみせる。レイヴンやエリゴスあたりは苦笑いするが、概ね好意的に受け止められる。
「おー、おめでとうエイジクン。安心してくれ、戦後のお仕事はほとんど終わらせといたよ」
彼との付き合いも三ヶ月半。このテンションが意味するところを、幹部らはもう察していた。
「で、こんな朝っぱらから会議とか、何のつもり? ……ふぁ~」
ただ、慣れていない者からすれば、困惑すること請け合いである。
「じゃあ、前置きはほどほどに済ませて、早めに本題に入ろうか。話すこと多いんよ。さて、と。オレが宰相に就任して、早三ヶ月が経とうとしているが……キミらはオレが宰相に就任した直後のことを覚えているか」
接続副詞一つで、シームレス気味に始まった前置きに、寝起きでぼーっとしていたテミス、レイエルピナ、モルガン、メディアがハッと姿勢を整える。
「ああ、当然覚えているさ。この国の改革を謳い、色々やってたな」
「うむ。この城の下に川を引いたり、吾ら幹部に今のような部署を割り当てたり、紙や家具を作ったりしていたな」
エイジの初仕事。にしては大分大きなことをしてくれた。当時彼らには衝撃だった。
「で、それがどうした?」
「ふ、ふふふ、ふっ……」
含み笑い。あ、このあと爆ぜるな、と慣れた者は身構える。特に耳と精神。
「さあ、期待せよ‼︎ これからオレのやることは……あの時とは比べ物にならんぞ! あんなちっぽけな改革たぁ違う。オレがこの国に、革命をもたらしてやるよ! てなわけで、会議を始める‼︎」
皆の前でガッツポーズを決めてみせる。レイヴンやエリゴスあたりは苦笑いするが、概ね好意的に受け止められる。
「おー、おめでとうエイジクン。安心してくれ、戦後のお仕事はほとんど終わらせといたよ」
彼との付き合いも三ヶ月半。このテンションが意味するところを、幹部らはもう察していた。
「で、こんな朝っぱらから会議とか、何のつもり? ……ふぁ~」
ただ、慣れていない者からすれば、困惑すること請け合いである。
「じゃあ、前置きはほどほどに済ませて、早めに本題に入ろうか。話すこと多いんよ。さて、と。オレが宰相に就任して、早三ヶ月が経とうとしているが……キミらはオレが宰相に就任した直後のことを覚えているか」
接続副詞一つで、シームレス気味に始まった前置きに、寝起きでぼーっとしていたテミス、レイエルピナ、モルガン、メディアがハッと姿勢を整える。
「ああ、当然覚えているさ。この国の改革を謳い、色々やってたな」
「うむ。この城の下に川を引いたり、吾ら幹部に今のような部署を割り当てたり、紙や家具を作ったりしていたな」
エイジの初仕事。にしては大分大きなことをしてくれた。当時彼らには衝撃だった。
「で、それがどうした?」
「ふ、ふふふ、ふっ……」
含み笑い。あ、このあと爆ぜるな、と慣れた者は身構える。特に耳と精神。
「さあ、期待せよ‼︎ これからオレのやることは……あの時とは比べ物にならんぞ! あんなちっぽけな改革たぁ違う。オレがこの国に、革命をもたらしてやるよ! てなわけで、会議を始める‼︎」
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