30 / 59
第二章 神の手に阻まれる幼き日の夢
第27話
しおりを挟む
「……見えたか?」
ローブスはカルロに視線を送る。
「”賊”ですな。 どうしやす? このまま進むと鉢合わせますぜ」
「賊ですか!?」
「あぁ。 別に珍しい事じゃねぇ。 砂漠は無法地帯だからな」
カルロは自身の前に召喚した守護霊の目を通して、遥か遠方の様子を窺う。
そこに在るのは複数の人影。それらは二組に分かれ、互いに攻撃し合っている。
一方は身なりの整った集団。ローブスの物と似た造りの荷車を引いている。
他方はボロ切れを身体に巻き付けたような身なりの集団。統率の取れた動きから察するに、砂漠を通る商人を襲う賊であろう。
ハルはカルロの言葉を聞き、驚く。街育ちの人間からすれば、こんな砂漠で───賊とはいえ───人が生きている事が信じられないのだ。
「状況は?」
「見た所、襲われてるのは一般人ですな。 十人以上の賊に対したったの二人でよく持ち堪えている。 けど時間の問題でしょうな。 俺達がそこに着くまでに二人共死ぬでしょう」
雇い主の質問に対し、スキンヘッドの用心棒は所感を述べた。
それを聞いたローブスは、返答の決まった質問を彼に投げ掛ける。
「……お前なら勝てそうか?」
ローブスは用心棒の意見を仰ぐ。
対人戦闘は彼の本業だ。
「一分あれば」
「よし、行くぞ! ”グリード”」
そう宣言するなり、ローブスは自身の守護霊を召喚し、荷車を引かせる。そして全速力で戦いの渦中へと直進し始めた。
「頭、車なら俺が引きますぜ」
「いいや、お前は温存だ。 戦いに備えろ!」
ローブスは冷徹な商人の一面と、人を助ける人情を併せ持つ男である。
そんな雇い主に呆れつつ、それ以上の信頼でもって彼の指令を全うすべく、カルロは静かに身構える。
「ハルは下がってろよ! アイビス! 起きろ!」
「……」
アイビスと呼ばれた青年は、揺れる荷台で器用に寝返りをうっていた。
「おいアイビス!」
「いざとなったら、僕が出ます!」
「良いからお前は下がってろ!」
ハルは意気込むが、ローブスはその景色をまだ幼いハルに見せるつもりは無かった。
「じゃ、行ってくるぜ」
言って、カルロは守護霊と共に荷車から飛び降りる。
既に周囲には血の匂いが漂っている。
「……間に合わなかったか」
ローブスは状況を理解し、呟く。
そこには二台の荷車。
それを取り囲むようにして小汚いなりの賊が十数名。
「天威無崩》」
戦闘後の興奮状態にあった彼らは、新手の介入に嬉々として攻撃を仕掛ける
「「「《鉄の矢》!!」」」
「《短剣》」
賊の守護霊が放つ金属の矢を、カルロは守護霊の手元に剣を召喚し払いのける。
そして背後の雇い主へと声を掛ける。
「頭、結界は三枚、きっちり守って下せぇよ」
「あぁ任せろ! 《三重の盾》!」
「今日は大漁だ! お前らやっちまえ!!」
賊の頭目らしき男が配下に檄を飛ばす。すると賊の放つ矢の数が増す。
「”ガゼル”!」
雇い主が身の安全を確保した事を確認すると、カルロは一気に攻勢に出る。
賊の矢はガゼルの剣に撃ち落とされ、届かない。一方で、ガゼルは賊に接近するとすれ違い様に斬りつけていく。
「車はいい! あのゴツイのを囲め!!」
賊の頭目が再度檄を飛ばす。
「野郎ども! コイツを俺が抑えている間に……!」
しかし、その声に応える者はいない。
「あぁ、言っとくが」
カルロは憐れみを込めて呟く。
「お前が最後だ」
頭目はカルロの言葉を理解していない。
カルロの守護霊、ガゼルは、短剣を使用し戦っていた。その攻撃に派手さは無い。しかし、ガゼルは最小限の動作で的確に賊の守護霊の急所を突いていた。
その鮮やかさは、攻撃を受けた賊自身が致命傷に気付かない程であった。
「なっ……!」
カルロの言葉の後、突如として賊の男達がばたばたと砂の大地に倒れ伏していく。
「あばよ」
カルロの言葉と共に、ガゼルは剣を振り下ろして頭目の頭を二つに割った。
賊を片づけたカルロは襲われた荷車の中を覗く。
「……全滅だな」
そしてそこに生存者は居なかった。
荷車の御者、護衛の用心棒、雇い主と思われる行商人らしき男、全員が既に息絶えている。
彼らの身体に刻まれた深い傷跡は、賊が丁寧に殺して回った事を物語っていた。
「なら仕方ねぇ。 回収だけして行くぞ」
「ふん、どっちが賊か分かったもんじゃないな」
カルロに指示を出すローブスに対し、いつも間にか目を覚ましていたアイビスは悪態をつく。
「目覚めの一言がそれか?」
「なに、褒めてるんだ。 流石は商人様だ、ってな」
「……減らず口を」
ローブスは、冷徹と人情を併せ持つ。
間に合えば助けるが、そうでなければ戦利品は有効活用する。
ここで言う戦利品とは、持ち主の居なくなった商品の事である。
砂漠は無法地帯。商品の出所を洗う事など出来ない上に、放っておけば風化するだけである。
「宝石とか美術品だと良いんだけどな」
睨み合う二人を他所に、カルロは自身の希望を述べる。
どうせ荷物を増やすなら、高額で換金出来る物が望ましい。
そして一際大きな木箱に手を掛けたカルロは、その中身を確認して絶句する。
「どうした?」
ローブスが荷車に乗り込み、カルロの肩口から覗き込む。
「これは……」
そして同じく絶句する。
この時、アイビスは荷車の外に居る。
しかし、彼には見えていた。
「本当に、誰が賊か分かったもんじゃないな」
そこには両手を枷で拘束された二人の少女がいた。
ローブスはカルロに視線を送る。
「”賊”ですな。 どうしやす? このまま進むと鉢合わせますぜ」
「賊ですか!?」
「あぁ。 別に珍しい事じゃねぇ。 砂漠は無法地帯だからな」
カルロは自身の前に召喚した守護霊の目を通して、遥か遠方の様子を窺う。
そこに在るのは複数の人影。それらは二組に分かれ、互いに攻撃し合っている。
一方は身なりの整った集団。ローブスの物と似た造りの荷車を引いている。
他方はボロ切れを身体に巻き付けたような身なりの集団。統率の取れた動きから察するに、砂漠を通る商人を襲う賊であろう。
ハルはカルロの言葉を聞き、驚く。街育ちの人間からすれば、こんな砂漠で───賊とはいえ───人が生きている事が信じられないのだ。
「状況は?」
「見た所、襲われてるのは一般人ですな。 十人以上の賊に対したったの二人でよく持ち堪えている。 けど時間の問題でしょうな。 俺達がそこに着くまでに二人共死ぬでしょう」
雇い主の質問に対し、スキンヘッドの用心棒は所感を述べた。
それを聞いたローブスは、返答の決まった質問を彼に投げ掛ける。
「……お前なら勝てそうか?」
ローブスは用心棒の意見を仰ぐ。
対人戦闘は彼の本業だ。
「一分あれば」
「よし、行くぞ! ”グリード”」
そう宣言するなり、ローブスは自身の守護霊を召喚し、荷車を引かせる。そして全速力で戦いの渦中へと直進し始めた。
「頭、車なら俺が引きますぜ」
「いいや、お前は温存だ。 戦いに備えろ!」
ローブスは冷徹な商人の一面と、人を助ける人情を併せ持つ男である。
そんな雇い主に呆れつつ、それ以上の信頼でもって彼の指令を全うすべく、カルロは静かに身構える。
「ハルは下がってろよ! アイビス! 起きろ!」
「……」
アイビスと呼ばれた青年は、揺れる荷台で器用に寝返りをうっていた。
「おいアイビス!」
「いざとなったら、僕が出ます!」
「良いからお前は下がってろ!」
ハルは意気込むが、ローブスはその景色をまだ幼いハルに見せるつもりは無かった。
「じゃ、行ってくるぜ」
言って、カルロは守護霊と共に荷車から飛び降りる。
既に周囲には血の匂いが漂っている。
「……間に合わなかったか」
ローブスは状況を理解し、呟く。
そこには二台の荷車。
それを取り囲むようにして小汚いなりの賊が十数名。
「天威無崩》」
戦闘後の興奮状態にあった彼らは、新手の介入に嬉々として攻撃を仕掛ける
「「「《鉄の矢》!!」」」
「《短剣》」
賊の守護霊が放つ金属の矢を、カルロは守護霊の手元に剣を召喚し払いのける。
そして背後の雇い主へと声を掛ける。
「頭、結界は三枚、きっちり守って下せぇよ」
「あぁ任せろ! 《三重の盾》!」
「今日は大漁だ! お前らやっちまえ!!」
賊の頭目らしき男が配下に檄を飛ばす。すると賊の放つ矢の数が増す。
「”ガゼル”!」
雇い主が身の安全を確保した事を確認すると、カルロは一気に攻勢に出る。
賊の矢はガゼルの剣に撃ち落とされ、届かない。一方で、ガゼルは賊に接近するとすれ違い様に斬りつけていく。
「車はいい! あのゴツイのを囲め!!」
賊の頭目が再度檄を飛ばす。
「野郎ども! コイツを俺が抑えている間に……!」
しかし、その声に応える者はいない。
「あぁ、言っとくが」
カルロは憐れみを込めて呟く。
「お前が最後だ」
頭目はカルロの言葉を理解していない。
カルロの守護霊、ガゼルは、短剣を使用し戦っていた。その攻撃に派手さは無い。しかし、ガゼルは最小限の動作で的確に賊の守護霊の急所を突いていた。
その鮮やかさは、攻撃を受けた賊自身が致命傷に気付かない程であった。
「なっ……!」
カルロの言葉の後、突如として賊の男達がばたばたと砂の大地に倒れ伏していく。
「あばよ」
カルロの言葉と共に、ガゼルは剣を振り下ろして頭目の頭を二つに割った。
賊を片づけたカルロは襲われた荷車の中を覗く。
「……全滅だな」
そしてそこに生存者は居なかった。
荷車の御者、護衛の用心棒、雇い主と思われる行商人らしき男、全員が既に息絶えている。
彼らの身体に刻まれた深い傷跡は、賊が丁寧に殺して回った事を物語っていた。
「なら仕方ねぇ。 回収だけして行くぞ」
「ふん、どっちが賊か分かったもんじゃないな」
カルロに指示を出すローブスに対し、いつも間にか目を覚ましていたアイビスは悪態をつく。
「目覚めの一言がそれか?」
「なに、褒めてるんだ。 流石は商人様だ、ってな」
「……減らず口を」
ローブスは、冷徹と人情を併せ持つ。
間に合えば助けるが、そうでなければ戦利品は有効活用する。
ここで言う戦利品とは、持ち主の居なくなった商品の事である。
砂漠は無法地帯。商品の出所を洗う事など出来ない上に、放っておけば風化するだけである。
「宝石とか美術品だと良いんだけどな」
睨み合う二人を他所に、カルロは自身の希望を述べる。
どうせ荷物を増やすなら、高額で換金出来る物が望ましい。
そして一際大きな木箱に手を掛けたカルロは、その中身を確認して絶句する。
「どうした?」
ローブスが荷車に乗り込み、カルロの肩口から覗き込む。
「これは……」
そして同じく絶句する。
この時、アイビスは荷車の外に居る。
しかし、彼には見えていた。
「本当に、誰が賊か分かったもんじゃないな」
そこには両手を枷で拘束された二人の少女がいた。
0
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
【完結】言いたいことがあるなら言ってみろ、と言われたので遠慮なく言ってみた
杜野秋人
ファンタジー
社交シーズン最後の大晩餐会と舞踏会。そのさなか、第三王子が突然、婚約者である伯爵家令嬢に婚約破棄を突き付けた。
なんでも、伯爵家令嬢が婚約者の地位を笠に着て、第三王子の寵愛する子爵家令嬢を虐めていたというのだ。
婚約者は否定するも、他にも次々と証言や証人が出てきて黙り込み俯いてしまう。
勝ち誇った王子は、最後にこう宣言した。
「そなたにも言い分はあろう。私は寛大だから弁明の機会をくれてやる。言いたいことがあるなら言ってみろ」
その一言が、自らの破滅を呼ぶことになるなど、この時彼はまだ気付いていなかった⸺!
◆例によって設定ナシの即興作品です。なので主人公の伯爵家令嬢以外に固有名詞はありません。頭カラッポにしてゆるっとお楽しみ下さい。
婚約破棄ものですが恋愛はありません。もちろん元サヤもナシです。
◆全6話、約15000字程度でサラッと読めます。1日1話ずつ更新。
◆この物語はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆9/29、HOTランキング入り!お読み頂きありがとうございます!
10/1、HOTランキング最高6位、人気ランキング11位、ファンタジーランキング1位!24h.pt瞬間最大11万4000pt!いずれも自己ベスト!ありがとうございます!
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
いつかの空を見る日まで
たつみ
恋愛
皇命により皇太子の婚約者となったカサンドラ。皇太子は彼女に無関心だったが、彼女も皇太子には無関心。婚姻する気なんてさらさらなく、逃げることだけ考えている。忠実な従僕と逃げる準備を進めていたのだが、不用意にも、皇太子の彼女に対する好感度を上げてしまい、執着されるはめに。複雑な事情がある彼女に、逃亡中止は有り得ない。生きるも死ぬもどうでもいいが、皇宮にだけはいたくないと、従僕と2人、ついに逃亡を決行するのだが。
------------
復讐、逆転ものではありませんので、それをご期待のかたはご注意ください。
悲しい内容が苦手というかたは、特にご注意ください。
中世・近世の欧風な雰囲気ですが、それっぽいだけです。
どんな展開でも、どんと来いなかた向けかもしれません。
(うわあ…ぇう~…がはっ…ぇえぇ~…となるところもあります)
他サイトでも掲載しています。
とある元令嬢の選択
こうじ
ファンタジー
アメリアは1年前まで公爵令嬢であり王太子の婚約者だった。しかし、ある日を境に一変した。今の彼女は小さな村で暮らすただの平民だ。そして、それは彼女が自ら下した選択であり結果だった。彼女は言う『今が1番幸せ』だ、と。何故貴族としての幸せよりも平民としての暮らしを決断したのか。そこには彼女しかわからない悩みがあった……。
記憶を失くした代わりに攻略対象の婚約者だったことを思い出しました
冬野月子
恋愛
ある日目覚めると記憶をなくしていた伯爵令嬢のアレクシア。
家族の事も思い出せず、けれどアレクシアではない別の人物らしき記憶がうっすらと残っている。
過保護な弟と仲が悪かったはずの婚約者に大事にされながら、やがて戻った学園である少女と出会い、ここが前世で遊んでいた「乙女ゲーム」の世界だと思い出し、自分は攻略対象の婚約者でありながらゲームにはほとんど出てこないモブだと知る。
関係のないはずのゲームとの関わり、そして自身への疑問。
記憶と共に隠された真実とは———
※小説家になろうでも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる