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7-1.妄想1異世界召喚・魔王編
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眠る時間になった。
ラムネを食べて、ベッドの上に横になる。
今日はどんな妄想をしようか。
そういえば、斉藤くんが異世界がどうとか言っていた。せっかくだから、異世界召喚の妄想にしてみよう。
舞台は、赤い絨毯の続く、王との謁見の間だ。
*
「こ……ここは?」
キョロキョロと辺りを見回すと、ローブを着ている怪しい者たちが私に向けて手をかざしていた。
背中には蝙蝠のような羽根が見える。
「召喚されたようだな」
玉座から、ゆっくりと男が降りてくる。よく見ると、大きな角と黒い翼を生やしている。王は王でも、魔王なのかもしれない。
「ぁ、あなたは?」
震えるような、か細い声で聞く。
その男は私の目の前にくると、ツと私の顎を持ち上げ、切れ長の感情のこもっていないような目でこう言った。
「我は魔族を統べる王だ。お前には、我の子を産んでもらう。異世界の女との子は、能力も秀で、莫大な力を持つのでな」
「なっ……」
「それだけのことだ。おい、カリーナ。こいつを綺麗にしておけ」
「仰せの通りに」
深紫の長い髪を揺らしながら、悠々と魔王が玉座へと戻った。
控えていたカリーナと呼ばれた女性が、何が何だか分からず呆然としている私を、引きずるようにどこかへ連れて行く。
謁見の間の重厚な扉が、恐竜顔の兵士に開けられ、カリーナと共に廊下へ出る。すぐにまた、扉が閉められた。
「カ、カリーナさん?」
「なんだ」
ピンク色のショートヘアから小さな角を生やした女性が、私の体から手を離し、今度は腕を掴んだ。
「私、魔王のお嫁さんになるんですか?」
「知らんな。子を成して捨てられるか、そのまま妻として君臨するかはお前次第だ」
どちらにせよ、ろくな未来ではなさそうだ。
「さぁ、入れ」
廊下を進み、どこかの扉を開いて、バンと私を中へと押し込んだ。
「さぁ、脱げ。王がお待ちだ。綺麗にしてやろう」
中は、お風呂だった。既に蒸気がもわもわと立ち込めている。
「えぇ、そんないきなり」
「遅い」
抗議しようとするもかなわず、突然ズサっと服だけが切られた。
「え、えぇ~……」
彼女の爪で下着まで切られ、あっという間に裸になってしまった。
そのまま横抱きにされるとザバンと猫足のバスタブに入れられる。
顔を上げると、石鹸であわあわのボディブラシが湯船に差し込まれ、私の体を縦横無尽に洗い始めた。長い柄がついていて、まるで私をバスタブの鍋で料理でもしているようだ。
「ぁ、んふっ、ちょ、これ、くすぐったい!」
どこもかしこも、ブラシの柔らかい毛でこすられる。湯船まで泡でぶくぶくだ。
ブラシは首元から脇、胸からヘソへと下りていく。
「ま、待って、そこは自分で」
下半身まで念入りにブラシでこすられ、変な気分になってしまう。
カリーナはそれを聞くと、ブラシを動かしながらもしゃがみ込み、私の耳元で囁いた。
「しっかりと洗わねば、魔王様に私が叱られるだろう」
彼女は左手でお湯をすくうと、私の頬に撫でるようにすりつけた。次に、私の手の指の間まですりすりと絡ませるように洗うと、乳首までこりこりと丹念に洗う。
その間、ボディブラシはずっと股の間を行き来していた。
「は、ぁぁん、な……なにす…るの」
「魔族の女相手に欲情するのか? 本番前に大したものだな」
かぁぁっと顔が火照る。
「こんなことされたら、誰だって」
「イキたそうだな。あぁ、大事なことを教えてやろう。ベッドでは魔王様が来る方向に向けて、股を開いて待っているといい。守らねばならん礼儀作法だ」
「はぁ? 何それ、できるわけない」
「首が飛んでもかまわないなら、しなくてもいい」
「……」
酷い国だ。酷い国の酷い場所で、酷いことをされる。
なのに、カリーナの指の動きとブラシの刺激で、身体が疼いてたまらない。
もっと気持ちよくなりたくて、集中してしまう。
「……ふ。残念だったな。私は昂ぶらせるところまでだ」
突然終わった愛撫に、身体が足りないとばかりにぶるっと震える。
お風呂の栓が抜かれ、上からシャワーのお湯が降ってきた。
「そのままの気分で、続きは魔王様と楽しめ」
身体をタオルで拭かれると、裸のまま横抱きにされる。
「えーっと。服は?」
「さっき私が破っただろう。何を言ってるんだ」
「いや、代わりの服……」
「どうせ脱ぐ」
彼女は無常にも扉を開け、素っ裸の私を抱えて悠々と廊下を歩き始めた。
「い、いやぁぁぁ~」
「叫ぶと目立つぞ」
仮にも魔王のお相手なのに。
誰ともすれ違いませんようにと祈りながら、自分の今後の人生に絶望した。
ラムネを食べて、ベッドの上に横になる。
今日はどんな妄想をしようか。
そういえば、斉藤くんが異世界がどうとか言っていた。せっかくだから、異世界召喚の妄想にしてみよう。
舞台は、赤い絨毯の続く、王との謁見の間だ。
*
「こ……ここは?」
キョロキョロと辺りを見回すと、ローブを着ている怪しい者たちが私に向けて手をかざしていた。
背中には蝙蝠のような羽根が見える。
「召喚されたようだな」
玉座から、ゆっくりと男が降りてくる。よく見ると、大きな角と黒い翼を生やしている。王は王でも、魔王なのかもしれない。
「ぁ、あなたは?」
震えるような、か細い声で聞く。
その男は私の目の前にくると、ツと私の顎を持ち上げ、切れ長の感情のこもっていないような目でこう言った。
「我は魔族を統べる王だ。お前には、我の子を産んでもらう。異世界の女との子は、能力も秀で、莫大な力を持つのでな」
「なっ……」
「それだけのことだ。おい、カリーナ。こいつを綺麗にしておけ」
「仰せの通りに」
深紫の長い髪を揺らしながら、悠々と魔王が玉座へと戻った。
控えていたカリーナと呼ばれた女性が、何が何だか分からず呆然としている私を、引きずるようにどこかへ連れて行く。
謁見の間の重厚な扉が、恐竜顔の兵士に開けられ、カリーナと共に廊下へ出る。すぐにまた、扉が閉められた。
「カ、カリーナさん?」
「なんだ」
ピンク色のショートヘアから小さな角を生やした女性が、私の体から手を離し、今度は腕を掴んだ。
「私、魔王のお嫁さんになるんですか?」
「知らんな。子を成して捨てられるか、そのまま妻として君臨するかはお前次第だ」
どちらにせよ、ろくな未来ではなさそうだ。
「さぁ、入れ」
廊下を進み、どこかの扉を開いて、バンと私を中へと押し込んだ。
「さぁ、脱げ。王がお待ちだ。綺麗にしてやろう」
中は、お風呂だった。既に蒸気がもわもわと立ち込めている。
「えぇ、そんないきなり」
「遅い」
抗議しようとするもかなわず、突然ズサっと服だけが切られた。
「え、えぇ~……」
彼女の爪で下着まで切られ、あっという間に裸になってしまった。
そのまま横抱きにされるとザバンと猫足のバスタブに入れられる。
顔を上げると、石鹸であわあわのボディブラシが湯船に差し込まれ、私の体を縦横無尽に洗い始めた。長い柄がついていて、まるで私をバスタブの鍋で料理でもしているようだ。
「ぁ、んふっ、ちょ、これ、くすぐったい!」
どこもかしこも、ブラシの柔らかい毛でこすられる。湯船まで泡でぶくぶくだ。
ブラシは首元から脇、胸からヘソへと下りていく。
「ま、待って、そこは自分で」
下半身まで念入りにブラシでこすられ、変な気分になってしまう。
カリーナはそれを聞くと、ブラシを動かしながらもしゃがみ込み、私の耳元で囁いた。
「しっかりと洗わねば、魔王様に私が叱られるだろう」
彼女は左手でお湯をすくうと、私の頬に撫でるようにすりつけた。次に、私の手の指の間まですりすりと絡ませるように洗うと、乳首までこりこりと丹念に洗う。
その間、ボディブラシはずっと股の間を行き来していた。
「は、ぁぁん、な……なにす…るの」
「魔族の女相手に欲情するのか? 本番前に大したものだな」
かぁぁっと顔が火照る。
「こんなことされたら、誰だって」
「イキたそうだな。あぁ、大事なことを教えてやろう。ベッドでは魔王様が来る方向に向けて、股を開いて待っているといい。守らねばならん礼儀作法だ」
「はぁ? 何それ、できるわけない」
「首が飛んでもかまわないなら、しなくてもいい」
「……」
酷い国だ。酷い国の酷い場所で、酷いことをされる。
なのに、カリーナの指の動きとブラシの刺激で、身体が疼いてたまらない。
もっと気持ちよくなりたくて、集中してしまう。
「……ふ。残念だったな。私は昂ぶらせるところまでだ」
突然終わった愛撫に、身体が足りないとばかりにぶるっと震える。
お風呂の栓が抜かれ、上からシャワーのお湯が降ってきた。
「そのままの気分で、続きは魔王様と楽しめ」
身体をタオルで拭かれると、裸のまま横抱きにされる。
「えーっと。服は?」
「さっき私が破っただろう。何を言ってるんだ」
「いや、代わりの服……」
「どうせ脱ぐ」
彼女は無常にも扉を開け、素っ裸の私を抱えて悠々と廊下を歩き始めた。
「い、いやぁぁぁ~」
「叫ぶと目立つぞ」
仮にも魔王のお相手なのに。
誰ともすれ違いませんようにと祈りながら、自分の今後の人生に絶望した。
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