39 / 50
29.出し物の決定
しおりを挟む
次の日、授業が終わり、HRの時間が来る。みんながそわそわしている。特に男子。
「はい。じゃあ、昨日の続きをするよー、一応昨日は第一候補は飲食系のメイド喫茶で、第二候補は出し物系のお化け屋敷でしたが、もう一度多数決を取りたいと思いまーす。じゃあ、メイド喫茶の人、挙手ー」
男子が全員無言で、手をスッとあげる。この時点で、クラスの過半数が過ぎた。
「ということで、メイド喫茶にしたいんだけど、女子は大丈夫?嫌な人がいれば、手をあげて欲しいんだけど……みんな大丈夫そうかな」
誰も声をあげないので、そのままメイド喫茶に仮決定した。
「じゃあ、とりあえずメイド喫茶で考えていきましょー。提出してから抽選なので、抽選から漏れたら二番のお化け屋敷になるから気をつけてねー。衣装とかは予算内では難しいから、ツテがある人は後で教えてー。なかったら普通の喫茶店だからねー」
「よかったの?」
「それはこっちのセリフだよ、だって私は着ないんだし…」
ふと、視線を感じ、振り返る。全員がこちらを見ていた。ちょっと怖い。
「えっと、みんなどうしたの?」
「櫻井さんが着ないって言うからつい…」
「えっ、だって私が着てもしょうがないでしょ?」
「俺は櫻井さんに着てほしいです」
俺も、俺もと、男子たちから声が上がる。
「えっと、別に着てもいいんだけど、このクラスで、どのくらいの人が料理できるの?」
疑問に思っていたことを声に出して言うと、みんなが目を背ける。僕?僕は料理ができるよ。おばあちゃんに迷惑をかけたくなかったから、一番最初に頑張った。
「話題にも出たことで、出す料理などの候補を出してほしいんだけど、何かある?」
「料理の場所が確保が難しいなら、クッキーとか、作って置いとけるものを出すのはいいんじゃないかな?」
「さっすがー、紗夜ちゃん、他にはー」
他か、どういうのがいいのだろうか?
「火が使えるなら、パンケーキとかなら、メイドさんが持っていって、チョコソースとかで、お絵描きできると思う」
「なるほど、なるほど」
「メイン料理なら、みんなオムライスとか言うんだろうけど、学校でやるなら難しいと思う。接客を売りに出すのなら、おにぎりとか、カレーとかの方が効率はいいと思う。あとは飲み物に合わせて考えるって言うのもありかな」
「「おおー」」
クラス中から声が上がる。でも自分で思いつくのはこれくらいかな。
「ちなみに紗夜ちゃん以外で料理できる人は?」
「お母さんの手伝いくらいならしたことあるけど…」
「私もー、それくらいしかしてないかな?」
「なら、作り置きできるものを作っておいて、メインはパンケーキにしたら、練習したら大丈夫かな?」
「パンケーキくらいなら少し、練習すれば大丈夫だと思う。タネを最初にまとめて作っておけば時間の短縮にもなると思うし」
「じゃあ、そうしようか。何か他に案があれば要検討ってことで」
こうして、メイド喫茶の料理の案も大体決まっていった。けれど、結局、僕の衣装は何になるんだろう。
「はい。じゃあ、昨日の続きをするよー、一応昨日は第一候補は飲食系のメイド喫茶で、第二候補は出し物系のお化け屋敷でしたが、もう一度多数決を取りたいと思いまーす。じゃあ、メイド喫茶の人、挙手ー」
男子が全員無言で、手をスッとあげる。この時点で、クラスの過半数が過ぎた。
「ということで、メイド喫茶にしたいんだけど、女子は大丈夫?嫌な人がいれば、手をあげて欲しいんだけど……みんな大丈夫そうかな」
誰も声をあげないので、そのままメイド喫茶に仮決定した。
「じゃあ、とりあえずメイド喫茶で考えていきましょー。提出してから抽選なので、抽選から漏れたら二番のお化け屋敷になるから気をつけてねー。衣装とかは予算内では難しいから、ツテがある人は後で教えてー。なかったら普通の喫茶店だからねー」
「よかったの?」
「それはこっちのセリフだよ、だって私は着ないんだし…」
ふと、視線を感じ、振り返る。全員がこちらを見ていた。ちょっと怖い。
「えっと、みんなどうしたの?」
「櫻井さんが着ないって言うからつい…」
「えっ、だって私が着てもしょうがないでしょ?」
「俺は櫻井さんに着てほしいです」
俺も、俺もと、男子たちから声が上がる。
「えっと、別に着てもいいんだけど、このクラスで、どのくらいの人が料理できるの?」
疑問に思っていたことを声に出して言うと、みんなが目を背ける。僕?僕は料理ができるよ。おばあちゃんに迷惑をかけたくなかったから、一番最初に頑張った。
「話題にも出たことで、出す料理などの候補を出してほしいんだけど、何かある?」
「料理の場所が確保が難しいなら、クッキーとか、作って置いとけるものを出すのはいいんじゃないかな?」
「さっすがー、紗夜ちゃん、他にはー」
他か、どういうのがいいのだろうか?
「火が使えるなら、パンケーキとかなら、メイドさんが持っていって、チョコソースとかで、お絵描きできると思う」
「なるほど、なるほど」
「メイン料理なら、みんなオムライスとか言うんだろうけど、学校でやるなら難しいと思う。接客を売りに出すのなら、おにぎりとか、カレーとかの方が効率はいいと思う。あとは飲み物に合わせて考えるって言うのもありかな」
「「おおー」」
クラス中から声が上がる。でも自分で思いつくのはこれくらいかな。
「ちなみに紗夜ちゃん以外で料理できる人は?」
「お母さんの手伝いくらいならしたことあるけど…」
「私もー、それくらいしかしてないかな?」
「なら、作り置きできるものを作っておいて、メインはパンケーキにしたら、練習したら大丈夫かな?」
「パンケーキくらいなら少し、練習すれば大丈夫だと思う。タネを最初にまとめて作っておけば時間の短縮にもなると思うし」
「じゃあ、そうしようか。何か他に案があれば要検討ってことで」
こうして、メイド喫茶の料理の案も大体決まっていった。けれど、結局、僕の衣装は何になるんだろう。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
アルバートの屈辱
プラネットプラント
恋愛
妻の姉に恋をして妻を蔑ろにするアルバートとそんな夫を愛するのを諦めてしまった妻の話。
『詰んでる不憫系悪役令嬢はチャラ男騎士として生活しています』の10年ほど前の話ですが、ほぼ無関係なので単体で読めます。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる