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破顔
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笑い過ぎて顔が破れた。
口が裂けて、上顎から上が後ろに倒れてしまった。
景色がみんな逆さまになった。それもみんなさっきまで私の背景だった所。
どうしよう。
そうだ逆立ちしてみよう。
ダメだ。
顔がくっつかないから頭の上半分がプラプラして地面しか見えない。
逆立ちやめた。
また背景が逆さまだ。
うーん。
笑い過ぎた究極の表情で悩む。
と
「あら?」
おんなじ奴が背景の中にいる。
奴は私を見てよだれを垂れながら
「かんなちハ」
は?何言った?
「かんなちハ」
挨拶?あ「こんにちは」?
あー、顔が破れたから上手く言えないんだ。
「かんなちハ」
私も挨拶したらおんなじだった。
こいつも笑い過ぎたのか?
そう思っていたらあちこちで大笑いの声が起こった。どうやら、「かんなちハ」がおかしかったようだが、そのうちまたあちこちで「パカッ」「パカッ」という音がした。
辺りを見たらおんなじ奴がいっぱいいた。笑い過ぎて顔が破れたのだろう。そしてみんな「かんなちハ」を言い出した。
そして世間は「かんなちハ」の挨拶で溢れた。
その目はみんな、微笑んでいた。
口が裂けて、上顎から上が後ろに倒れてしまった。
景色がみんな逆さまになった。それもみんなさっきまで私の背景だった所。
どうしよう。
そうだ逆立ちしてみよう。
ダメだ。
顔がくっつかないから頭の上半分がプラプラして地面しか見えない。
逆立ちやめた。
また背景が逆さまだ。
うーん。
笑い過ぎた究極の表情で悩む。
と
「あら?」
おんなじ奴が背景の中にいる。
奴は私を見てよだれを垂れながら
「かんなちハ」
は?何言った?
「かんなちハ」
挨拶?あ「こんにちは」?
あー、顔が破れたから上手く言えないんだ。
「かんなちハ」
私も挨拶したらおんなじだった。
こいつも笑い過ぎたのか?
そう思っていたらあちこちで大笑いの声が起こった。どうやら、「かんなちハ」がおかしかったようだが、そのうちまたあちこちで「パカッ」「パカッ」という音がした。
辺りを見たらおんなじ奴がいっぱいいた。笑い過ぎて顔が破れたのだろう。そしてみんな「かんなちハ」を言い出した。
そして世間は「かんなちハ」の挨拶で溢れた。
その目はみんな、微笑んでいた。
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