330 / 410
身に覚えが
しおりを挟む
「この数値は?」
「心拍数です」
「この数値は?」
「最高血圧と最低血圧です」
「これは?」
「血中酸素濃度です」
「誰の数値ですか?」
「あなたのですよ」
「私の誰ですか?」
「あなたの循環器ですよ」
「循環器?そんなやつ知りませんよ」
「あなた循環器あるでしょ?」
「よく言われるけど見たことありませんよ。で、そいつが出してるんですか?その数値」
「そうですよ?」
「身に覚えがないなぁ」
「そりゃ、循環器ですからね?あなたには身に覚えないでしょうね?」
「でも私のでしょ?その循環器」
「そうですよ?」
「なのに身に覚えなくて当たり前みたいに言うってことは他人じゃないですか、循環器は」
「いや、あなたですよ?」
「じゃ、この数値は何の意味なんですか?」
「生きてる意味ですよ?あなたが」
「他人が?」
「いやあなたが」
「身に覚えありませんよ?」
「生きてることがですか?」
「ええ」
「はぁ…」
「心拍数です」
「この数値は?」
「最高血圧と最低血圧です」
「これは?」
「血中酸素濃度です」
「誰の数値ですか?」
「あなたのですよ」
「私の誰ですか?」
「あなたの循環器ですよ」
「循環器?そんなやつ知りませんよ」
「あなた循環器あるでしょ?」
「よく言われるけど見たことありませんよ。で、そいつが出してるんですか?その数値」
「そうですよ?」
「身に覚えがないなぁ」
「そりゃ、循環器ですからね?あなたには身に覚えないでしょうね?」
「でも私のでしょ?その循環器」
「そうですよ?」
「なのに身に覚えなくて当たり前みたいに言うってことは他人じゃないですか、循環器は」
「いや、あなたですよ?」
「じゃ、この数値は何の意味なんですか?」
「生きてる意味ですよ?あなたが」
「他人が?」
「いやあなたが」
「身に覚えありませんよ?」
「生きてることがですか?」
「ええ」
「はぁ…」
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
10秒で読めるちょっと怖い話。
絢郷水沙
ホラー
ほんのりと不条理な『ギャグ』が香るホラーテイスト・ショートショートです。意味怖的要素も含んでおりますので、意味怖好きならぜひ読んでみてください。(毎日昼頃1話更新中!)
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる