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普通の文(タイトルの絵のポットみたいなやつのこと)
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「反則だ、反則だ」
と言って
僕は線路の上を歩く
自転車はすごい発明だった
○を脚で回すだけで
人はとても速くなれたから
だけど機関車は反則だ
人の体を正しく使ってないから
速くなるために
人は何してる?
石炭をスコップでくべて
火を焚いてるだけじゃないか
ぜんぜん脚を使ってないじゃないか
速くなるのは機関車で
人はぜんぜん関係ないじゃないか
まわりに煙を撒き散らして
正しい空気がなくなるじゃないか
そんなの反則だ
って博士は言ってた
だから博士は
僕なんかを作ったんだ
ただの陶器のポットだった僕に
脚をつけて線路を歩かせたんだ
そして僕に手をつけて
その手で機関車を壊させたんだ
博士が言うには
僕は正しいそうだ
だってポットだから
頭から蒸気を出して
ちゃんと頭で怒っているからだそうだ
「反則だ、反則だ」って
ちゃん正しく脚で歩くし
ちゃんと正しく
手で機関車を壊したから
僕はやっぱり正しいんだそうだ
機関車を壊した僕の正しい手は
その手で機関車からぶん取った
貨車を引っ張っている
そんな僕の正しい脚は
ちゃんと線路の上を歩いている
博士のおかげで
僕は怒りながら線路の上を歩く
正しいポットになったけど
歩きながらやっぱり正しく怒っている
だったら僕を自転車に乗せてよって
それが正しい考え方でしょ?博士って
と言って
僕は線路の上を歩く
自転車はすごい発明だった
○を脚で回すだけで
人はとても速くなれたから
だけど機関車は反則だ
人の体を正しく使ってないから
速くなるために
人は何してる?
石炭をスコップでくべて
火を焚いてるだけじゃないか
ぜんぜん脚を使ってないじゃないか
速くなるのは機関車で
人はぜんぜん関係ないじゃないか
まわりに煙を撒き散らして
正しい空気がなくなるじゃないか
そんなの反則だ
って博士は言ってた
だから博士は
僕なんかを作ったんだ
ただの陶器のポットだった僕に
脚をつけて線路を歩かせたんだ
そして僕に手をつけて
その手で機関車を壊させたんだ
博士が言うには
僕は正しいそうだ
だってポットだから
頭から蒸気を出して
ちゃんと頭で怒っているからだそうだ
「反則だ、反則だ」って
ちゃん正しく脚で歩くし
ちゃんと正しく
手で機関車を壊したから
僕はやっぱり正しいんだそうだ
機関車を壊した僕の正しい手は
その手で機関車からぶん取った
貨車を引っ張っている
そんな僕の正しい脚は
ちゃんと線路の上を歩いている
博士のおかげで
僕は怒りながら線路の上を歩く
正しいポットになったけど
歩きながらやっぱり正しく怒っている
だったら僕を自転車に乗せてよって
それが正しい考え方でしょ?博士って
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