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リザードマンの目覚め
夜明け前
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────ルナディア(人狼ルーノ種、浄化の湖の守人の長)
移動要塞の制圧が終わり、捕獲したアルデバランを尋問していたとき、傍にいたオートクレールは、要塞の管理端末を触ってアルデバランの研究データを調べていた。
「ねぇ、ルナ。おかしなもの見つけた」
「今忙しいんだけど、かなり重要なこと?」
「だと思う。この要塞にいるヒューマノイドの生体データ」
「ヒューマノイドの体調でも悪いの?」
「その逆」
「健康なら問題ないじゃない」
「異常に健康すぎるのよ。ヒューマノイドではないくらい」
「わかるように説明してくれる?」
「アルデバランに直接聞いた方が早いと思う」
オートクレールは、端末を私のところに持ってきて、画像データを見せてくれた。
「なにこれ? 本当にヒューマノイド? 完全に別の生物じゃない」
「本当よ、ヒューマノイドの生体データとこいつらの生体データ、一部を除いて一致するもの。
同一人物でもなければ、ここまでぴったり一致することはまずないわよ?
クローンを作って改造した可能性もあるけど、こいつらにクローンを量産できる技術があったらヒューマノイドの奪い合いなんてしないでしょ?
この船のすべてのヒューマノイドがこんな状況みたい」
「ヒューマノイドなんて全く見かけなかったけど、こんなにたくさんいたの?
どこにいるのかしら?」
「電脳空間に閉じ込めて、肉体を好きなように改造してたみたい。
たぶん、本人たちは改造されていることに全く気づいていないとおもう」
「それ、現実空間にもどってきたら大パニックになるわね」
「でしょうね。
でも、現実空間に戻す前に従順な下僕になるように脳を改造する準備もあるみたいよ。まだ、改造が完全におわっていないから施術してないみたいだけど」
「いま、解放したらどうなるのかな?」
「アルデバランに聞いてみたら? それはやめてほしいって顔してるけどね」
移動要塞の制圧が終わり、捕獲したアルデバランを尋問していたとき、傍にいたオートクレールは、要塞の管理端末を触ってアルデバランの研究データを調べていた。
「ねぇ、ルナ。おかしなもの見つけた」
「今忙しいんだけど、かなり重要なこと?」
「だと思う。この要塞にいるヒューマノイドの生体データ」
「ヒューマノイドの体調でも悪いの?」
「その逆」
「健康なら問題ないじゃない」
「異常に健康すぎるのよ。ヒューマノイドではないくらい」
「わかるように説明してくれる?」
「アルデバランに直接聞いた方が早いと思う」
オートクレールは、端末を私のところに持ってきて、画像データを見せてくれた。
「なにこれ? 本当にヒューマノイド? 完全に別の生物じゃない」
「本当よ、ヒューマノイドの生体データとこいつらの生体データ、一部を除いて一致するもの。
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「それ、現実空間にもどってきたら大パニックになるわね」
「でしょうね。
でも、現実空間に戻す前に従順な下僕になるように脳を改造する準備もあるみたいよ。まだ、改造が完全におわっていないから施術してないみたいだけど」
「いま、解放したらどうなるのかな?」
「アルデバランに聞いてみたら? それはやめてほしいって顔してるけどね」
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