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悪政のレヴナント

ユミルの胎動#6

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────ククリ(人狼ルガルガルダーガ種、ルーノ族・長老メトセラ、ニダヴェリール宮廷特別顧問こもん


 ゼディーの宮殿に着くと、ルカティアとリエルを客間のベッドに運んでから、彼の瞑想室でルシーニアに状況報告をした。

 ルシーニアとルーインさんも、お忍びでこちらに向かうとのことだった。
 どうしても、直接、彼にあって謝罪したいらしい。

 リエルの隠れ場所には、ニブルヘイムの宮殿は最適だ。
 
 しかし、驚いたのは、ルーテシアが、この宮殿に来ていたことだった。

 通常、彼女が来る時は完全に人払いされる。


 なぜなら、皆、死ぬからだ。


 ゼディーが何も言わなかったせいで、部屋でルーテシアと鉢合わせした時には、心臓が止まる思いだった。

 どうやら、みんなに隠して死の流出を調整できるように練習していたらしい。
 たしかに、ゼディーやルークには、それができているのだから、彼女にもできるはずだ。

 瞑想室経由での対面はよくあったが、実際に対面するのは、彼女が幼少の頃以来だったので、とても嬉しかった。
 ルーテシアも同じ気持ちだったようで、すこしの間、抱き合って泣いてしまった。彼女の体温と生命の波動は昔のままで、とても懐かしかった。

 そんな時だった、客間の寝室で寝ていたはずのルカティアの声がしたのは……。


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