婚約者からブスだと言われて婚約破棄されたので、私は結婚相手は容姿で決めません!

「アイリス・エンダーハイム! 貴様との婚約は第一王子の権限で今夜破棄する!」

 公爵家のパーティーに参加していたら、突然私の婚約者……ラグランジュ王国第一王子ゲオルグ・ラグランジュが意味不明なことを叫びだした。
 ゲオルグの傍には見たこともない令嬢がしな垂れかかっているし、どうやら私の婚約者は隠れて浮気をしていたらしい。

「ゲオルグ様、一体どういうつもりか教えてくださいな。公爵家のパーティーで突然そのような戯言を言うなど……」

「うるさい! 貴様のようなブスは王妃に相応しくないのだ!」

「……ブ……?」

「俺様のような美形の隣には同じくらい輝きのある女性が相応しい。王妃がブスなど諸外国に馬鹿にされるではないか!」

 は? 私がブスだから婚約を破棄するって? 正気?

これは魔導具が好きな一人の少女が、婚約者からブスだという理由で婚約破棄されてからの物語。
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