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幼少期
14 タバスコとユリア
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「ほう? 坊ちゃん。これが坊ちゃんが言っていたタバスコとやらですかい?」
「うん、ごめんね。結構長い間冷蔵庫の一角を占領しちゃって」
実はアンドレ商会に売り込み行く商品の試作品を作ってるときに、タバスコも作っていたんだけど、発酵が必要だから売り込みには間に合わなかったんだよな。
「これは何に使うんですかい?」
「虫除けの実をフレーク状にしたのとか粉末状にしたのとかと同じで、ピザとかパスタにかけると味わいが変わるよ。あとは、ビールとトマトジュースを1:1で割ったものに少量かけたり」
「ほうほう、レッドアイに。レモン汁やウスターソースは聞いたことがありますが、辛くするんですかい?」
「トマトジュースって結構甘みがあるから、辛味を足したら好きな人は出るんじゃない? まあ、その辺の研究はお酒が飲める人に任せるけど」
「また、旦那様と試食会でも開きますかね」
「お酒はほどほどにね。あと、母上は授乳期間中はお酒を飲まさないようにね」
この前の試食会でも試食と称して、ビールやハイボールでかなり盛り上がってたからなぁ。
夜に出たペペロンチーノでは白ワインをごくごく飲んでて、母上が羨ましそうに見てたし。
「マックス! 何か新しい商品を作ったんだって!?」
「? ああ、ユリア叔母さん」
「ユリアお・ね・え・さ・んね! それよりも、トーマスから虫除けの実を使っていろいろ作ったって聞いたわよ!」
「ああうん、スパゲッティが甘いのばっかりだったから、辛いのも欲しくて作ってみたら結構よかったから、試作品を料理長に作ってもらって持って行ったんだよ」
「スパゲッティ? ソーセージじゃないの?」
「ソーセージも持って行ったよ。スパゲッティは麵がのびるから持って行かなかったんだっけ?」
「若、持って行ったのはフレーク状のものと、粉末状の物、あとはチョリソーだけです」
「そっかそっか、ありがと、レナ」
「あ、レナちゃん! うちのマックスと婚約してくれたんだって!? ありがとね!」
「は、はい。こちらこそありがとうございます」
ユリア叔母さんがレナに気づいて、適当な祝辞を述べる。
まあ、婚約発表はまだだけど、身内には話は通してあるからな。
そろそろ、陛下からの返事も来そうだけど、問題が起こってないと良いなぁ。
「そうそう! ソーセージ……さっき、チョリソーって言ってったけ? それの試作品がウチでも出来てきて、ピザに載せたりパスタに使ったりと直営の酒場で色々出し始めたのよ!」
「評判は?」
「酒飲みの間では大好評よ! 文句はつまみにしてると、酒がすぐになくなるってことくらいね!」
「それは上々だね」
「で、何を囲んでるのよ?」
「ああ、これ? 虫除けの実を使った新しい調味料だよ」
「聞いてないんだけど!?」
「1ヶ月くらいの発酵が必要だったから、この前は出せなかったの。今日味見をしてみる予定だよ」
ユリア叔母さんがタバスコを輝くような目で見ている……あれは酒のつまみになることと、お金儲けができることの両方が理由だろうな。
「私も食べていっていいわよね!?」
「いいけど、渡すものがあるんじゃないの?」
「渡すもの……ああ、カカオ! 大丈夫よ、さっき執事見習いに渡しておいたから。今は問題ないかのチェック中じゃない?」
「うん、ユリア姉さん、ありがとう。……料理長、チョコレートが届いたら話していたのも試作できるかな?」
「ウイスキーのやつですね? 旦那様から秘蔵の物を受け取っていますよ」
「……いや、試作だからそこまで高いのじゃなくていいよ。並みか並みよりちょい上くらいで」
「いえいえ、どうせなら美味しいのを食べたいですからなぁ」
「ねえ、もしかしてトーマスが言ってたウイスキー入りのチョコレートの話?」
「うんそう。精製済みのチョコレートで持ってきてくれたんでしょ?」
「確かにトーマスに言われてチョコレートで持ってきたけど、そんな簡単に作れるの?」
「作るのは直ぐだよ。冷やしたりなんだりで時間がかかるから、今日直ぐに食べられるわけじゃないし、アルコール入りだから俺は食べないけど」
「自分は食べないのに作るの?」
「俺は食べないけど、父上も料理長も……ついでにユリア姉さんとトーマス兄さんも食べるでしょ?」
「もうっ、この子はなんていい子なのっ!」
「頭を撫でなくていいから、うまく作れたらこっちもアンドレ商会の方で契約してよ」
「もちろんもちろん! ウイスキー入りのチョコレートなんてちょっとしたお土産に最適だし、評判になるわよ!」
「子供とかお酒苦手な人、あとは妊婦とか授乳期間中の人は食べないようにちゃんと注意喚起はしてね」
「その辺は心得ているわよ!」
なんか1ヶ月そこらでいろいろと作りすぎな感じもするけど、これで金策第二弾もできたかな。
「うん、ごめんね。結構長い間冷蔵庫の一角を占領しちゃって」
実はアンドレ商会に売り込み行く商品の試作品を作ってるときに、タバスコも作っていたんだけど、発酵が必要だから売り込みには間に合わなかったんだよな。
「これは何に使うんですかい?」
「虫除けの実をフレーク状にしたのとか粉末状にしたのとかと同じで、ピザとかパスタにかけると味わいが変わるよ。あとは、ビールとトマトジュースを1:1で割ったものに少量かけたり」
「ほうほう、レッドアイに。レモン汁やウスターソースは聞いたことがありますが、辛くするんですかい?」
「トマトジュースって結構甘みがあるから、辛味を足したら好きな人は出るんじゃない? まあ、その辺の研究はお酒が飲める人に任せるけど」
「また、旦那様と試食会でも開きますかね」
「お酒はほどほどにね。あと、母上は授乳期間中はお酒を飲まさないようにね」
この前の試食会でも試食と称して、ビールやハイボールでかなり盛り上がってたからなぁ。
夜に出たペペロンチーノでは白ワインをごくごく飲んでて、母上が羨ましそうに見てたし。
「マックス! 何か新しい商品を作ったんだって!?」
「? ああ、ユリア叔母さん」
「ユリアお・ね・え・さ・んね! それよりも、トーマスから虫除けの実を使っていろいろ作ったって聞いたわよ!」
「ああうん、スパゲッティが甘いのばっかりだったから、辛いのも欲しくて作ってみたら結構よかったから、試作品を料理長に作ってもらって持って行ったんだよ」
「スパゲッティ? ソーセージじゃないの?」
「ソーセージも持って行ったよ。スパゲッティは麵がのびるから持って行かなかったんだっけ?」
「若、持って行ったのはフレーク状のものと、粉末状の物、あとはチョリソーだけです」
「そっかそっか、ありがと、レナ」
「あ、レナちゃん! うちのマックスと婚約してくれたんだって!? ありがとね!」
「は、はい。こちらこそありがとうございます」
ユリア叔母さんがレナに気づいて、適当な祝辞を述べる。
まあ、婚約発表はまだだけど、身内には話は通してあるからな。
そろそろ、陛下からの返事も来そうだけど、問題が起こってないと良いなぁ。
「そうそう! ソーセージ……さっき、チョリソーって言ってったけ? それの試作品がウチでも出来てきて、ピザに載せたりパスタに使ったりと直営の酒場で色々出し始めたのよ!」
「評判は?」
「酒飲みの間では大好評よ! 文句はつまみにしてると、酒がすぐになくなるってことくらいね!」
「それは上々だね」
「で、何を囲んでるのよ?」
「ああ、これ? 虫除けの実を使った新しい調味料だよ」
「聞いてないんだけど!?」
「1ヶ月くらいの発酵が必要だったから、この前は出せなかったの。今日味見をしてみる予定だよ」
ユリア叔母さんがタバスコを輝くような目で見ている……あれは酒のつまみになることと、お金儲けができることの両方が理由だろうな。
「私も食べていっていいわよね!?」
「いいけど、渡すものがあるんじゃないの?」
「渡すもの……ああ、カカオ! 大丈夫よ、さっき執事見習いに渡しておいたから。今は問題ないかのチェック中じゃない?」
「うん、ユリア姉さん、ありがとう。……料理長、チョコレートが届いたら話していたのも試作できるかな?」
「ウイスキーのやつですね? 旦那様から秘蔵の物を受け取っていますよ」
「……いや、試作だからそこまで高いのじゃなくていいよ。並みか並みよりちょい上くらいで」
「いえいえ、どうせなら美味しいのを食べたいですからなぁ」
「ねえ、もしかしてトーマスが言ってたウイスキー入りのチョコレートの話?」
「うんそう。精製済みのチョコレートで持ってきてくれたんでしょ?」
「確かにトーマスに言われてチョコレートで持ってきたけど、そんな簡単に作れるの?」
「作るのは直ぐだよ。冷やしたりなんだりで時間がかかるから、今日直ぐに食べられるわけじゃないし、アルコール入りだから俺は食べないけど」
「自分は食べないのに作るの?」
「俺は食べないけど、父上も料理長も……ついでにユリア姉さんとトーマス兄さんも食べるでしょ?」
「もうっ、この子はなんていい子なのっ!」
「頭を撫でなくていいから、うまく作れたらこっちもアンドレ商会の方で契約してよ」
「もちろんもちろん! ウイスキー入りのチョコレートなんてちょっとしたお土産に最適だし、評判になるわよ!」
「子供とかお酒苦手な人、あとは妊婦とか授乳期間中の人は食べないようにちゃんと注意喚起はしてね」
「その辺は心得ているわよ!」
なんか1ヶ月そこらでいろいろと作りすぎな感じもするけど、これで金策第二弾もできたかな。
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