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幼少期
05 ゲームについての説明
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シナリオ通りにいかないことが分かったし、ここでこの世界の元となったゲームについて解説していこうか。
この世界は「エレメンタル・ダイス~孤児だった俺が勇者になって爆乳ヒロインハーレム築いちゃったよ~」という成人向け美少女ゲームがもとになっている。
ゲーム前半は貴族学園でのアドベンチャーパートがメインで、貴族学園でヒロインと出会いつつ交流を深める。
ゲーム中盤で主人公がダンジョンを攻略し勇者と認定され、主人兼婚約者の公爵令嬢に婚約破棄を宣言、ついでに悪役令息のマックスもヒロインから婚約破棄される。
その後、主人公と4人のヒロインは王国各地にあるダンジョンを攻略していくのだが、悪役令息の領地から闇のオーラが出現する。
悪役令息と公爵令嬢が元凶とわかり、2人を愛の力で打破する、みたいな話だ。
ちなみにこのゲームは「ダイスシリーズ」の最新作で、俺が前世で所属していた開発会社の有名なシリーズだったのだが、開発途中で社長が亡くなったことでクソゲーになってしまった。
俺とシナリオライター、デザイナー、プログラマーの野郎4人は高校時代から同人ゲームを作っていたのだが、大学卒業間際に社長と監督にこの会社に誘われて入社した。
やりたいこととやるべきことの妥協をしつつ、俺たちはいくつかの作品を世に出してきて、そろそろ自分たちの会社を持っても良いんじゃないかという話も出ていた。
でも、会社に残り続けていたのは社長と監督に大恩があったからに他ならない。
だが、社長が亡くなり、新社長にはゲームのことなど何もわからない、関連会社からの接待を受けるだけの専務がなってしまった。
そして、この新社長、ダイスシリーズの制作中だというのに監督をSRPGメインの他シリーズに引き抜き、ダイスシリーズには自分の息子を監督に、甥をメインディレクターに据えやがった。
本来の「エレメンタル・ダイス」は硬派な主人公がヒロインと交流しつつ、誰か1人を選んでそのヒロインと幸せになる仕様だったのだが、新しい監督は時代はハーレムものだとか言い出し、全部ひっくり返しやがった。
さらにはメインディレクターも巨乳以外に人権はないと言い張り、ヒロインのデザインも一から練り直しに。
さらにはクズとカスの両方が自分に似た主人公にしろと言い出し、ひっちゃかめっちゃか。
シナリオにもRPG部分にもいちいち口を出してきて、幼なじみたちと毎日居酒屋に行っては愚痴の言い合い。
俺自身もそれまではメインディレクターの地位にいたけど、雑用係にされ、カスがしないディレクター業務に加えて、ゲーム販売所への外回りや初回特典の発注業務まで多岐にわたってやらされていた。
雑誌関連は他シリーズと共有のプロデューサーが担当だったから、メディア関連については良かったが、クズとカスは声優も美人でスタイルの良い若い娘にしろとか言い出すし、最悪だった。
俺たちの尽力もあって、クズとカスの要望を取り入れつつも何とかゲームとしての体裁は保ったんだが、「ダイスシリーズ」のファンからはクソだなんだと散々な評判だった。
クズとカスの要望でRPG部分がかなり簡単になったこともあって、新規顧客は獲得できたが、中古市場にかなりの量が流れることになってしまった。
ゲームも完成して、監督や亡き社長への義理も終わったというわけで、退職届を叩きつけて退職日まで通常業務をしていたのだが、まさか、婆さんを助けて自分が死ぬとは夢にも思わなかった。
ゲームの話に戻ると、このゲームにも他のゲームよろしく、サブヒロインがいるのだが、シナリオライターとデザイナーが共謀してクズとカスの嫌いな貧乳キャラにしたところスチルどころが立ち絵もいらないと言い出しやがった。
サブヒロインはダンジョン攻略を助けたり、アイテム買取価格を上げる役割があったが、シナリオにさらりと出てくる以外は存在感がないので、まるでお助け装置のような存在になってしまった。
だが、この世界は「エレメンタル・ダイス」の世界を基準にしているが、現実世界。
サブヒロインも実際に生きている以上、そんな役割だけ押し付けられるのもおかしな話だ。
だからさ、主人公に利用される前に俺が助け出してやらなきゃなとは思ってるんだよ。
俺が婚約を申し込んだレナもサブヒロインの1人だし、他のサブヒロインも主人公に利用されないようにしないとな。
っていうか、あのヒロイン、カタリナの側にいた執事……あれ、ゲームの主人公だよな?
確かにカタリナはラスボスの公爵令嬢の傘下貴族だから主人公を先に確保できるけど、自分の執事に? 何やってんだ?
とにかく、俺が破滅しないためにも、サブヒロインを助けるためにもカタリナは要注意だな。
この世界は「エレメンタル・ダイス~孤児だった俺が勇者になって爆乳ヒロインハーレム築いちゃったよ~」という成人向け美少女ゲームがもとになっている。
ゲーム前半は貴族学園でのアドベンチャーパートがメインで、貴族学園でヒロインと出会いつつ交流を深める。
ゲーム中盤で主人公がダンジョンを攻略し勇者と認定され、主人兼婚約者の公爵令嬢に婚約破棄を宣言、ついでに悪役令息のマックスもヒロインから婚約破棄される。
その後、主人公と4人のヒロインは王国各地にあるダンジョンを攻略していくのだが、悪役令息の領地から闇のオーラが出現する。
悪役令息と公爵令嬢が元凶とわかり、2人を愛の力で打破する、みたいな話だ。
ちなみにこのゲームは「ダイスシリーズ」の最新作で、俺が前世で所属していた開発会社の有名なシリーズだったのだが、開発途中で社長が亡くなったことでクソゲーになってしまった。
俺とシナリオライター、デザイナー、プログラマーの野郎4人は高校時代から同人ゲームを作っていたのだが、大学卒業間際に社長と監督にこの会社に誘われて入社した。
やりたいこととやるべきことの妥協をしつつ、俺たちはいくつかの作品を世に出してきて、そろそろ自分たちの会社を持っても良いんじゃないかという話も出ていた。
でも、会社に残り続けていたのは社長と監督に大恩があったからに他ならない。
だが、社長が亡くなり、新社長にはゲームのことなど何もわからない、関連会社からの接待を受けるだけの専務がなってしまった。
そして、この新社長、ダイスシリーズの制作中だというのに監督をSRPGメインの他シリーズに引き抜き、ダイスシリーズには自分の息子を監督に、甥をメインディレクターに据えやがった。
本来の「エレメンタル・ダイス」は硬派な主人公がヒロインと交流しつつ、誰か1人を選んでそのヒロインと幸せになる仕様だったのだが、新しい監督は時代はハーレムものだとか言い出し、全部ひっくり返しやがった。
さらにはメインディレクターも巨乳以外に人権はないと言い張り、ヒロインのデザインも一から練り直しに。
さらにはクズとカスの両方が自分に似た主人公にしろと言い出し、ひっちゃかめっちゃか。
シナリオにもRPG部分にもいちいち口を出してきて、幼なじみたちと毎日居酒屋に行っては愚痴の言い合い。
俺自身もそれまではメインディレクターの地位にいたけど、雑用係にされ、カスがしないディレクター業務に加えて、ゲーム販売所への外回りや初回特典の発注業務まで多岐にわたってやらされていた。
雑誌関連は他シリーズと共有のプロデューサーが担当だったから、メディア関連については良かったが、クズとカスは声優も美人でスタイルの良い若い娘にしろとか言い出すし、最悪だった。
俺たちの尽力もあって、クズとカスの要望を取り入れつつも何とかゲームとしての体裁は保ったんだが、「ダイスシリーズ」のファンからはクソだなんだと散々な評判だった。
クズとカスの要望でRPG部分がかなり簡単になったこともあって、新規顧客は獲得できたが、中古市場にかなりの量が流れることになってしまった。
ゲームも完成して、監督や亡き社長への義理も終わったというわけで、退職届を叩きつけて退職日まで通常業務をしていたのだが、まさか、婆さんを助けて自分が死ぬとは夢にも思わなかった。
ゲームの話に戻ると、このゲームにも他のゲームよろしく、サブヒロインがいるのだが、シナリオライターとデザイナーが共謀してクズとカスの嫌いな貧乳キャラにしたところスチルどころが立ち絵もいらないと言い出しやがった。
サブヒロインはダンジョン攻略を助けたり、アイテム買取価格を上げる役割があったが、シナリオにさらりと出てくる以外は存在感がないので、まるでお助け装置のような存在になってしまった。
だが、この世界は「エレメンタル・ダイス」の世界を基準にしているが、現実世界。
サブヒロインも実際に生きている以上、そんな役割だけ押し付けられるのもおかしな話だ。
だからさ、主人公に利用される前に俺が助け出してやらなきゃなとは思ってるんだよ。
俺が婚約を申し込んだレナもサブヒロインの1人だし、他のサブヒロインも主人公に利用されないようにしないとな。
っていうか、あのヒロイン、カタリナの側にいた執事……あれ、ゲームの主人公だよな?
確かにカタリナはラスボスの公爵令嬢の傘下貴族だから主人公を先に確保できるけど、自分の執事に? 何やってんだ?
とにかく、俺が破滅しないためにも、サブヒロインを助けるためにもカタリナは要注意だな。
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