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4章 聖王国
09 ミルク入手
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「……でー、これを何に使うんですかー?」
「そのまま飲んでもおいしいだろうけど、バターにしたりチーズを作ったり……まあいろいろだな」
そう、ミルクは食事にもデザートにも使うから早めにほしかったんだよな。
……まあ手に入ったのは結局、聖王国に入ってからになっちまったけど……。
「あー! マサトさん、また女の人をひっかけてるんですか!?」
「いやいや、人聞きが悪すぎる! 手に入れたかった食材を入手するのに協力してもらっただけだから!」
本当にミーナは最近、俺へのあたりがきつい気がするんだよな。
これが思春期ってやつか? いや、それとも反抗期かな?
「……この子はー……お兄さんのいいひとー?」
「いい人? ああ、そうじゃない。料理を教えてる弟子というか、旅の仲間だよ」
「むー!!」
「……一緒に旅してるのにー、そういう気持ちにならないものー?」
ああ、そういえば男女で一緒にいるとそういう気持ちにもなる……のか?
レイジとミーナはもう何年も昔からいるからそういう気持ちになったことはないな。
……いや、待てよ。これまでに何人も……それこそいろんなタイプの人と出会ってきたけど、そういう気持ちになったことがないな。
……食欲や睡眠欲はあるけど、それも突発的、かつ膨大なものはないし……もしかして神様の不死の呪いというか加護の影響か……?
死なないなら最悪、食事も睡眠も不要だし……なにより子孫を残すような生殖行為なんて無用の長物だしな。
……考えても答えは出ない……か。
「……まあ、元来そういう恋愛方面には疎い方なんだよ、俺は。でも、ミーナは可愛いとは思ってるぞ」
とりあえず、誤魔化しておくか。
ミーナやレイジには後々説明してもいいが、神様の話をしなければならないから聖王国の人間の前で話すことでもないだろ。
「……何か誤魔化されてるような気もしますが。……それで、マサトさんはこのお姉さんと何をしていたんですか?」
「そうそう、ミルクが手に入ったんだよ! これでパンもふわふわになるし、いろんな料理が新しく作れるぞ!」
砂糖やベーキングパウダー、油に香料なんかは調味料枠で食堂にはいくらでもあるしな。
あとは、生クリームやミルクがあればケーキやパンなんかは作れないものはないぐらいだ。
料理関係は食材の都合上、作れないものも多いんだけどな。
特に魚はまともに食材に使えるレベルのものはいまだに発見できてないんだよな。
王国でも食用になりそうなのはイワシやハゼレベルの小魚くらいしかなくて、大型の魚は毒持ちで食べられそうにもなかったしな。
「じゃあ、新しい料理を作るんですね! どんな料理を作るんですか!?」
「本当はチーズを作りたいところなんだが、固めるための酵素がないだろうしな。……とりあえず今日のところは牛乳を使ったスープ、ホワイトシチューでも作ろうかな」
サウザンドオニオン、ラージキャロット、斑芋で、野菜系の食材は十分あるし、肉系はキラーバードでいいだろ。
キラーバードも繁殖が進んでるから肉の在庫が結構あるんだよな。
「……で、さっき搾ったミルクだっけー? ……これはどうやって運ぶのー?」
「ああ……ミーナ、レイジを呼んでくるからリリーとここで待っててもらっていいか?」
本当はミーナにレイジを呼んできてもらうのがいいんだろうが、村から離れたところに食堂も建てないといけないし、俺が行くのが早いだろう。
「わかりました。お兄ちゃんは畑の方に行っていますからね」
「わかった。……リリー、手早く戻ってくるからミーナと一緒に待ってもらっていいか?」
「いいよー。……子供たちもまだ遊んでる時間帯だしねー」
「そのまま飲んでもおいしいだろうけど、バターにしたりチーズを作ったり……まあいろいろだな」
そう、ミルクは食事にもデザートにも使うから早めにほしかったんだよな。
……まあ手に入ったのは結局、聖王国に入ってからになっちまったけど……。
「あー! マサトさん、また女の人をひっかけてるんですか!?」
「いやいや、人聞きが悪すぎる! 手に入れたかった食材を入手するのに協力してもらっただけだから!」
本当にミーナは最近、俺へのあたりがきつい気がするんだよな。
これが思春期ってやつか? いや、それとも反抗期かな?
「……この子はー……お兄さんのいいひとー?」
「いい人? ああ、そうじゃない。料理を教えてる弟子というか、旅の仲間だよ」
「むー!!」
「……一緒に旅してるのにー、そういう気持ちにならないものー?」
ああ、そういえば男女で一緒にいるとそういう気持ちにもなる……のか?
レイジとミーナはもう何年も昔からいるからそういう気持ちになったことはないな。
……いや、待てよ。これまでに何人も……それこそいろんなタイプの人と出会ってきたけど、そういう気持ちになったことがないな。
……食欲や睡眠欲はあるけど、それも突発的、かつ膨大なものはないし……もしかして神様の不死の呪いというか加護の影響か……?
死なないなら最悪、食事も睡眠も不要だし……なにより子孫を残すような生殖行為なんて無用の長物だしな。
……考えても答えは出ない……か。
「……まあ、元来そういう恋愛方面には疎い方なんだよ、俺は。でも、ミーナは可愛いとは思ってるぞ」
とりあえず、誤魔化しておくか。
ミーナやレイジには後々説明してもいいが、神様の話をしなければならないから聖王国の人間の前で話すことでもないだろ。
「……何か誤魔化されてるような気もしますが。……それで、マサトさんはこのお姉さんと何をしていたんですか?」
「そうそう、ミルクが手に入ったんだよ! これでパンもふわふわになるし、いろんな料理が新しく作れるぞ!」
砂糖やベーキングパウダー、油に香料なんかは調味料枠で食堂にはいくらでもあるしな。
あとは、生クリームやミルクがあればケーキやパンなんかは作れないものはないぐらいだ。
料理関係は食材の都合上、作れないものも多いんだけどな。
特に魚はまともに食材に使えるレベルのものはいまだに発見できてないんだよな。
王国でも食用になりそうなのはイワシやハゼレベルの小魚くらいしかなくて、大型の魚は毒持ちで食べられそうにもなかったしな。
「じゃあ、新しい料理を作るんですね! どんな料理を作るんですか!?」
「本当はチーズを作りたいところなんだが、固めるための酵素がないだろうしな。……とりあえず今日のところは牛乳を使ったスープ、ホワイトシチューでも作ろうかな」
サウザンドオニオン、ラージキャロット、斑芋で、野菜系の食材は十分あるし、肉系はキラーバードでいいだろ。
キラーバードも繁殖が進んでるから肉の在庫が結構あるんだよな。
「……で、さっき搾ったミルクだっけー? ……これはどうやって運ぶのー?」
「ああ……ミーナ、レイジを呼んでくるからリリーとここで待っててもらっていいか?」
本当はミーナにレイジを呼んできてもらうのがいいんだろうが、村から離れたところに食堂も建てないといけないし、俺が行くのが早いだろう。
「わかりました。お兄ちゃんは畑の方に行っていますからね」
「わかった。……リリー、手早く戻ってくるからミーナと一緒に待ってもらっていいか?」
「いいよー。……子供たちもまだ遊んでる時間帯だしねー」
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