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婚約者
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「……あの、エヴェレット様、」
「何だ?」
後ろを振り向いて呼ぶと、すぐにこちらに来てくれる。
この件が落ち着くまで、私は騎士団本拠地から学園に通うこととなった。ここからなら徒歩でも近いし、何かあってもすぐに駆けつけられる。
「その、も、もう少し離れても…」
「何言ってるんだ、これ以上離れたらすぐに駆けつけられないだろう」
とは言っても、なんか凄い居た堪れないのだ。いや、護衛なのは分かっているのだが。
なんだかんだ言っているうちに、学園に着く。
すると、大好きな大きな声で話しかけられる。
「レイ!?」
綺麗な金髪を靡かせて、エリーがこちらに来る。
「お兄様も、最近は騎士団の仕事が忙しいと聞きました。レイ、最近休んでいましたが、何かあったのですか?」
「えっと、」
「エリー、今日の昼休み、レイアと一緒に弁当をも持って中庭に来てくれ。詳しいことはそこで話す」
「わ、分かりました。お兄様」
エリーはまだ細かいことを知らないらしい。私はどこまで話していいかわからないから、エヴェレットから話してくれるのはありがたい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
午前の授業が終わり、エリーと一緒に中庭に向かうと、そこには3人の人がいた。
「ペガサス様、と、、ユニコーン様!?」
私が声を上げると、2人はお辞儀をする。
「レイアお嬢さん、こんにちは!エリーお嬢さんも!」
「こんにちは、リリー嬢。お久しぶりですね、ノア嬢も」
エリーに視線を移すと、エリーもスカートの袖を持って挨拶をする。
「お久しぶりでございます。レイとも面識があるのですね」
3人は面識があったらしい。確かに、兄が騎士団に入っていたら、その影響で会っていてもおかしくない。
「その、話というのは?」
エリーが聞くと、エヴェレットが話し始める。
「まず、レイアが事件に巻き込まれた」
「レイ!?大丈夫なのですか?」
「は、はい、大丈夫ですよ、エリー」
「事件の詳細は言えないが、こちらで保護する形となった。だから、エリーもレイアと一緒に居てくれたら助かる。何かあったらすぐ俺に知らせてくれ」
「お任せ下さい、お兄様!レイ、心配しないで下さいね!わたくしだって、お手伝いいたします!」
エリーはグッと握り拳を作る。その姿がとても可愛くて笑ってしまう。
「ペガサス様とユニコーン様も、この学園だったのですね」
「はい!17歳で、お二人さんの一つ上の学年です!何かあったらすぐ言って下さいね!ちなみに組はユニコーンと同じで3組です!」
ペガサスがにこやかに言う。ペガサスとユニコーンは同じ組なのか。
「説明も済んだことですし、ご飯を食べながら情報を共有しましょう」
ユニコーンが指揮をとる。私たちは椅子に座ってお弁当を広げる。私のお弁当は、食事場の人たちが作ってくれた。
「レイアお嬢さんって、お弁当も小さいんですね。午後の授業いけます?それで」
「これでも多い方なんですけどね…」
気を遣ってかなり多く入れてくれたが、全て食べ切れる気がしない。残すのも勿体無いから、どうしようか。
「多いなら俺が食うぞ」
エヴェレットが助太刀を入れてくれる。それはかなりありがたい。
「本当ですか!?どのくらい食べますか?」
「いや、お前が食う分を先に決めろよ」
「じゃあ私はここを食べるので、エヴェレット様はここから…」
「待て待て待て、少な過ぎるぞ!もっと食え!半分も食べてないじゃないか!」
そうだろうか。いつもはこれより少ないし、これでも多い方なのだが。
エヴェレットとペガサスはおせちの重箱のようなお弁当で、エリーとユニコーンは2段のお弁当だ。私のは1段だけだ。
ご飯を食べながら情報交換をする。今日は特に目立った行動や、怪しい人物はいなかった。
「じゃあ、帰りも気をつけるんだぞ」
3人と別れてから、エリーと一緒に教室に戻る。
エリーがお手洗いに行ったため、私は近くで待っていると、声をかけられる。
「あの、」
「何でしょうか?」
「レイア・ルーナマリア・リリー…さん、ですよね?」
「え、ええ、そ、そうです」
「やっぱり!」
その人は私の手を取る。
「わたくし、エヴェレット様の婚約者の、エミリア・ダーシー・ブレアです!」
「何だ?」
後ろを振り向いて呼ぶと、すぐにこちらに来てくれる。
この件が落ち着くまで、私は騎士団本拠地から学園に通うこととなった。ここからなら徒歩でも近いし、何かあってもすぐに駆けつけられる。
「その、も、もう少し離れても…」
「何言ってるんだ、これ以上離れたらすぐに駆けつけられないだろう」
とは言っても、なんか凄い居た堪れないのだ。いや、護衛なのは分かっているのだが。
なんだかんだ言っているうちに、学園に着く。
すると、大好きな大きな声で話しかけられる。
「レイ!?」
綺麗な金髪を靡かせて、エリーがこちらに来る。
「お兄様も、最近は騎士団の仕事が忙しいと聞きました。レイ、最近休んでいましたが、何かあったのですか?」
「えっと、」
「エリー、今日の昼休み、レイアと一緒に弁当をも持って中庭に来てくれ。詳しいことはそこで話す」
「わ、分かりました。お兄様」
エリーはまだ細かいことを知らないらしい。私はどこまで話していいかわからないから、エヴェレットから話してくれるのはありがたい。
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午前の授業が終わり、エリーと一緒に中庭に向かうと、そこには3人の人がいた。
「ペガサス様、と、、ユニコーン様!?」
私が声を上げると、2人はお辞儀をする。
「レイアお嬢さん、こんにちは!エリーお嬢さんも!」
「こんにちは、リリー嬢。お久しぶりですね、ノア嬢も」
エリーに視線を移すと、エリーもスカートの袖を持って挨拶をする。
「お久しぶりでございます。レイとも面識があるのですね」
3人は面識があったらしい。確かに、兄が騎士団に入っていたら、その影響で会っていてもおかしくない。
「その、話というのは?」
エリーが聞くと、エヴェレットが話し始める。
「まず、レイアが事件に巻き込まれた」
「レイ!?大丈夫なのですか?」
「は、はい、大丈夫ですよ、エリー」
「事件の詳細は言えないが、こちらで保護する形となった。だから、エリーもレイアと一緒に居てくれたら助かる。何かあったらすぐ俺に知らせてくれ」
「お任せ下さい、お兄様!レイ、心配しないで下さいね!わたくしだって、お手伝いいたします!」
エリーはグッと握り拳を作る。その姿がとても可愛くて笑ってしまう。
「ペガサス様とユニコーン様も、この学園だったのですね」
「はい!17歳で、お二人さんの一つ上の学年です!何かあったらすぐ言って下さいね!ちなみに組はユニコーンと同じで3組です!」
ペガサスがにこやかに言う。ペガサスとユニコーンは同じ組なのか。
「説明も済んだことですし、ご飯を食べながら情報を共有しましょう」
ユニコーンが指揮をとる。私たちは椅子に座ってお弁当を広げる。私のお弁当は、食事場の人たちが作ってくれた。
「レイアお嬢さんって、お弁当も小さいんですね。午後の授業いけます?それで」
「これでも多い方なんですけどね…」
気を遣ってかなり多く入れてくれたが、全て食べ切れる気がしない。残すのも勿体無いから、どうしようか。
「多いなら俺が食うぞ」
エヴェレットが助太刀を入れてくれる。それはかなりありがたい。
「本当ですか!?どのくらい食べますか?」
「いや、お前が食う分を先に決めろよ」
「じゃあ私はここを食べるので、エヴェレット様はここから…」
「待て待て待て、少な過ぎるぞ!もっと食え!半分も食べてないじゃないか!」
そうだろうか。いつもはこれより少ないし、これでも多い方なのだが。
エヴェレットとペガサスはおせちの重箱のようなお弁当で、エリーとユニコーンは2段のお弁当だ。私のは1段だけだ。
ご飯を食べながら情報交換をする。今日は特に目立った行動や、怪しい人物はいなかった。
「じゃあ、帰りも気をつけるんだぞ」
3人と別れてから、エリーと一緒に教室に戻る。
エリーがお手洗いに行ったため、私は近くで待っていると、声をかけられる。
「あの、」
「何でしょうか?」
「レイア・ルーナマリア・リリー…さん、ですよね?」
「え、ええ、そ、そうです」
「やっぱり!」
その人は私の手を取る。
「わたくし、エヴェレット様の婚約者の、エミリア・ダーシー・ブレアです!」
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