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離れたくない
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「レイアお嬢、入っても宜しいかな?」
私はエヴェレットとを見ると、エヴェレットは頷く。返事をすると、外から鍵が開けられる。てっきり私が開けると思っていたから驚いた。
しかし、相手は私の部屋の鍵を持っていると言うことになる。それは、只者ではないし、逆に言えば、信用できる人だ。
「初めまして、お初にお目にかかります、レイアお嬢…っと、エヴェレット、やっぱりここにいたか」
その人はエヴェレットを見ると、笑って言う。
「私は騎士団団長、ルイス・ベル・アレクサンダーと申します」
その人は穏やかな笑顔で挨拶をする。
灼熱の炎のような赤い髪色で、それはライオンのたてがみのように逆立っている。
髪型はオールバックで、襟足は頸を隠す程の長さだ。
瞳は真夏の太陽のようなオレンジ色をしており、一重で細めだがキリッとした目をしている。
この人を表すのなら、ライオンキングのような人と言うのが適切だろう。
「えっと、」
私は立ち上がり挨拶をしようとするが、エヴェレットが離さない。
「あの、エヴェレット様」
「いやだ」
「いやだ!?」
こ、こんなときに何を言っているのか。騎士団団長様の前だぞ!?エヴェレットは騎士団に入っている。その人の前なのに、エヴェレットは挨拶どころかこんな態度をとっている。
私が慌てていると、団長はカラカラと笑う。
「いえいえ。気にしないでくださいな、レイアお嬢。エヴェレットが気にかける理由も、よく知っていますからな」
団長は近くにあった椅子に座る。そして、私たちの方を向くと、真剣な顔つきで話し始める。
「レイアお嬢、お話伺っても?」
「団長、レイアには俺から昨日伝えたばかりです。まだ早い。今の状況を見ればお分かりでしょう」
「全く…。お前には聞いていないんだがな」
団長はやれやれと言って頭を掻く。感じからして、エヴェレットが団長相手でも譲らないことはよくあることなのだろう。エヴェレットは意外と頑固者だ。
「あの、私は大丈夫ですので。一刻も早く、この件を終わらせないと」
「レイア、まだお前は、」
エヴェレットは私を心配の目で見る。私はエヴェレットの手に自分の手を重ねる。
「エヴェレット様、私はもう大丈夫です。昨日、エヴェレット様がそばにいてくれたおかげです。ありがとうございます」
感謝を述べると、エヴェレットは納得出来ていない顔はしたものの、口を紡ぐ。
そして、重ねた手をとって指を絡めたと思ったら力強く握られる。
その様子を見ていた団長は珍しいものを見たような顔をして、声を出して笑う。
「ははは、レイアお嬢は話に聞いていたよりもずっと強いお方ですな」
「いえ、そんな…」
過大評価しすぎだ。私は強く無い。私は昨日取り乱してエヴェレットに当たってしまった。ちゃんと、大丈夫だと言ったのに。覚悟を決めたのにも関わらず。
「では、伺うぞ」
「はい…。あの、エヴェレット様、流石に離れて…」
今から話すのだ。このような格好では失礼にも程があるだろう。
「嫌だと言ったろ。お前だぞ、離さないでと言ったのは」
「構いませんよ、レイアお嬢。エヴェレットが迷惑かけますね」
「いえ…、えっと…」
助けてはくれないらしい。エヴェレットは私を抱きしめたままだし、力が強まるばかりだ。
そんなことは気にせず、団長は低く、しかしよく響く声で言った。
「では、始めようか」
私はエヴェレットとを見ると、エヴェレットは頷く。返事をすると、外から鍵が開けられる。てっきり私が開けると思っていたから驚いた。
しかし、相手は私の部屋の鍵を持っていると言うことになる。それは、只者ではないし、逆に言えば、信用できる人だ。
「初めまして、お初にお目にかかります、レイアお嬢…っと、エヴェレット、やっぱりここにいたか」
その人はエヴェレットを見ると、笑って言う。
「私は騎士団団長、ルイス・ベル・アレクサンダーと申します」
その人は穏やかな笑顔で挨拶をする。
灼熱の炎のような赤い髪色で、それはライオンのたてがみのように逆立っている。
髪型はオールバックで、襟足は頸を隠す程の長さだ。
瞳は真夏の太陽のようなオレンジ色をしており、一重で細めだがキリッとした目をしている。
この人を表すのなら、ライオンキングのような人と言うのが適切だろう。
「えっと、」
私は立ち上がり挨拶をしようとするが、エヴェレットが離さない。
「あの、エヴェレット様」
「いやだ」
「いやだ!?」
こ、こんなときに何を言っているのか。騎士団団長様の前だぞ!?エヴェレットは騎士団に入っている。その人の前なのに、エヴェレットは挨拶どころかこんな態度をとっている。
私が慌てていると、団長はカラカラと笑う。
「いえいえ。気にしないでくださいな、レイアお嬢。エヴェレットが気にかける理由も、よく知っていますからな」
団長は近くにあった椅子に座る。そして、私たちの方を向くと、真剣な顔つきで話し始める。
「レイアお嬢、お話伺っても?」
「団長、レイアには俺から昨日伝えたばかりです。まだ早い。今の状況を見ればお分かりでしょう」
「全く…。お前には聞いていないんだがな」
団長はやれやれと言って頭を掻く。感じからして、エヴェレットが団長相手でも譲らないことはよくあることなのだろう。エヴェレットは意外と頑固者だ。
「あの、私は大丈夫ですので。一刻も早く、この件を終わらせないと」
「レイア、まだお前は、」
エヴェレットは私を心配の目で見る。私はエヴェレットの手に自分の手を重ねる。
「エヴェレット様、私はもう大丈夫です。昨日、エヴェレット様がそばにいてくれたおかげです。ありがとうございます」
感謝を述べると、エヴェレットは納得出来ていない顔はしたものの、口を紡ぐ。
そして、重ねた手をとって指を絡めたと思ったら力強く握られる。
その様子を見ていた団長は珍しいものを見たような顔をして、声を出して笑う。
「ははは、レイアお嬢は話に聞いていたよりもずっと強いお方ですな」
「いえ、そんな…」
過大評価しすぎだ。私は強く無い。私は昨日取り乱してエヴェレットに当たってしまった。ちゃんと、大丈夫だと言ったのに。覚悟を決めたのにも関わらず。
「では、伺うぞ」
「はい…。あの、エヴェレット様、流石に離れて…」
今から話すのだ。このような格好では失礼にも程があるだろう。
「嫌だと言ったろ。お前だぞ、離さないでと言ったのは」
「構いませんよ、レイアお嬢。エヴェレットが迷惑かけますね」
「いえ…、えっと…」
助けてはくれないらしい。エヴェレットは私を抱きしめたままだし、力が強まるばかりだ。
そんなことは気にせず、団長は低く、しかしよく響く声で言った。
「では、始めようか」
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