悪役令嬢ですが、ヒロインが大好きなので助けてあげてたら、その兄に溺愛されてます!?

柊 来飛

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エリザベスとの学校生活

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 憂鬱な気分で起き上がる。
 昨日の父の言葉が頭から離れない。
 何でそんな事思えるのか。何故スラスラと当たり前のように言えるのか。

      
      ー分からないー

 
 私はリリー家に向いていない人間だと思う。というか、貴族に向いてない。
 やっぱり前世中卒が貴族なんて無理ゲーだったんだ。
 でも、せっかく与えられた第二の人生だ。満喫したい。エリザベスとも仲良くなれたのだし。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「レイア!おはようございます!」

「おはようございます、エリザベス」

 エリザベスが朝一番に、私に元気な挨拶してくる。はぁー可愛い。ほんとに可愛い。目の保護すぎる。癒しだ。
 
「レイア、少し疲れた顔をしております。もしかして、昨日の兄のことを気にしておりますか?」

「いや!違いますエリザベス。少し、家のことで…。大したことでは無いから心配しないでください」

「なら良いのですが…」

 エリザベスが心配してくれている。エリザベスは笑顔が似合うからずっと笑顔でいてほしい。エリザベスの悩みが私のことなんてあってはならない。
 私は話を変えようと、授業のことを切り出す。

「今日から授業ですね。私、ついていけるか不安です」

「問題ありません!レイアは所作も綺麗ですし、教養も行き届いていると、わたくしは思います!何かあったらわたくしに言ってください。何か力になれるかも!」

「ありがとうございますエリザベス。緊張がほぐれました」

 エリザベスがそう言ってくれるのはありがたい。

 朝の授業が始まる時間になり、エリザベスは席に戻っていた。
 私とエリザベスの席は遠く離れている。名前の順だから仕方ないけど、少し寂しい。
 私は勉強についていけるよう、しっかりとした態度で授業に臨んだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「レイア!次は移動教室です。一緒に移動しましょう!わたくしが案内いたします!」

「ありがとうございます、エリザベス」

 お昼休憩を挟み、午後の授業が始まるとき、エリザベスが話しかけてきた。
 
 エリザベスは学園に詳しい。何故そんなに詳しいのか聞くと、兄もこの学園のため、入学前から度々来ていたそうだ。

「あ、」

「?、どうしました、レイー、げ、」

 エリザベスは私と同じく外を見ると、お嬢様らしく無い言葉を吐く。顔を見ると眉間に皺が寄っている。
 

 そこにはサーベルを振るエリザベスの兄、エヴェレットの姿があった。

 


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