12 / 35
憧れの君は遠くから見つめてたいの
わからない2
しおりを挟む
さっきも言ったが、
2週間前図書館で一緒に調べ物する、しない、したくない、した方がいい
みたいなやりとりをして断ったつもりだった。完璧だった。少なくとも私的には、その場では完全に押し切った。
少なくとも私はそのつもりだった、
気付いたら次の日から勉強をアレンくんに教えてもらうという名目で、2人で魔的なソレについて調べてた。
図書館でのあの絡みを思い出すに魔族とかそういうのに一切興味なさそうだったから。完全にからかう為に話しかけてきたんだろう。
アレンくんの真意が知りたい。いや、危なくないストーカーな以上知る必要はないだろう。今はアレンくんが求めれば応じるまでだ。
前に少し言った思うがこの世のファンタジーがファンタジーでなくなった。要は異界と繋がったのは半世紀前からで、そこは学校教育でも概要を薄くやる。
あまり異界の方々の実態とかなんというか掴めてないのも原因らしい。不確か情報は載せられない。それに上手く掴めてない以上下手に書いて悪戯に怒りを買うのも得策ではないようだ。
向こうは、武器の無効化能力とか持ってるみたいだからね。
と歴史の先生が笑っていたのを覚えている。大人の事情ですよ。と。
恐ろしい。
半世紀前に人類は侵略され、今はどうにか共存してるが、種族の違いで正直に馴れ合うのが困難だから別々に暮らしてる。異界の方々は数が少ないし、人間の周りにいたがらない。
それに異界から来た方々には向こうの世界、要は土地がまだある。人間減らしてまで土地が欲しい訳ではないようだ。
人間は観察対象らしい。
ところでアレンくんと2人で色々してることについてだが、原因は壊滅的な点数の小テストを見られてしまい、さらに『勉強教えてもらっちゃいなさいよ』とアンナが煽られたのがある。
実は、私は学校成績がほんの少しだけ、否、かなり、とても目も当てられないほどに悪い。
大学までエスカレーターで悠々と上がれてしまうのが原因で全く勉強しないからなのだが。
図書館でのやりとりの次の日、下校前にアレンくんのことを見かけた。
久々にエッチな夢を見なかったのに加えて、前日の絡みを、何故か忘れてたのもあって有頂天になってしまっていた。
=====
「アレンくん今日も素敵だね!
やっほー!」
そして駆け寄りながら、手を振った拍子に小テストを落としてしまった。
「リリアナさん、何か落としたよって…テスト、点数あっ、ごめ、
え?」
私のテストを拾い上げるアレンくんはすさまじかった。この世でこんな点数存在するのかって顔をしていた。
硬直していた。
「リリアナさんって…」
衝撃を受けたみたいだった。完全に引いていた。眉にシワを寄せていた。
仕方ない100点中32点だったから。
ちなみに普段のアレンくんは、校内でテストの順位でランキングが貼り出されるのだが、必ず載っている。
32点なんて悪くないと思うかもしれないが、平均点は70点のテストだからいかに悲惨か分かると思う。
じっと見つめてから顔を上げると
「"魔族の本"なんか読むからてっきりかなり秀才で、意識が高い女の子だと思ってたのに残念だね。」
真顔でそう言い放った。
恥ずかしさで燃え上がった。
アレンくんに、いや、他人にテストの点数を見られたのが恥ずかしくてその場で灰になってしまった。そして北風のような冷たい視線に耐えられず無になった。
いっそ安らかでした。
今思うと、そこまで言う?とね。
しかも、魔族に関する本について触れなくても良くないですか?読書なんて個人の趣味でするものなんだから。
それにテストの点数だってギリギリ卒業出来る点数だ。毎回ちゃんとそれぐらいは取れるように勉強してる。
本当、何度思い出しても魔族の本って強調するところに意地の悪さを感じる。
それに残念ってなんですか。
いや、ここは崇拝者な以上思い出して思うところがあっても、全てアレンくんのありがたい御言葉のシャワーを浴びられたと思うべきなのかもしれない。
あの他人には興味ありませんよ。
みたいなスカした青年が私のことを軽蔑しているんだ。興味を向けてくれたんだ。恐れ多い。ご褒美でしかない。
うん。
「あはは、お褒めいただき光栄です。」
苦笑いしてそのままアレンくんから小テストを受け取ろうとしたら。
2週間前図書館で一緒に調べ物する、しない、したくない、した方がいい
みたいなやりとりをして断ったつもりだった。完璧だった。少なくとも私的には、その場では完全に押し切った。
少なくとも私はそのつもりだった、
気付いたら次の日から勉強をアレンくんに教えてもらうという名目で、2人で魔的なソレについて調べてた。
図書館でのあの絡みを思い出すに魔族とかそういうのに一切興味なさそうだったから。完全にからかう為に話しかけてきたんだろう。
アレンくんの真意が知りたい。いや、危なくないストーカーな以上知る必要はないだろう。今はアレンくんが求めれば応じるまでだ。
前に少し言った思うがこの世のファンタジーがファンタジーでなくなった。要は異界と繋がったのは半世紀前からで、そこは学校教育でも概要を薄くやる。
あまり異界の方々の実態とかなんというか掴めてないのも原因らしい。不確か情報は載せられない。それに上手く掴めてない以上下手に書いて悪戯に怒りを買うのも得策ではないようだ。
向こうは、武器の無効化能力とか持ってるみたいだからね。
と歴史の先生が笑っていたのを覚えている。大人の事情ですよ。と。
恐ろしい。
半世紀前に人類は侵略され、今はどうにか共存してるが、種族の違いで正直に馴れ合うのが困難だから別々に暮らしてる。異界の方々は数が少ないし、人間の周りにいたがらない。
それに異界から来た方々には向こうの世界、要は土地がまだある。人間減らしてまで土地が欲しい訳ではないようだ。
人間は観察対象らしい。
ところでアレンくんと2人で色々してることについてだが、原因は壊滅的な点数の小テストを見られてしまい、さらに『勉強教えてもらっちゃいなさいよ』とアンナが煽られたのがある。
実は、私は学校成績がほんの少しだけ、否、かなり、とても目も当てられないほどに悪い。
大学までエスカレーターで悠々と上がれてしまうのが原因で全く勉強しないからなのだが。
図書館でのやりとりの次の日、下校前にアレンくんのことを見かけた。
久々にエッチな夢を見なかったのに加えて、前日の絡みを、何故か忘れてたのもあって有頂天になってしまっていた。
=====
「アレンくん今日も素敵だね!
やっほー!」
そして駆け寄りながら、手を振った拍子に小テストを落としてしまった。
「リリアナさん、何か落としたよって…テスト、点数あっ、ごめ、
え?」
私のテストを拾い上げるアレンくんはすさまじかった。この世でこんな点数存在するのかって顔をしていた。
硬直していた。
「リリアナさんって…」
衝撃を受けたみたいだった。完全に引いていた。眉にシワを寄せていた。
仕方ない100点中32点だったから。
ちなみに普段のアレンくんは、校内でテストの順位でランキングが貼り出されるのだが、必ず載っている。
32点なんて悪くないと思うかもしれないが、平均点は70点のテストだからいかに悲惨か分かると思う。
じっと見つめてから顔を上げると
「"魔族の本"なんか読むからてっきりかなり秀才で、意識が高い女の子だと思ってたのに残念だね。」
真顔でそう言い放った。
恥ずかしさで燃え上がった。
アレンくんに、いや、他人にテストの点数を見られたのが恥ずかしくてその場で灰になってしまった。そして北風のような冷たい視線に耐えられず無になった。
いっそ安らかでした。
今思うと、そこまで言う?とね。
しかも、魔族に関する本について触れなくても良くないですか?読書なんて個人の趣味でするものなんだから。
それにテストの点数だってギリギリ卒業出来る点数だ。毎回ちゃんとそれぐらいは取れるように勉強してる。
本当、何度思い出しても魔族の本って強調するところに意地の悪さを感じる。
それに残念ってなんですか。
いや、ここは崇拝者な以上思い出して思うところがあっても、全てアレンくんのありがたい御言葉のシャワーを浴びられたと思うべきなのかもしれない。
あの他人には興味ありませんよ。
みたいなスカした青年が私のことを軽蔑しているんだ。興味を向けてくれたんだ。恐れ多い。ご褒美でしかない。
うん。
「あはは、お褒めいただき光栄です。」
苦笑いしてそのままアレンくんから小テストを受け取ろうとしたら。
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
人違いラブレターに慣れていたので今回の手紙もスルーしたら、片思いしていた男の子に告白されました。この手紙が、間違いじゃないって本当ですか?
石河 翠
恋愛
クラス内に「ワタナベ」がふたりいるため、「可愛いほうのワタナベさん」宛のラブレターをしょっちゅう受け取ってしまう「そうじゃないほうのワタナベさん」こと主人公の「わたし」。
ある日「わたし」は下駄箱で、万年筆で丁寧に宛名を書いたラブレターを見つける。またかとがっかりした「わたし」は、その手紙をもうひとりの「ワタナベ」の下駄箱へ入れる。
ところが、その話を聞いた隣のクラスのサイトウくんは、「わたし」が驚くほど動揺してしまう。 実はその手紙は本当に彼女宛だったことが判明する。そしてその手紙を書いた「地味なほうのサイトウくん」にも大きな秘密があって……。
「真面目」以外にとりえがないと思っている「わたし」と、そんな彼女を見守るサイトウくんの少女マンガのような恋のおはなし。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しています。
扉絵は汐の音さまに描いていただきました。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる