憧れの君と密室に閉じ込められたけど性愛じゃないから逃げないで!

真冬のラズビ

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夢が現実か

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ハッとすると私はミルクティー片手に、バックを背負ったまま立っていた。時計を見ると1分も経ってなかった。とんでもない妄想をしてたみたいだ。

パッと背後を向くとアレンくんが自販機からレモン味の炭酸飲料を取り出すところで、恥ずかしい妄想を思い出して居ても立っても居られなくて、挨拶もしないでぎこちなく歩き始めると「リリアナ」と呼ばれた。

初めてアレンくんに名前を呼ばれたことに、いやそもそも知っていたことに驚き、ビクッとしたものの恥ずかしさに耐えられなくて走り出した。

今まで性的に見てなかったアレンくんのことを、突然異"性"として強く意識して頭が追いつかない。
憧れの君に対して最低な妄想をしてしまった。

泣きそうになりながら私は慌てて家に帰った。

そしてこうなってしまった以上、アレンくんのファンをやめようと思う。
さっきもリリアナと呼ばれた時確かにドロっとしたものが溢れ出した。憧れの人にこんな不健全な思いを抱きたくない。
たたあんなにも美しい人のファンをやめるのはきっと難しいから、これまで通りに芸術作品として鑑賞できるようになるまでは、話しかけるのをやめようと思う。

そう胸に誓った。

=====

一方、
リリアナが走り出したことで、1人残されたアレンは困惑していた。
美しい少女ではあるが、色々残念で好みではなかったリリアナでとんでもない妄想をしたことや、妄想が覚める前にリリアナに名前を呼んで欲しいと言われ名前を呼んでしまった方に対して驚いていた。

落ち着かせるために、あの時のキスを思わせる甘いレモン味の炭酸飲料を飲むとポケットに何かが入っていた。

「4個入り…コンドーム?」
それは確かにアノ部屋で悪魔が落としていったもので、さっきまでは持っていなかったものだった。
つまりさっきのは妄想ではないことになる。

アレンは、新しいおもちゃを見つけたかのようにニヤッとしてカバンにしまった。

つまりあれは事実で、リリアナと最高に相性が良いことも事実になる。それとさっきのいつも以上におかしなリリアナの行動も頷ける。

アレンは歩きながら、
とりあえず今後どのようにして、リリアナと仲良くするか考えを巡らせ始めた。
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