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22 疑惑①
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警察署に着いた時、事務所内はやけにバタバタとしていた。
康介の姿に気付いた木野井係長が慌てた様子で声を掛ける。
「藤咲、ちょうど良かった。今、連絡しようと思ってたところだ」
「報告書の訂正の件なら聞いてますが」
「それは後でいい。そんなことより、来たとこすぐで悪いが楓くんが居る病院に戻れ。今すぐに」
「何かあったんですか?」
「浦坂実が現れた」
「何だって⁉︎」
思わぬ事態を聞いて、康介は眼光を鋭くさせる。
「病院から通報があった。楓くんが奴に襲われたらしい」
「なっ……!」
「既に何人か刑事たちを向かわせている。藤咲、お前は楓くんの傍に付いていてやれ」
「楓は⁉︎ 楓は無事なんですよね⁉︎」
上司である木野井に掴みかからん勢いで康介が迫る。
「落ち着け。命に別状はないと聞いている」
「その言い方……何か怪我はさせられたってことですか⁉︎」
「詳しいことは医者から直接聞いてくれ。お前は捜査には関わらなくて良いから」
「……分かりました」
木野井の襟元を掴みかかりそうになっていた手を握り締めて、康介は警察署を出ていった。
再び病院を訪れると、駐車場横の院内庭園に警察関係者が何人も右往左往しているような状態だった。
同僚の刑事たちが、関係者に事情聴取を行なっている。
その中に、楓の友達の少年の姿もあった。
それらを横目に、康介は楓がいる病室の方へ急いだ。
「楓……」
辿り着いた病室で、楓は静かに眠っていた。
傍に立ち状態を確認していた医師が、康介に気付いて声を掛ける。
「ああ、藤咲さん」
「先生、楓は無事なんですよね?」
「頸部圧迫による失神を起こしてました」
「頸部圧迫……」
医師の言葉から楓が首を絞められたことを察する。
浦坂に、再び同じことをされたのだ。
「ですが、発見が早かったので軽症で済みました。
今は鎮静剤の効果で眠っていますが、1時間もすれば目を覚ましますよ」
「そうですか。ありがとうございます」
「他に目立った外傷はありませんでした。
検査も行いましたが、基本的に問題はありませんでしたね」
「そうですか。……良かった」
「ですが、事が事なので退院は少し先に伸ばすことをお勧めします」
「そうですね」
「では、私はこれで失礼します。何かあったら呼んで下さい」
説明を終えて医師は出ていった。
二人きりになった病室で、康介は楓の様子を窺う。
首周りに新鮮な圧迫痕が赤く刻みつけられていた。
(せっかく、前のやつが消えかかってたのに)
やりきれない思いでため息をつき、首周りの圧迫痕を指先でなぞる。
(俺が、庭園で楓たちを見かけた後の出来事だったわけか。
やはり、俺がちゃんと付いていてやれば良かった)
後悔で唇を噛む。その時、背後から扉の開く音が聞こえた。
振り返ると、例の茶髪の少年が立っていた。やけに神妙な顔つきだった。
「あれ、あんた誰?」
「俺は楓の父親だが」
「ああ……! あんたがそうなのか」
「どういうことだ?」
「あ、すみません。楓から何回か話を聞いたことがあったから、つい」
「なるほど、そういうことか。ところで君は?」
「はい。俺は楓の友達で……」
「北條蒼真君、だね」
「え? 何で?」
「楓から話を聞いてる。楓と仲良くしてくれているそうだね」
「どうも」
少し気まずそうな顔をしつつ、蒼真は楓の傍に寄ってきた。
「楓、どうですか?」
「発見が早かったお陰で軽症で済んだらしい。時期に目覚めるよ」
「そうですか。……良かった」
康介の話を聞いて蒼真は心底ほっとしたように息をついた。
「北條君、君は現場にいたのかな?」
「はい。あの……すみませんでした」
「何のことだ?」
「俺が楓を一人にしたから、楓は襲われてしまったんです。
……ずっと一緒に付いていれば良かった」
「ふむ」
悔しそうに顔を歪めて拳を握る。
蒼真のその態度を受けて、康介は一定の信頼を寄せることにした。
「北條君、警察の事情聴取で散々話してくれたことだは思うが……
君が目撃した内容を、俺にも教えてくれないか?」
「分かりました」
楓のリハビリに付き合う形で、蒼真は楓と二人で院内庭園を散歩していた。
そうして庭園の端にあるベンチで休憩をした。
その際、「飲み物を買ってくる」と言って蒼真は一人で売店の方に言った。
戻ってきた蒼真が目の当たりにしたのは、
白衣を纏った男に押し倒され、首を絞められている楓の姿だった。
蒼真は咄嗟には楓の名前を叫び、男の方へ突進していった。
男は驚いて一瞬だけ怯んだが、すぐに立ち上がりその場から逃走した。
その男を追いかけるかどうか迷ったが、蒼真は意識の無い楓を医者の元に連れて行くことを選んだ。
「なるほど。発見が早かったから軽症で済んだと聞いていたが、
それは君のお陰だったんだね。北條君、楓を助けてくれてありがとう」
「いえ、元はと言えば俺が楓を一人にしたから……」
「いや、悪いのはその男だ。君は何も悪くない」
「…………」
康介に諭されて少し気が楽になったのか、蒼真はずっと強張っていた目元を少し緩めた。
「ところで、君が見た男は白衣を纏っていたんだね?」
「はい。だからぱっと見医者かと思ったんです。
楓に何かあって、医者がその処置をしてるんじゃないかって。
でも、よく見たらそいつ、楓の首を絞めてたんです」
「なるほど、そうか」
顔の特徴については既に調べがついている。
浦坂の顔写真を見せたら、「この男だ」と蒼真は証言した。
その浦坂が白衣を着て病院に紛れんでいたという新たな事実が、康介は気になった。
「…………」
難しい顔で考え込む。
そんな中、蒼真が言いづらそうに声を掛けた。
「すみません。ちょっと用事があるので、俺はこれで失礼します」
「ああ、色々とありがとう」
「いえ、こちらこそ」
「また、何か気付いたことがあったらこの番号に連絡してくれるかな」
「分かりました。それじゃあ、これで」
「あ、ちょっと待って。北條君、もう一つだけ良いかな?」
「?」
帰ろうとした蒼真を呼び止めて、康介は声を顰めて問いかけた。
「ちょっと聞きたい事があるんだが」
「何ですか?」
「君、楓から俺のことを聞いてたんだよね?」
「ええ、まあ」
「どんなこと言ってた?」
「え? ああ……すごく尊敬してるって」
「ほ、本当に?」
「はい。実の子でもないのにすごく良くしてくれて、感謝しかないって」
「ああ……養子だってこと、普通に話してるんだ」
「はい。すごく普通に。あっさりと言ってました。
つーか親父さん、さっきまでと急に雰囲気変わりすぎじゃないっすか?」
「いやー。だって、楓が俺のことどんな風に思ってるのか聞ける機会なんて
なかなか無いからさ」
「はあ……」
事件の話をしている時は刑事然りとしていた康介だったが、
楓の話になるとヤワな父親の顔になっていた。
その変貌ぶりに戸惑いつつ、蒼真は言葉を続ける。
「それでですね、楓の奴『“康介さん”に迷惑を掛けないようにしないと』
ってよく言うんっすよ」
「え?」
「だから、放課後とかに遊びに誘っても全然乗ってこないっつーか。
家のことをしなきゃならないから、遊ぶ時間は取れないって。いつも断られます」
「そう、なのか」
「あ、すみません。本当に時間が無いんで、俺もう行きます」
時計を見るなり、蒼真は慌てた様子で病室を出て行った。
康介の姿に気付いた木野井係長が慌てた様子で声を掛ける。
「藤咲、ちょうど良かった。今、連絡しようと思ってたところだ」
「報告書の訂正の件なら聞いてますが」
「それは後でいい。そんなことより、来たとこすぐで悪いが楓くんが居る病院に戻れ。今すぐに」
「何かあったんですか?」
「浦坂実が現れた」
「何だって⁉︎」
思わぬ事態を聞いて、康介は眼光を鋭くさせる。
「病院から通報があった。楓くんが奴に襲われたらしい」
「なっ……!」
「既に何人か刑事たちを向かわせている。藤咲、お前は楓くんの傍に付いていてやれ」
「楓は⁉︎ 楓は無事なんですよね⁉︎」
上司である木野井に掴みかからん勢いで康介が迫る。
「落ち着け。命に別状はないと聞いている」
「その言い方……何か怪我はさせられたってことですか⁉︎」
「詳しいことは医者から直接聞いてくれ。お前は捜査には関わらなくて良いから」
「……分かりました」
木野井の襟元を掴みかかりそうになっていた手を握り締めて、康介は警察署を出ていった。
再び病院を訪れると、駐車場横の院内庭園に警察関係者が何人も右往左往しているような状態だった。
同僚の刑事たちが、関係者に事情聴取を行なっている。
その中に、楓の友達の少年の姿もあった。
それらを横目に、康介は楓がいる病室の方へ急いだ。
「楓……」
辿り着いた病室で、楓は静かに眠っていた。
傍に立ち状態を確認していた医師が、康介に気付いて声を掛ける。
「ああ、藤咲さん」
「先生、楓は無事なんですよね?」
「頸部圧迫による失神を起こしてました」
「頸部圧迫……」
医師の言葉から楓が首を絞められたことを察する。
浦坂に、再び同じことをされたのだ。
「ですが、発見が早かったので軽症で済みました。
今は鎮静剤の効果で眠っていますが、1時間もすれば目を覚ましますよ」
「そうですか。ありがとうございます」
「他に目立った外傷はありませんでした。
検査も行いましたが、基本的に問題はありませんでしたね」
「そうですか。……良かった」
「ですが、事が事なので退院は少し先に伸ばすことをお勧めします」
「そうですね」
「では、私はこれで失礼します。何かあったら呼んで下さい」
説明を終えて医師は出ていった。
二人きりになった病室で、康介は楓の様子を窺う。
首周りに新鮮な圧迫痕が赤く刻みつけられていた。
(せっかく、前のやつが消えかかってたのに)
やりきれない思いでため息をつき、首周りの圧迫痕を指先でなぞる。
(俺が、庭園で楓たちを見かけた後の出来事だったわけか。
やはり、俺がちゃんと付いていてやれば良かった)
後悔で唇を噛む。その時、背後から扉の開く音が聞こえた。
振り返ると、例の茶髪の少年が立っていた。やけに神妙な顔つきだった。
「あれ、あんた誰?」
「俺は楓の父親だが」
「ああ……! あんたがそうなのか」
「どういうことだ?」
「あ、すみません。楓から何回か話を聞いたことがあったから、つい」
「なるほど、そういうことか。ところで君は?」
「はい。俺は楓の友達で……」
「北條蒼真君、だね」
「え? 何で?」
「楓から話を聞いてる。楓と仲良くしてくれているそうだね」
「どうも」
少し気まずそうな顔をしつつ、蒼真は楓の傍に寄ってきた。
「楓、どうですか?」
「発見が早かったお陰で軽症で済んだらしい。時期に目覚めるよ」
「そうですか。……良かった」
康介の話を聞いて蒼真は心底ほっとしたように息をついた。
「北條君、君は現場にいたのかな?」
「はい。あの……すみませんでした」
「何のことだ?」
「俺が楓を一人にしたから、楓は襲われてしまったんです。
……ずっと一緒に付いていれば良かった」
「ふむ」
悔しそうに顔を歪めて拳を握る。
蒼真のその態度を受けて、康介は一定の信頼を寄せることにした。
「北條君、警察の事情聴取で散々話してくれたことだは思うが……
君が目撃した内容を、俺にも教えてくれないか?」
「分かりました」
楓のリハビリに付き合う形で、蒼真は楓と二人で院内庭園を散歩していた。
そうして庭園の端にあるベンチで休憩をした。
その際、「飲み物を買ってくる」と言って蒼真は一人で売店の方に言った。
戻ってきた蒼真が目の当たりにしたのは、
白衣を纏った男に押し倒され、首を絞められている楓の姿だった。
蒼真は咄嗟には楓の名前を叫び、男の方へ突進していった。
男は驚いて一瞬だけ怯んだが、すぐに立ち上がりその場から逃走した。
その男を追いかけるかどうか迷ったが、蒼真は意識の無い楓を医者の元に連れて行くことを選んだ。
「なるほど。発見が早かったから軽症で済んだと聞いていたが、
それは君のお陰だったんだね。北條君、楓を助けてくれてありがとう」
「いえ、元はと言えば俺が楓を一人にしたから……」
「いや、悪いのはその男だ。君は何も悪くない」
「…………」
康介に諭されて少し気が楽になったのか、蒼真はずっと強張っていた目元を少し緩めた。
「ところで、君が見た男は白衣を纏っていたんだね?」
「はい。だからぱっと見医者かと思ったんです。
楓に何かあって、医者がその処置をしてるんじゃないかって。
でも、よく見たらそいつ、楓の首を絞めてたんです」
「なるほど、そうか」
顔の特徴については既に調べがついている。
浦坂の顔写真を見せたら、「この男だ」と蒼真は証言した。
その浦坂が白衣を着て病院に紛れんでいたという新たな事実が、康介は気になった。
「…………」
難しい顔で考え込む。
そんな中、蒼真が言いづらそうに声を掛けた。
「すみません。ちょっと用事があるので、俺はこれで失礼します」
「ああ、色々とありがとう」
「いえ、こちらこそ」
「また、何か気付いたことがあったらこの番号に連絡してくれるかな」
「分かりました。それじゃあ、これで」
「あ、ちょっと待って。北條君、もう一つだけ良いかな?」
「?」
帰ろうとした蒼真を呼び止めて、康介は声を顰めて問いかけた。
「ちょっと聞きたい事があるんだが」
「何ですか?」
「君、楓から俺のことを聞いてたんだよね?」
「ええ、まあ」
「どんなこと言ってた?」
「え? ああ……すごく尊敬してるって」
「ほ、本当に?」
「はい。実の子でもないのにすごく良くしてくれて、感謝しかないって」
「ああ……養子だってこと、普通に話してるんだ」
「はい。すごく普通に。あっさりと言ってました。
つーか親父さん、さっきまでと急に雰囲気変わりすぎじゃないっすか?」
「いやー。だって、楓が俺のことどんな風に思ってるのか聞ける機会なんて
なかなか無いからさ」
「はあ……」
事件の話をしている時は刑事然りとしていた康介だったが、
楓の話になるとヤワな父親の顔になっていた。
その変貌ぶりに戸惑いつつ、蒼真は言葉を続ける。
「それでですね、楓の奴『“康介さん”に迷惑を掛けないようにしないと』
ってよく言うんっすよ」
「え?」
「だから、放課後とかに遊びに誘っても全然乗ってこないっつーか。
家のことをしなきゃならないから、遊ぶ時間は取れないって。いつも断られます」
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