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プロローグ
6人のイカレたメンバーを紹介するぜ!(但し、攻略対象)
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「さて」
魔術刻印の施されたペンを持って、俺は口を開く。
「ただいまから、ハッピーエンドに向けた作戦会議を始める」
明確に勝利条件が提示された以上、現状の『その場しのぎ』的なプレイを続けるわけにはいかなくなった。必要なのは明確なターゲット設定と、ハッピーエンドに向けた中長期的な目標の設定である。
そのために、実働体である彼とは、一度方針をすり合わせておく必要がある。
サラサラとペンを動かせば、虚空に『「魔導物語」攻略に向けて』という文字が浮かび上がった。
おー!とベッドの上から拍手をする狩野。つくづくノリが良い男である。この男の担任は、さぞかし授業がしやすかったことだろう。
「本題に入る前に、まず攻略対象の基本的な設定を整理する」
言いながらペンを動かせば、空中に①~⑦の番号が記される。視界の端で狩野が首をかしげるのが見えたが、答える代わりに俺は言葉を続ける。
「このゲームにおける攻略対象は、七つの罪源がモチーフになっている」
「七つの罪源」
「そう。暴食、嫉妬、強欲、傲慢に色欲、あとは──怠惰に、憤怒だな」
「へぇ、おれカトリックじゃないからよく知らないや。圭一は博識だねぇ」
「博識というか、界隈の必修科目というか……ゴニョゴニョ……」
オタクコミュニティに身を置きすぎて、「知っていて当然」みたいなテンションで話してしまった。そうだよな、「七つの罪源」も「四聖獣」も「円卓の騎士」もオタク間だけで通じる身内ネタのようなものなのである。
とても恥ずかしい気持ちになったので、狩野に背を向けたまま番号の横に罪源を書き出していく。
「おまえもご存じ、『暴食のグラトニー』てな感じで」
「葬送のフリーレンみたいだね」
「あ……フリーレンは知ってるんだ……」
「鬼滅の刃も知ってるよ、おれ」
フンスと、何故か胸を張って得意げに鼻を鳴らす。狩野は、オタクに疎まれる陽キャ仕草を地で行く男だった。
俺に合わせてくれているのか、狩野は最近やけに「サブカル・オタク文化に理解がありますよ」ムーブをしてくるようになった。こいつが爽やか陽の者たる所以なのだろうが。
その歩み寄り、何故か胸が苦しくなるよ、俺。
俺の微妙な表情を察してか、狩野は「じゃあ、あれかな」と空気を除湿するように声を上げる。
「『嫉妬のエンヴィ』とか?」
「そう、よく分かったな。それで、『強欲のグリード』」
「……『傲慢』の…『プライド』」
「『色欲のラスト』。あとは?」
「怠惰の…怠惰の……何?」
「『怠惰のモーガン』」
「ルール違反だ」
「……………」
「頭痛が痛いネームは何処に行ったの」
「……聞こえねぇなァ!」
左耳を塞ぎながら、「⑥怠惰」という文言に「モーガン」と書き足す。「納得いかないよ、おれ!」という真っ当な抗議を、議長権限で捻り潰して。
「憤怒は?」
「憤怒……」
少しだけ考えて、肩をすくめる。
「憤怒、は。……まぁ、今はいいよ。別に」
俺の答えに、やはり釈然としない表情をする狩野。それを無視して、話を進める。
「で、こいつらは大方モチーフ通りの業を背負ってる。業というか、性癖だな。現に設定としても呪われているし」
「……?」
「呪われるタイミングは個体差があるが、罪源に呪われた人間を、ゲーム内では正式に『罪源者』と呼びます」
「はい」
び!と手を上げた狩野を指し示す。
「罪源者と普通の人との違いって具体的には何なの」
「アブノーマルな性癖に目覚める」
「嫌すぎる……」
「例外なく破滅する」
「可哀想すぎる……」
そんな呟きに、「たとえば」と補足を入れる。
「先代の『強欲』。略奪の限りを尽くしては貴族王族の怒りを買ったせいで、当時の憤怒と傲慢にボコボコにされた。最後は火刑からの晒し首だ」
「良いこと無しじゃん、罪源者……」
青い顔で仰反る狩野。
ごもっともな意見である。ただ、完全なる貧乏くじというわけでもない。
「反面メリットもある」と加えて、クルクルとペンを回した。
「単純に魔導士として破格の才能を持ってる」
言いながら、静止したペンを差し出す。ペンに浮き上がった魔術刻印を見せながら、人差し指を立てた。
「例えば、そうだな。普通は魔法を使うとき、こんな感じの魔術刻印か詠唱が必要不可欠だろ。並みの人間の頭の容量じゃ、複雑すぎて処理しきれないから。ほら、複雑な計算するときって、大体途中式書くだろ。そんな感じ」
「…………」
「でも罪源者は違う。その素質だけで、刻印どころか無詠唱で魔法を行使できる。頭に魔法専用のスーパーコンピューター飼ってるかんじ」
今挙げたのは、あくまで一例に過ぎない。魔力量、魔導士としての内面。それ以外のどこをとっても、彼らは並みの魔導士とは一線を画すスペックを誇っている。
そして俺たちは、そんな『化け物』を、今から相手取ろうとしている。
大方認識は共有出来ているのか、狩野の相貌には、先刻までは無かった緊張感が蹲っている。
「だから、そう。俺たちは各攻略対象の性質をよく分析、理解したうえで攻略に臨む必要がある」
俺の声もまた、自分のそれとは思えないほどに硬い物だった。
「で、現時点でのねらい目は──」
「『嫉妬』……」
「そう。あくまで俺の見解だけど」
『嫉妬』に〇を付けながら頷く。攻略難易度と、狩野の精神的な負担諸々を考慮して出した結論だった。
「まず暴食は、ほぼ全部のエンドで食われる。ハッピーエンドでも全然食われる。このゲームの18Gは9割型こいつのせい。お前の精神的な後遺症を考慮して無し」
「強欲は、金がめっちゃ要る。『か、可哀想だよぉ~』とかほざきやがって。モンスター討伐ができないお前には、無理だ、無理無理」
「傲慢は猫が死ぬ。論外だな」
「色欲は深刻な心的外傷が懸念される。その年でEDは辛いだろ。……まじで?じゃあその……おまえ、ウンコとか食える?」
「怠惰は、ある意味一番攻略難度が高い。基本こちらに興味がないので、好感度がマジで上がらない。あとハッピーエンドが近親相姦しかない」
「反面、嫉妬はプレイヤーレベルさえ高ければどうにかなる場面が多い。この中じゃ一番現実的でいて、安全パイと言えるな」
一つ一つにバツ印を着けていく。一息で言い切って、「ここまでで、何か意見は?」と振り返った。
「狂ってる、このゲーム」
「感想は別に求めてないかも」
反論らしい反論がない所を見るに、大方結論は一致していると見て良さそうだ。俺が発言するより先に、狩野が「質問が一つ」と挙手したので、大人しく口を閉じる。
「だから、憤怒は?」
「まあ、やっぱり気になるよな……」
頭を掻きながら、考える。少し逡巡するも、出る結論は同じだった。
「……追い追い説明するよ。そもそも攻略対象じゃないし──何より、『憤怒』ルートで、おまえが幸せになることは絶対にないから」
言い切って、狩野を見る。狩野もまた、俺を真っ直ぐに見据えていた。
幾千年の叡智を詰め込んだような金眼に、やけに透徹した光が過る。底冷えするようなそれは、普段の温厚さからは想像もつかないほどに怜悧で。
この青年が時々見せるこの表情が、俺はどうにも苦手だった。
腹底まで、何もかもを見透かされているようで、自然と背筋が伸びてしまうのだ。
息の詰まるような静寂の中、俺が唾を嚥下する音だけが響いて。
「うん、わかったよ」
微笑んだその相貌に、訳もなく息を吐く。へにゃりとした柔らかい笑みは、平生の彼のそれと変わらない。
未だ俺たちの間に横たわる不信感に、気づかぬふりをして。俺もまた、狩野から目を逸らした。
魔術刻印の施されたペンを持って、俺は口を開く。
「ただいまから、ハッピーエンドに向けた作戦会議を始める」
明確に勝利条件が提示された以上、現状の『その場しのぎ』的なプレイを続けるわけにはいかなくなった。必要なのは明確なターゲット設定と、ハッピーエンドに向けた中長期的な目標の設定である。
そのために、実働体である彼とは、一度方針をすり合わせておく必要がある。
サラサラとペンを動かせば、虚空に『「魔導物語」攻略に向けて』という文字が浮かび上がった。
おー!とベッドの上から拍手をする狩野。つくづくノリが良い男である。この男の担任は、さぞかし授業がしやすかったことだろう。
「本題に入る前に、まず攻略対象の基本的な設定を整理する」
言いながらペンを動かせば、空中に①~⑦の番号が記される。視界の端で狩野が首をかしげるのが見えたが、答える代わりに俺は言葉を続ける。
「このゲームにおける攻略対象は、七つの罪源がモチーフになっている」
「七つの罪源」
「そう。暴食、嫉妬、強欲、傲慢に色欲、あとは──怠惰に、憤怒だな」
「へぇ、おれカトリックじゃないからよく知らないや。圭一は博識だねぇ」
「博識というか、界隈の必修科目というか……ゴニョゴニョ……」
オタクコミュニティに身を置きすぎて、「知っていて当然」みたいなテンションで話してしまった。そうだよな、「七つの罪源」も「四聖獣」も「円卓の騎士」もオタク間だけで通じる身内ネタのようなものなのである。
とても恥ずかしい気持ちになったので、狩野に背を向けたまま番号の横に罪源を書き出していく。
「おまえもご存じ、『暴食のグラトニー』てな感じで」
「葬送のフリーレンみたいだね」
「あ……フリーレンは知ってるんだ……」
「鬼滅の刃も知ってるよ、おれ」
フンスと、何故か胸を張って得意げに鼻を鳴らす。狩野は、オタクに疎まれる陽キャ仕草を地で行く男だった。
俺に合わせてくれているのか、狩野は最近やけに「サブカル・オタク文化に理解がありますよ」ムーブをしてくるようになった。こいつが爽やか陽の者たる所以なのだろうが。
その歩み寄り、何故か胸が苦しくなるよ、俺。
俺の微妙な表情を察してか、狩野は「じゃあ、あれかな」と空気を除湿するように声を上げる。
「『嫉妬のエンヴィ』とか?」
「そう、よく分かったな。それで、『強欲のグリード』」
「……『傲慢』の…『プライド』」
「『色欲のラスト』。あとは?」
「怠惰の…怠惰の……何?」
「『怠惰のモーガン』」
「ルール違反だ」
「……………」
「頭痛が痛いネームは何処に行ったの」
「……聞こえねぇなァ!」
左耳を塞ぎながら、「⑥怠惰」という文言に「モーガン」と書き足す。「納得いかないよ、おれ!」という真っ当な抗議を、議長権限で捻り潰して。
「憤怒は?」
「憤怒……」
少しだけ考えて、肩をすくめる。
「憤怒、は。……まぁ、今はいいよ。別に」
俺の答えに、やはり釈然としない表情をする狩野。それを無視して、話を進める。
「で、こいつらは大方モチーフ通りの業を背負ってる。業というか、性癖だな。現に設定としても呪われているし」
「……?」
「呪われるタイミングは個体差があるが、罪源に呪われた人間を、ゲーム内では正式に『罪源者』と呼びます」
「はい」
び!と手を上げた狩野を指し示す。
「罪源者と普通の人との違いって具体的には何なの」
「アブノーマルな性癖に目覚める」
「嫌すぎる……」
「例外なく破滅する」
「可哀想すぎる……」
そんな呟きに、「たとえば」と補足を入れる。
「先代の『強欲』。略奪の限りを尽くしては貴族王族の怒りを買ったせいで、当時の憤怒と傲慢にボコボコにされた。最後は火刑からの晒し首だ」
「良いこと無しじゃん、罪源者……」
青い顔で仰反る狩野。
ごもっともな意見である。ただ、完全なる貧乏くじというわけでもない。
「反面メリットもある」と加えて、クルクルとペンを回した。
「単純に魔導士として破格の才能を持ってる」
言いながら、静止したペンを差し出す。ペンに浮き上がった魔術刻印を見せながら、人差し指を立てた。
「例えば、そうだな。普通は魔法を使うとき、こんな感じの魔術刻印か詠唱が必要不可欠だろ。並みの人間の頭の容量じゃ、複雑すぎて処理しきれないから。ほら、複雑な計算するときって、大体途中式書くだろ。そんな感じ」
「…………」
「でも罪源者は違う。その素質だけで、刻印どころか無詠唱で魔法を行使できる。頭に魔法専用のスーパーコンピューター飼ってるかんじ」
今挙げたのは、あくまで一例に過ぎない。魔力量、魔導士としての内面。それ以外のどこをとっても、彼らは並みの魔導士とは一線を画すスペックを誇っている。
そして俺たちは、そんな『化け物』を、今から相手取ろうとしている。
大方認識は共有出来ているのか、狩野の相貌には、先刻までは無かった緊張感が蹲っている。
「だから、そう。俺たちは各攻略対象の性質をよく分析、理解したうえで攻略に臨む必要がある」
俺の声もまた、自分のそれとは思えないほどに硬い物だった。
「で、現時点でのねらい目は──」
「『嫉妬』……」
「そう。あくまで俺の見解だけど」
『嫉妬』に〇を付けながら頷く。攻略難易度と、狩野の精神的な負担諸々を考慮して出した結論だった。
「まず暴食は、ほぼ全部のエンドで食われる。ハッピーエンドでも全然食われる。このゲームの18Gは9割型こいつのせい。お前の精神的な後遺症を考慮して無し」
「強欲は、金がめっちゃ要る。『か、可哀想だよぉ~』とかほざきやがって。モンスター討伐ができないお前には、無理だ、無理無理」
「傲慢は猫が死ぬ。論外だな」
「色欲は深刻な心的外傷が懸念される。その年でEDは辛いだろ。……まじで?じゃあその……おまえ、ウンコとか食える?」
「怠惰は、ある意味一番攻略難度が高い。基本こちらに興味がないので、好感度がマジで上がらない。あとハッピーエンドが近親相姦しかない」
「反面、嫉妬はプレイヤーレベルさえ高ければどうにかなる場面が多い。この中じゃ一番現実的でいて、安全パイと言えるな」
一つ一つにバツ印を着けていく。一息で言い切って、「ここまでで、何か意見は?」と振り返った。
「狂ってる、このゲーム」
「感想は別に求めてないかも」
反論らしい反論がない所を見るに、大方結論は一致していると見て良さそうだ。俺が発言するより先に、狩野が「質問が一つ」と挙手したので、大人しく口を閉じる。
「だから、憤怒は?」
「まあ、やっぱり気になるよな……」
頭を掻きながら、考える。少し逡巡するも、出る結論は同じだった。
「……追い追い説明するよ。そもそも攻略対象じゃないし──何より、『憤怒』ルートで、おまえが幸せになることは絶対にないから」
言い切って、狩野を見る。狩野もまた、俺を真っ直ぐに見据えていた。
幾千年の叡智を詰め込んだような金眼に、やけに透徹した光が過る。底冷えするようなそれは、普段の温厚さからは想像もつかないほどに怜悧で。
この青年が時々見せるこの表情が、俺はどうにも苦手だった。
腹底まで、何もかもを見透かされているようで、自然と背筋が伸びてしまうのだ。
息の詰まるような静寂の中、俺が唾を嚥下する音だけが響いて。
「うん、わかったよ」
微笑んだその相貌に、訳もなく息を吐く。へにゃりとした柔らかい笑みは、平生の彼のそれと変わらない。
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