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44話 魔法と布の国
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「ようこそ、魔法と布の国ヘ!」
魔族の人々はジェットパックもつけずに空を飛びまわり、皆がツノと羽を生やしていた。
大きな城のバルコニーにフリルが抱えて飛んできた6024と魔王、兵士長は降り立った。
すると年よりであろう見た目の男性が文字通り羽で飛んできた。
「姫様!!このような時に何処へ行ってたので……」
「じいや丁度良かった、この人たちを案内してあげて」
「お久しぶりです」
「魔王殿!?結婚なされたと聞きましたが」
じいやの目が、王妃へと向かう
「初めまして、妻の6024です」
しかし、その反応は嫌な顔をしての
「げっ勇者」
「ちょっと、じいや必例でしょ?」
「……知ってるでしょう、我らは」
「あーはいはい、勇者は魔族を倒そうとしていたでしょ?一国の大臣が偏見なんか今時ダサいわよ」
「うぐぐっ、―――しかしですな」
「ともかく案内してあげて、特に相手はお姫様なんだから失礼のないようにね?」
「姫と申しましても、どうみても男性……」
「そんなもの魔法でどうにでも出来るでしょ?」
「何にせよ仕方ない、案内してやろう」
「お姫様を相手に、大臣がそんな」
「僕は大丈夫だから……あっと!?」
温かく強い風が吹き、6024はよろけたが兵士長が飛ばされないように手を握る
「やれやれ、ヘリウズつれてこなくて正解でしたね」
「……」
「ほら、お二人とも私から離れないで下さい、遠くへ飛ばされたら厄介ですから」
「魔王までどうしたというんだ?」
「今、魔法が使えないのよ」
「まぁ跡継ぎの為には仕方ないか、しかし何で勇者なんかと……」
文句や納得いかないとぶつくさ言いつつも『ジイヤ』は城の中を案内しだした
「姫の部屋でー、兵士の部屋でー」
棒の心がこもっていない案内だったが、6024にはむしろ心地よかった
そして逆にジイヤがついに
「あんた姫様なのによく文句もいわずにいるな」
「え?そう?魔族って元人間サイドだからこれが普通なんじゃないの?」
「……そりゃどういう意味じゃ」
「だってクローンの僕らに偉そうにされたら嫌なの僕の国でも見るし」
6024は兵士長を見た
「私は兵士長ですが、魔族の中には私を嫌がる方々も大勢いましてね」
「……そりゃそうじゃろ」
「奴隷の癖に何でクローンが兵士長なんだ、と陰口を言われたりしますよ」
「しかし理由はなんじゃ?そこまで言われてもお前が兵士長なんじゃろ?」
「誰よりも強いからですが?」
「国の西に闘技場がある、そこに出場してみないか?」
「……私は構いませんが」
ジイヤの顔には(晒し者にしてやる)と、ハッキリ出ていたが結局出場した
―――――――――――――――――――――――――――
選手たちは全員ボコボコにされた、急所をすべて外した上で一人も殺さずに場外勝ちである
「おみそれしました」
頭を下げるジイヤと、かっこいいと目を輝かせる王妃
嫉妬して自分ならもっと早く決着がつけれるのにと魔王は小声でつぶやいた
「もう、6155は勇者の中でも『最強』と呼ばれた人なのに」
「昔の話ですよ、今はもうただの兵士ですので」
「確かにアトランコロシアムで大暴れした彼とは違うわねぇ」
「ちょっとフリルさん?」
「凄かったわ、出場者の足を全部おって……」
え?とフリルと魔王以外の全員は6155を見た
「……治癒できる仲間がいるから大丈夫かと思ってつい」
耳を疑うほどの台詞は事実であった。
「思ったよりヤンチャな旅してた……!!」
「あいつ怒ると怖いからな」
「確かに」
「聞こえてますよバカップル」
魔族の人々はジェットパックもつけずに空を飛びまわり、皆がツノと羽を生やしていた。
大きな城のバルコニーにフリルが抱えて飛んできた6024と魔王、兵士長は降り立った。
すると年よりであろう見た目の男性が文字通り羽で飛んできた。
「姫様!!このような時に何処へ行ってたので……」
「じいや丁度良かった、この人たちを案内してあげて」
「お久しぶりです」
「魔王殿!?結婚なされたと聞きましたが」
じいやの目が、王妃へと向かう
「初めまして、妻の6024です」
しかし、その反応は嫌な顔をしての
「げっ勇者」
「ちょっと、じいや必例でしょ?」
「……知ってるでしょう、我らは」
「あーはいはい、勇者は魔族を倒そうとしていたでしょ?一国の大臣が偏見なんか今時ダサいわよ」
「うぐぐっ、―――しかしですな」
「ともかく案内してあげて、特に相手はお姫様なんだから失礼のないようにね?」
「姫と申しましても、どうみても男性……」
「そんなもの魔法でどうにでも出来るでしょ?」
「何にせよ仕方ない、案内してやろう」
「お姫様を相手に、大臣がそんな」
「僕は大丈夫だから……あっと!?」
温かく強い風が吹き、6024はよろけたが兵士長が飛ばされないように手を握る
「やれやれ、ヘリウズつれてこなくて正解でしたね」
「……」
「ほら、お二人とも私から離れないで下さい、遠くへ飛ばされたら厄介ですから」
「魔王までどうしたというんだ?」
「今、魔法が使えないのよ」
「まぁ跡継ぎの為には仕方ないか、しかし何で勇者なんかと……」
文句や納得いかないとぶつくさ言いつつも『ジイヤ』は城の中を案内しだした
「姫の部屋でー、兵士の部屋でー」
棒の心がこもっていない案内だったが、6024にはむしろ心地よかった
そして逆にジイヤがついに
「あんた姫様なのによく文句もいわずにいるな」
「え?そう?魔族って元人間サイドだからこれが普通なんじゃないの?」
「……そりゃどういう意味じゃ」
「だってクローンの僕らに偉そうにされたら嫌なの僕の国でも見るし」
6024は兵士長を見た
「私は兵士長ですが、魔族の中には私を嫌がる方々も大勢いましてね」
「……そりゃそうじゃろ」
「奴隷の癖に何でクローンが兵士長なんだ、と陰口を言われたりしますよ」
「しかし理由はなんじゃ?そこまで言われてもお前が兵士長なんじゃろ?」
「誰よりも強いからですが?」
「国の西に闘技場がある、そこに出場してみないか?」
「……私は構いませんが」
ジイヤの顔には(晒し者にしてやる)と、ハッキリ出ていたが結局出場した
―――――――――――――――――――――――――――
選手たちは全員ボコボコにされた、急所をすべて外した上で一人も殺さずに場外勝ちである
「おみそれしました」
頭を下げるジイヤと、かっこいいと目を輝かせる王妃
嫉妬して自分ならもっと早く決着がつけれるのにと魔王は小声でつぶやいた
「もう、6155は勇者の中でも『最強』と呼ばれた人なのに」
「昔の話ですよ、今はもうただの兵士ですので」
「確かにアトランコロシアムで大暴れした彼とは違うわねぇ」
「ちょっとフリルさん?」
「凄かったわ、出場者の足を全部おって……」
え?とフリルと魔王以外の全員は6155を見た
「……治癒できる仲間がいるから大丈夫かと思ってつい」
耳を疑うほどの台詞は事実であった。
「思ったよりヤンチャな旅してた……!!」
「あいつ怒ると怖いからな」
「確かに」
「聞こえてますよバカップル」
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