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91話 無人島の谷
しおりを挟む「あんた痩せた?」
数か月ぶりにティラノさんがカミノ城内にある俺の部屋を訪ねた。
子供たち最優先という考えで国を整備、整備、整備―――
忙しくしすぎてかなり身体が痩せたのは事実だ。
「それより、俺の国に何か用事ですか?」
「レイニーどこいったの?」
「遊びに行きました」
「……何しに?」
「なんでもツチノコが食べたくなった―――と」
は? って顔をされても本当にそう言って出かけたのだ。
美味しいので俺に食べさせてくれるつもり……らしい。
魔物も恐竜もいるなら大きな蛇の1匹ぐらいは存在するだろう。
「ま、いいわ……頼まれてるのは誘拐だし」
「何か不穏な言葉が聞こえた気がするので、もう一度言っていただけませんか?」
「行くわよ」
気付いたらどこかの波打ち際に移動させられていた。
バカンスの出来そうな南の島という雰囲気。
俺、何か怒らせたのだろうか。
「せめて目的ぐらいは教えてくれ!!」
「あんたこのままだとハクアに殺されるわ、さっさと修行しなさい」
「修行してどうにかなんの!?」
「2週間ここで生き抜くこと、言っておくけど魔物もいる島よ」
「仕事あんだけど!?」
「今日から2週間、レイニー以外と連絡とったら殺すわよ」
「え」
「アタシは本気よ? よろしく」
でもレイニーと連絡とれるなら、一応なんとかはなる……か?
コアさえ破壊されなければ異世界転生者は生きていられるし。
そういえば修行をつけてくれるような人っていなかったな。
「俺なんかを修行させて意味あります?」
「今のあなたにそんな質問してる暇ないわよ」
「え?」
「レイニーとは連絡をとってもいいとはいったけど手は貸させないからね」
「え」
「早く水を確保する方法を考えた方がいいわ」
どっかりと石に座るティラノ。
「ティラノはこれからどーすんだよ?」
「あんたがギリッギリ死なないように見張ってるわ」
「おっ……!!」
ティラノの胸に出来た谷間を上から見るとやっぱこう好みの大きさである。
大きいことには大きいのだが魔物のような爆乳ではなく俺の好み。
美人ですね、と言って怒る女は少ないが美しいおっぱいですね、は人生終わりかねない。
「ほんと男って性欲ばっかりよね」
「すまん」
「――いいわ、最後まで怪我なく生き抜いたら一晩相手してあげる」
「えっ」
えっ
えっ
えっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「そこまで驚くことかしら?」
「2週間を怪我なく生き抜いたら、で、いいんだな!?」
「国王とはいえ風俗店にはいけるのに、アタシとやれるのそんなに嬉しいのかしら」
「店の子とは金を払えばヤれるけどあんたと!? 本当だな!?」
店とかじゃない一般的な女との一晩の価値、それも俺より強い女。
「2週間後が楽しみね」
「―――夜も見張るの?」
「そうよ?」
まず股間にできたこのテントどうしよう……?
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