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74話 治安のため

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レイニーはガゴリグさんのところでまだしばらくは根性を叩きなおされるらしい。
例の事件から数日が経過した夜に応接室でウルフと超・大事な会議を開いた。

「というわけで風俗店の経営について話すぞ」
「まったく繋がらないんだが」
「そういうお店があったほうが性犯罪は減る」

 確かにレイニーはおかしくなっていたが健全な男の子として溜めすぎは健康に悪い。
 この世界で身体の詳しい構造とかは知らんけどスケベな店にいって発散していれば問題も減るだろう。

「胸のでかい美人が多いと出ていきにくくなるかもってことでメイドがサイズ変えたりしていたな」
「あれ変えられるんだ……魔物がウリのそういう店いいな」
「俺が今までみたお前の顔の中で一番キリっとしているの腹立つ」
「昨日の夜にニカナ風俗に行ってな」
「おまえ1人で!?」
「シャックに頼んだ、んでイマイチだったんだよ」
「そ、そうなのか?」

 ニカナは少し昔の中国という印象でそういうドレスとか期待して入った。
しかし素っ裸なうえに髪に飾りすらつけてなかった、5点。
 値段は安かったがテクがなかった。

「そういえばウルフって童貞?」
「お、おい!?」
「なんか女の子に欲情してるところ見たことない気がして」
「俺は獣型だからこう、獣っぽい人なら……※猫のスキル、を持っていた女性はけっこう可愛かった」

それ知っている人な気がする
※ニカナのギルドで唐突に机をベッドにして寝ていたコロネさん。

「そういえば魔物たちって何を基準に年齢とか分けてるんだ?」
「知力があるやつほど年よりに化けてる」

ヤマダさん(老人)頭がいいんだな。

「魔物にでもしてもらえるのは嬉しい、だけど強制させたら俺まで倫理観アウトだろ」
「よその国から娼婦をスカウトでもするのか?」
「お色気で冒険者を惑わす魔物とかいない?」
「あー、だったら……いやでも」
「何?」
「設定は子持ち人妻だけど大丈夫か?」

 アウトかセーフか微妙なラインだが、どうなのだろう。義理の家族設定――とはいえ何かひっかかることにはひっかかる。

「俺たち2人だけで会議してないで魔物も会議に参加してもらうか」
「国王とかいうなよ?トルマリンどっちかっつーと女よりな考えな気がする」
「魔物の性別どうなってんの?」
「性別ってもんがないやつが大半だな、鳥とかならメスもいる」
「グラドとかどう見ても男じゃん」
「いや鎧だから男でも女でもない――鎧にイチモツついてたら嫌じゃないか?」
「確かに、誰かこういう話題のオススメいない?」

 こうしてウルフがメイドを連れてきた。

「こんばんは」
「メレンゲさん!? いや、女の子とするような会議じゃ――」
「私こう見えて元々は無性別ですし」
「その胸で?」

 たゆん、大きな物が揺れた。

「かつて多くの異世界転生者がこの国から逃げました。だからウルフさんの発案でメイドの胸が巨大ならば逃げたくなる異世界転生者が減るのかもしれないと」
「まーそれ考えてからの異世界転生者は女とカドマツだけだったけどな」
「俺にはけっこう効果ありましたよ?」

 流石に言えないよなー妄想してアレしました、とは。キノコガノコノコ生えてきた時にちょっと妄想しただけだから多分セーフ。
 ウルフがぼやいた。

「でかけりゃいいって物でもないがな」
「え、そう?」
「お前の前の更に前だが胸をでかくしすぎたメイドたちに囲ませたら魔物だと感づかれてしまって逃げちまって」
「見たい」
「かしこまりました、ミラージュ!」

メレンゲさんが変身した。風船のように大きく地面まで垂れ下がる乳。これで移動するには胸を引きずって歩くしかないほど。

「で、でかけりゃいってもんでもねぇな……」
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