宇宙人との規格外恋愛をした~愛されてるのは彼だけです~

宝者来価

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9話 先生のヒミツ

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 今から3年前、両親から罵詈雑言を浴びせられていた。

『お前なんか産まれてこなければ――』

私は保護されてラータテという宇宙船で暮らすことに。
スタリバー星人の先生は地球人との交流になれてないと。
自己紹介が始まった

「☆俺はヒコ・キララ、ヒコ先生って呼んでくれ☆」
「私は……秋田カナです」
「僕はその、弱虫ヨネです」
「アタイは昆布ダシ」

 キラキラネームだな二人とも。
 弱虫の苗字はともかく苗字が昆布で名前にダシはどうなんだろう。
 ヨネさんは古めな名前だけどおばあさんでヨネさんたまにいる。

「☆先生は今から嘘をつく☆」
「え、何で?」
「★チョコレートはすっぱい食べ物★」
「星が濁った?」

 先生は本心ではない嘘をつくと口から出る星が濁ってしまうらしい。

「地球人だって言ってもなりますか?」
「★俺は地球人だ★」
「……スタリバー星人って不便ですね」
「☆そうでもないさ、信用できるだろ?☆」

 こうして生徒三名に先生一人の宇宙船生活が始まった。
 部屋はベッドと机にパソコン、個人用のトイレ。
 自殺予防用に全体的に硬い物がなく壁紙もふわふわしていた。

「☆先生はお前たちの味方だから☆」

 私は産まれて初めて出会った宇宙人に興味津々。
 文化も違う、見た目も違う、血だってピンク色だ。
 紙で切ったらしい。

「☆心配すんな、これぐらいすぐ治る☆」
「血ですか?」
「☆そう、俺の血はピンク色だ☆」
「……先生、宇宙人について詳しいですか?」
「☆俺は元々軍人学校に通ってたし、有名どころは詳しいと言えるだろうな☆」

 こうして先生に宇宙人の特徴をいっぱい強請った。
 そして地球人の感想をブログに書いて更新していく。
 大ヒットして私は生活費を稼げるようになった。

「私、この学校に進学したいんです!!」
「☆これ宇宙人用の地球人を学ぶための学校じゃないか?☆」
「だからこそ、行ってみたいんです――宇宙人は地球人の何を学ぶのか」

 ビー!! ビー!! 鳴り響くアラーム。
 唐突に宇宙船、いや海賊船がこの保護船ラータテを襲った。
 逃亡中の海賊が地球人を奴隷にするため、襲ってきたのだとあとから知った。

「☆お前ら目を閉じろ!!☆」

 私たちは咄嗟に目を閉じ、そして開けた時には海賊はいなかったのだ。
 ヒコ先生は銃を握っていた。
 これは軍のものであって、バレたら先生は危ないのだと――

「アタシ絶対に言わないから、あんたらも!!」
「ぼ、僕も言わないよっ!!」
「ヒコ先生にはまだ地球にいてほしいです!!」

 3年間、先生は私たちを育ててくれた。
 食事のしかた、文字、世界のことを学ばせてくれた。
 他の人たちとの付き合いかた、もー親代わりなんて生易しいぐらい。

「☆新しい学校に行ったら、一度この船が停泊している乗り場にこい☆」
「それは……」
「☆俺たちは船にいるから、何時でもかえっておいで☆」
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