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第56話 訓練 6
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「はぁ……」
恐らく、ラギが間違えたのだろう、先に帰ってと言って手を叩いた
しかし悪神の籠の廊下に転送されてしまった
変身は解除されている
「あれー?」
「え」
資料で見た、悪神の女性に出会った
ふわふわした髪の毛と、服装
ぬいぐるみを抱えている
「君だぁれ?」
「……継目高広」
「つぎめ?変わった苗字だねぇ」
近づいてきたので一歩下がった
「何ですか?」
「どうしてここに、いるのかなー?」
「俺の相棒の、ラギが転送をしくってここにいるんす!」
「ラギ君のお友達?」
「そう!親友!」
すまんラギ、名前を出せば、多少は向こうも遠慮する、よな?
「そーなんだー、可愛いねー」
目の前にいるのは【生きた人形使い】多分ラギに兄貴を人形に出来ると助言でもしたのは彼女だろう
「……俺は人形にされたくない」
「そうだねぇ、皆そうなんだってー」
のーんびり喋る、こっちは危機的な状況なんだがな
「出口を知らないか?」
「んー?あ」
「あ?」
「お前なんでここにいるんだ」
ダブ!!!
「すいません、基地に送ってもらえませんか?」
「あ?」
「ラギが【帰ってて】と言って手を叩いた筈なのに、この廊下にとびました」
「あ~ラギの奴【訓練】してねぇからなぁ」
訓練
「手をたたくのに、訓練いるんですか!?」
「力を持つことと自由にできるのとだと訳がちげーよ、お前だってそのボディまだ使いこなせてないだろ」
「はい」
それは、確かにそうだ
「ラギの部屋であいつの事まってたらどうだ?」
「え」
「お前を送ってやるほど俺は優しくねぇ」
この人、優しくない何てどの口が言ってるんだ
「……あ、はい」
――――――――――――――――――――――――――――――――
ラギの部屋で椅子に腰かけさせてもらった
外を見るといつのまにか真夜中になっていた、先ほどメルドの部屋で見た星
あれは正しい時間だったのだろう
「……記憶、は、あるな」
メルドの奴、縞々の子供も家族だと思ってた?
それで、違うと言われて怒ったのだろうか
何故その記憶を俺から消したがる?
「んー、分かんねぇなぁ」
「うるせぇ」
「は?」
ラギの兄貴!?いや、闇人形!!!
「……静かに考えられないのか」
「お前なんでここに!?」
「元からいた」
「すまん、相部屋?だもんな、それは、いるか」
「チッ」
いや、でも、チャンスか?
ラギのいない所で二人きりなんだし
ここは踏み入った事を聞いてしまうか
「あんた、ラギの兄貴なんだよな?」
「……」
「叱ったか?こんな事しやがって、とか」
「めんどくせぇ」
「せめて怒れよ!兄ちゃんなら!」
「なぁお前兄弟いるか?」
なんだ?
「いる、弟と妹が一人ずつ!」
「出来はどうだ?」
「出来!?しるか、寝たきりでも大事だ!」
「成績はどうだったんだ」
「弟は低い方、妹は高い方、それぐらい?」
「俺たちの母親は【クズしか愛せない】病気だった」
「はぁ!?」
突然ぶっこんで来たな!?
「母親の口癖だ、ラギはどうしようもない奴だから会うな、態度も成績も悪い」
「あいつ有名な大学の1年だったろ最初!?」
「会わなかったから興味も無かった、オドオドした奴だって事ぐらいしか知らねぇ」
「家族で、そんな事ある!?」
「あるから、こんな事になってんだよ」
こんな事
「その人形の身体か?」
「……痛みすらねぇ、酷く退屈だ」
「怨んでるのか」
「そんな感情、疲れるだけだ」
「何をすれば、お前は救われる?自由の身になれれば、か?」
「俺は頭が悪いが、これだけは分かる、救いなんてものねぇよ、この世界には神様がいるかぎりな」
「そうかよ」
恐らく、ラギが間違えたのだろう、先に帰ってと言って手を叩いた
しかし悪神の籠の廊下に転送されてしまった
変身は解除されている
「あれー?」
「え」
資料で見た、悪神の女性に出会った
ふわふわした髪の毛と、服装
ぬいぐるみを抱えている
「君だぁれ?」
「……継目高広」
「つぎめ?変わった苗字だねぇ」
近づいてきたので一歩下がった
「何ですか?」
「どうしてここに、いるのかなー?」
「俺の相棒の、ラギが転送をしくってここにいるんす!」
「ラギ君のお友達?」
「そう!親友!」
すまんラギ、名前を出せば、多少は向こうも遠慮する、よな?
「そーなんだー、可愛いねー」
目の前にいるのは【生きた人形使い】多分ラギに兄貴を人形に出来ると助言でもしたのは彼女だろう
「……俺は人形にされたくない」
「そうだねぇ、皆そうなんだってー」
のーんびり喋る、こっちは危機的な状況なんだがな
「出口を知らないか?」
「んー?あ」
「あ?」
「お前なんでここにいるんだ」
ダブ!!!
「すいません、基地に送ってもらえませんか?」
「あ?」
「ラギが【帰ってて】と言って手を叩いた筈なのに、この廊下にとびました」
「あ~ラギの奴【訓練】してねぇからなぁ」
訓練
「手をたたくのに、訓練いるんですか!?」
「力を持つことと自由にできるのとだと訳がちげーよ、お前だってそのボディまだ使いこなせてないだろ」
「はい」
それは、確かにそうだ
「ラギの部屋であいつの事まってたらどうだ?」
「え」
「お前を送ってやるほど俺は優しくねぇ」
この人、優しくない何てどの口が言ってるんだ
「……あ、はい」
――――――――――――――――――――――――――――――――
ラギの部屋で椅子に腰かけさせてもらった
外を見るといつのまにか真夜中になっていた、先ほどメルドの部屋で見た星
あれは正しい時間だったのだろう
「……記憶、は、あるな」
メルドの奴、縞々の子供も家族だと思ってた?
それで、違うと言われて怒ったのだろうか
何故その記憶を俺から消したがる?
「んー、分かんねぇなぁ」
「うるせぇ」
「は?」
ラギの兄貴!?いや、闇人形!!!
「……静かに考えられないのか」
「お前なんでここに!?」
「元からいた」
「すまん、相部屋?だもんな、それは、いるか」
「チッ」
いや、でも、チャンスか?
ラギのいない所で二人きりなんだし
ここは踏み入った事を聞いてしまうか
「あんた、ラギの兄貴なんだよな?」
「……」
「叱ったか?こんな事しやがって、とか」
「めんどくせぇ」
「せめて怒れよ!兄ちゃんなら!」
「なぁお前兄弟いるか?」
なんだ?
「いる、弟と妹が一人ずつ!」
「出来はどうだ?」
「出来!?しるか、寝たきりでも大事だ!」
「成績はどうだったんだ」
「弟は低い方、妹は高い方、それぐらい?」
「俺たちの母親は【クズしか愛せない】病気だった」
「はぁ!?」
突然ぶっこんで来たな!?
「母親の口癖だ、ラギはどうしようもない奴だから会うな、態度も成績も悪い」
「あいつ有名な大学の1年だったろ最初!?」
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「家族で、そんな事ある!?」
「あるから、こんな事になってんだよ」
こんな事
「その人形の身体か?」
「……痛みすらねぇ、酷く退屈だ」
「怨んでるのか」
「そんな感情、疲れるだけだ」
「何をすれば、お前は救われる?自由の身になれれば、か?」
「俺は頭が悪いが、これだけは分かる、救いなんてものねぇよ、この世界には神様がいるかぎりな」
「そうかよ」
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