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第35話 ちから 1
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小学生のような見た目にされたラギはデパートに来ていた。
「玩具……」
今まで自分に無縁だった、遊ぶ者が欲しいというのは悪い事だと思っていた。
大人の姿をしているし買いにくいと言ったら子供の姿へと変身させられ
先生との会話は気を付けろと注意されたが買いやすくはなった。
「お前さん、迷子か?」
「え」
「……やけにきょろきょろしてたんでな」
ラギは外見的に親の年齢ぐらいの男性に話しかけられた
何て答えれば、いいのかよくわからない
「えっと、違います」
「ほう?じゃあ同志だな」
「どう、し?」
男性はモンスターの玩具をとって
「どれが好きだ?俺はヘドロ怪人」
部屋にテレビの無いラギですら知っているような特撮ヒーロー【ハイパーマン】に出てくる敵キャラのコーナーだった
「ええと、ぼ、僕は……その、これ?」
見た目がかっこよかったヒーローを手に取る
「敵キャラのよさはまだ分かんないかぁ!大人になるにつれて、あいつら羨ましくなるぞぉ?」
「そ、うなの?」
「ああ、上司の指示が分かりやすい!やればいい事は単純!そして目標はでっかく世界征服!」
「うらやま、しい?」
「経験ない?俺はがんばってんのにあいつらは遊んでやがる……って」
ある
「叔父さんも?」
「おー、お兄さんな?俺まだ30いってないし、でもガキからみたらおじさんかぁ」
「お兄様と同い年ぐらいだった」
「年のさスゲェな!?あー複雑な家庭事情か、お前も大変だな?」
「あ、ちが……う、うん」
違うと言おうとしたのだが、複雑な家庭事情である事は本当である
兄を操って戦闘する悪神であり、親からは家を追い出されている
ラギにとっては普通な気がしていたが【仲間】にそれは普通ではないと教わった
「……家とか追い出されてない?」
「何で分かったの?」
追い出されたの意味合いが違う事にすぐ気が付いたが
何て言えばいいのか分からなかった。
「お、おうそうか」
「すいません、警察とかには言わないでください」
「分かる」
「……え?」
「俺も俺がバカやって家追い出された事があってなぁ、腹へってないか?そこのラーメン食べに行こうぜ」
「えっと、お金」
「持って無くて平気だって」
「持ってる」
「いや、持ってるんかい、でもこういうときは素直に出させておけよ」
何故こんなことにと思いながら兄と同い年程度の名前も分からない男性とラーメンを食べた
「えっ美味しい!?」
「坊主の家、親のラーメン不味いの?」
「えっと【前の家】は、不味かった、から」
「ふぅん……でも伸びる前にたべようぜ」
「う、うん!」
「俺の名前だけいっとくわ、田中道幸(たなかみちゆき)」
本当は子供でない自分に罪悪感が沸いた
「僕、ラギ」
「玩具……」
今まで自分に無縁だった、遊ぶ者が欲しいというのは悪い事だと思っていた。
大人の姿をしているし買いにくいと言ったら子供の姿へと変身させられ
先生との会話は気を付けろと注意されたが買いやすくはなった。
「お前さん、迷子か?」
「え」
「……やけにきょろきょろしてたんでな」
ラギは外見的に親の年齢ぐらいの男性に話しかけられた
何て答えれば、いいのかよくわからない
「えっと、違います」
「ほう?じゃあ同志だな」
「どう、し?」
男性はモンスターの玩具をとって
「どれが好きだ?俺はヘドロ怪人」
部屋にテレビの無いラギですら知っているような特撮ヒーロー【ハイパーマン】に出てくる敵キャラのコーナーだった
「ええと、ぼ、僕は……その、これ?」
見た目がかっこよかったヒーローを手に取る
「敵キャラのよさはまだ分かんないかぁ!大人になるにつれて、あいつら羨ましくなるぞぉ?」
「そ、うなの?」
「ああ、上司の指示が分かりやすい!やればいい事は単純!そして目標はでっかく世界征服!」
「うらやま、しい?」
「経験ない?俺はがんばってんのにあいつらは遊んでやがる……って」
ある
「叔父さんも?」
「おー、お兄さんな?俺まだ30いってないし、でもガキからみたらおじさんかぁ」
「お兄様と同い年ぐらいだった」
「年のさスゲェな!?あー複雑な家庭事情か、お前も大変だな?」
「あ、ちが……う、うん」
違うと言おうとしたのだが、複雑な家庭事情である事は本当である
兄を操って戦闘する悪神であり、親からは家を追い出されている
ラギにとっては普通な気がしていたが【仲間】にそれは普通ではないと教わった
「……家とか追い出されてない?」
「何で分かったの?」
追い出されたの意味合いが違う事にすぐ気が付いたが
何て言えばいいのか分からなかった。
「お、おうそうか」
「すいません、警察とかには言わないでください」
「分かる」
「……え?」
「俺も俺がバカやって家追い出された事があってなぁ、腹へってないか?そこのラーメン食べに行こうぜ」
「えっと、お金」
「持って無くて平気だって」
「持ってる」
「いや、持ってるんかい、でもこういうときは素直に出させておけよ」
何故こんなことにと思いながら兄と同い年程度の名前も分からない男性とラーメンを食べた
「えっ美味しい!?」
「坊主の家、親のラーメン不味いの?」
「えっと【前の家】は、不味かった、から」
「ふぅん……でも伸びる前にたべようぜ」
「う、うん!」
「俺の名前だけいっとくわ、田中道幸(たなかみちゆき)」
本当は子供でない自分に罪悪感が沸いた
「僕、ラギ」
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