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42話 世界のヒミツ
しおりを挟む「自分は怒ってるんですよ?とり逃したあげく一般人を犠牲にして……」
「それは本当に俺もすまないと思ってる」
「とり逃すのはまだ分かりますが、一般人の参加は止めて下さい」
ジリリリリリンッ
鈴木から激しく電話の音がなる
「もしもし?……え、本当か!?」
その電話を嬉しそうに切った
「どうしたのです?」
「喜べ!被害者が見つかった!」
―――――――――――――――――――――――――――――――
その集落は大昔のお城が建てられた変わった所だった
何人も人が集まっている中で見付けたのは
「お姉ちゃんっ!」
「あんた無事だったのね、っていうのも変な話だけど」
「良かった……怪我、してない?」
「私はしてないわ、その言い方だと怪我人が出てそうね?」
「入江さんが大怪我しまして」
「ふーん?」
「あれから、何が?」
「でっかいカエルがここにアタシたちをこの集落に連れて来たのよ、そんで出られなくて」
確かに出ようとしているが、彼女の手は透明な壁を叩いている
『いやぁ、無事で良かったなぁ』
「あのっ!!千代という名前の女の子を見ませんでしたか!?」
『ちよ?ああ、それなら止めたのに城の中はいって』
えっ
「一人でですか!?」
『うんにゃ、女の人と一緒だった』
お姉ちゃんの事かな?
「アタシじゃない」
「えっ」
「てっきりあの子のママだと思ってたけど、違うの?」
「えーと」
『黒い髪の美人だったぞ』
「えっ」
『どうしたよ?』
「千代の母親は茶髪です……が」
なら何者!?
「城の中って何が!?」
「待った、アンタは入らないで」
「どうして!?」
「警察の領分で民間人は邪魔よ」
「……」
「とりあえず、出れないからには待つしかないわね」
「私は迎えにいきます」
「ふぅん?」
「止めた方がいい、かな?」
「……行かせてやりなさい」
「どうして?」
「見た感じ彼も軍人なのでしょう?」
そういえばそうだった!!
―――――――――――――――――――
「戻りました……」
「あ、お帰りなさい」
さっき話があった謎の女性をつれている
「ふぅん?こっちは随分とあいつが好みそうな顔してるわねぇ」
ジロジロと見られるのは嫌だが、それ以上に
「僕は山下恭平です、お名前うかがっても?」
「私は『きぬ』よ」
「ええと、初めまして」
「あんたら入江の集落にいるんでしょ?」
「……はい」
「あんなド・クズとよく一緒に過ごせるわね」
「お知合いなんですか?」
「私も転前のシステムを作った人間の1人よ」
「『私も』って事は他にも誰か?」
「入江の奴言わなかったのかしら、あいつもそうなのよ」
「え!?」
犯罪者が、世界の理(ことわり)をつくった?
「不思議に思うのも無理ないわね」
千代は羅宇の手に引かれていた
「ともかく良かった……」
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