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パレット・オチャ編

252話 パレット・オチャEP6C

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※パレット視点

部屋に戻って来てアルバムを作る
スウィッチのフォト機能が懐かしい
今時こうして写真そのものを見る事が珍しく妙に古く感じてしまう


「ちょっと邪魔するよ」
「リン?」
「……先生の正体って君は理解できたの?」
「奴は悪人の身代わりだ」
「哀れだね」

さらに追加で部屋に入ってくるアラブ

「聞いたよ!?俺ちゃんの写真が欲しいって!!」
「それは嘘ではないが誰から聞いた?」
「ユメカだ」
「確かに写真は欲しいが学園生活を楽しんでいるような写真がほしいのだ」
「撮ったら写真がすぐ手に入るすぐれものなんでしょ?」

お年寄りと会話しているような何とも言えない感覚
ゲーム機についてスウィッチとかPSとかVRとか言っても分からない
そのせいで全てをファミコンって言ったあの日

「間違ってはいないが」
「ならもうじき体育祭だし俺ちゃんの活躍をしっかり撮ればいい!!」
「勿論―――」


ギギィ

ドアの外で風により建物がきしむ音
しかし妙なのは寮の部屋は構造上向かい側に建物がある為に風よけとなる
今まで聞こえた事が無いがよく似た音は知っている

「……魔物?」
「そんなまさかって出来事はこれまでもあったけど」
「とにかく外を確認してみるか」


ドアの外へ行くと魔物が3体
いわゆる1面で見た雑魚
何度も倒しているし余裕ではあるのだが

「魔法つかわないでね」
「分かっているさ」
「え、魔法無しで倒すの!?」
「本当に頭が悪いね君、パレットの火なんかここで使ったら寮が燃えるでしょ」
「確かにここは狭いからな!!火は燃え広がりそうだ」

よく見れば二人とも丸腰である

「剣は!?」
「友達の部屋に写真を見に来ただけの奴が持っていたら逆におかしいでしょ?」
「それは本当にそうだが!!」

信頼してくれるのは嬉しいがリンの魔法も相性が悪い
倒せない訳ではなく寮の中が毒で充満するような事になれば取り返しがつかない
アラブの魔法は……

「建物が崩壊してもいいなら使えるけど」

ランプの魔人を召喚する魔法とパレットほどではないが火の魔法も使えた筈
この状況では両方使わせる訳にいかない
片方は無論燃えるからでもう片方はランプの魔人がでかすぎるのだ

「一人でやるしかないな、お前たちは後ろにいろ」
「頼んだよパレット」
「いつでも召喚するから言ってね!」
「絶対に出すなよ!?」

2匹は倒したが
油断をして3匹目からクリティカルヒットをもらってしまった
顔面にひっついて驚いて剥がそうとしたら剣を足の上に落としたのだ


「うぐ!?」
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