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ゴウホ・ユリー編

210話 ゴウホ・ユリー『COMMONEP』体育祭A

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「明日の体育祭は楽しみね」
「はい!」
「先生がウキウキしているわ」

学校あるある
行事で一番楽しそうにしているのが教師
生徒の方はそこまでやる気でなかったりする

「明日は体育祭!!皆さんしっかり栄養つけてくださいね!!」
「象を投げる競技とかない?」
「ありません」

誰がそんなもの投げられるのだろう
象の重さは記憶が正しければ1トンぐらい超えていた筈
ゲンキ・デルですら持ち上げられるか謎だ

「ゲームだから出来る表現ですかね?(小声」
「仏教に出てくるお釈迦様は投げたという逸話があります(小声」
「お釈迦様マッチョだったの!?」

思わず大きな声で言ってしまった。

「あら秘密の作戦会議?」
「いえパレット様が思ったよりマッチョだという話をしていました」
「そう……え、そうなの?」

パレットは少し考えたあと

「魔物と戦う剣を振るうのにガリガリでは無理だろう」
「そうね」
「男女で別れて行われないからな……ユメカも楽しめればいいが」
「たしか大縄跳びって競技があるはずよ!!」
「大縄跳び?」

知っているがあえて聞く
最初の話題に戻さず忘れさせるテクニック
必殺天然ヒロインはこう使う

「大きな縄を回して当たらないように飛び続けるの」
「私に出来るでしょうか?」
「大丈夫よ私たちならきっと!」

翌日は雲一つなく少し暑い快晴の天気で
もはや懐かしい体育祭が始まった。

『第一競技、魔法の的当て』

アナウンスが告知される
そしてパレットがスタート位置についた
開始の合図と共にほぼ全ての的を撃ち抜く

「オールカエン!!……やりすぎた?」

異世界転生の主人公がやっちゃった雰囲気を感じる時のようだ。
だが実況はむしろ盛り上がりを見せていく
この王者を倒せる者が現れるか!?と

『さすがはフタギロの王子!!』
『しかし他の者も魔法学校の生徒!!』
『魔法の腕前に関しては一流ばかりです!!』

他の者が魔法を使う様子はあまり見ない
そしてパレットが結局1位を守り抜いた
ブルーシートっぽい敷物に戻ってきたパレットが一言

「こんなものだ」
「すごいですね!!」
「流石はパレットちゃん!!」
「僕が鍛えたクラスが独走してみせます」
「ドウガン先生は本当に楽しそうですね」
「楽しいです!!応援の旗まで作りました」

旗をパタパタと振るドウガン

「俺がリレー走るけども押し付けられただけで足は速くないぞ」
「アラブ様が決めましたものね」
「何位になっても恨むなよ」
「恨んだりしませんよ、あなたが思う一番の走りをお願いします」

ガンタは5位になった。

「……ごめん」
「だ、大丈夫ですよ最後に勝てばいいんですから!!」
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