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17話 狙う者
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「皆さんおはようございま……わっ!?」
足を引っかけられて、転んでしまった。
「オホホ!ワタクシをさしおいてちやほやされるからですわ!」
「ごめんなさい……」
今日の出来は今までで一番よい悪役令嬢である
ふと、パレットが今までは心配そうに
(悪役令嬢ってこういうのでは無いような気がするという感情による視線)
見ていたのだが、机に座ったまま動こうとせず何かの本に目を落としていた
代わりにガンタ・パイレーツが割って入った
「止めろってクルリーナ」
「ふん!ですわ」
「いいのです、私なんかが急にでしゃばってしまって……」
「にしてもパレットの奴まっさきに心配しにこないな?」
するとパレットが舌打ちをして
「チッ、その女が嫁にほしければ貰うがいい」
「はぁ!?お前、聖女の許嫁とか最上級なのにどうしたんだよ!?」
「そうねぇ、貴方らしくないっていうか?私が守る的な態度だったのにぃ」
「……ここまで野蛮だとは思わなかったんだ」
パレットの本来のキャラってこういう感じだっけ?
詳しくは確かに聞いて無いのだが、最後に本性を表す系だと聞いていたような
だとすればこの態度は謎である
「どうしたんです?」
思わず素で声が出た、いやヒロインだとしても同じ事を言っただろう
「ネズミを素手でとり、あろうことかあんな物を食べるといいだしたんだ……!」
「えぇ!?マジ!?」
ガンタの驚きの声に、王族や貴族ってそういえばネズミを食べなかったなと気づく
もしかして『パレット』は潔癖症の可能性があるのでは?
だとすれば怒りや態度にも納得がいくにはいくが
「まぁあなたには鼠がお似合いですわね、こんど部屋においといて差し上げましょうか?」
「え、有難う」
「何でお礼を言われましたの?」
「……ごめん」
やった鼠だ有難うとしか思わないんだけど
現代人の彼女からすれば頑張って考えたまともな嫌がらせである
「滅茶苦茶くいしんぼうなのか?」
「違いますよ、ただ……鼠は貴重な食糧だったのでつい」
「少なくとも俺は態度変えたりしねぇからな?」
「ありがとうございます、ガンタ様」
「アタシの嫁にくれば、鼠なんか食べなくてすむわよぉ?」
ゴウホの話は多分、ユメカとしては有難い
「……少し、考えておきます」
「抜け駆けはずりぃぞゴウホ」
「あら?事実を言ったまでよぉ?」
「お、俺だってパイレーツ王家だ!毎日豪華な食事を用意するぐらいは出来る!」
「ボウル王家にはそもそも鼠なぞでないがな」
この世界観で一匹もいないのは考えにくいのにと首を傾げる
ガンタも同じようで
「そんな事ある訳が無いだろ?」
「我が国では猫は神聖なる生物ととらえる、故に猫の数が多くて鼠といえば猫のエサだ」
納得である。
誰もがチャンスだ嫁にという中で、何か考えごとをしているリン・ゴールド
「……」
「リンさん、どうかしましたか?」
「聖女ちゃんはパレットに脅しでもかけられているのかい?」
「え!?別にそういった事実は何もありませんが……」
「君たちの行動はあまりに不自然だ」
「どのへんが、でしょう?」
先生が教室へと入って来た
「さぁ、今日も授業をしに外へ行きますよ」
足を引っかけられて、転んでしまった。
「オホホ!ワタクシをさしおいてちやほやされるからですわ!」
「ごめんなさい……」
今日の出来は今までで一番よい悪役令嬢である
ふと、パレットが今までは心配そうに
(悪役令嬢ってこういうのでは無いような気がするという感情による視線)
見ていたのだが、机に座ったまま動こうとせず何かの本に目を落としていた
代わりにガンタ・パイレーツが割って入った
「止めろってクルリーナ」
「ふん!ですわ」
「いいのです、私なんかが急にでしゃばってしまって……」
「にしてもパレットの奴まっさきに心配しにこないな?」
するとパレットが舌打ちをして
「チッ、その女が嫁にほしければ貰うがいい」
「はぁ!?お前、聖女の許嫁とか最上級なのにどうしたんだよ!?」
「そうねぇ、貴方らしくないっていうか?私が守る的な態度だったのにぃ」
「……ここまで野蛮だとは思わなかったんだ」
パレットの本来のキャラってこういう感じだっけ?
詳しくは確かに聞いて無いのだが、最後に本性を表す系だと聞いていたような
だとすればこの態度は謎である
「どうしたんです?」
思わず素で声が出た、いやヒロインだとしても同じ事を言っただろう
「ネズミを素手でとり、あろうことかあんな物を食べるといいだしたんだ……!」
「えぇ!?マジ!?」
ガンタの驚きの声に、王族や貴族ってそういえばネズミを食べなかったなと気づく
もしかして『パレット』は潔癖症の可能性があるのでは?
だとすれば怒りや態度にも納得がいくにはいくが
「まぁあなたには鼠がお似合いですわね、こんど部屋においといて差し上げましょうか?」
「え、有難う」
「何でお礼を言われましたの?」
「……ごめん」
やった鼠だ有難うとしか思わないんだけど
現代人の彼女からすれば頑張って考えたまともな嫌がらせである
「滅茶苦茶くいしんぼうなのか?」
「違いますよ、ただ……鼠は貴重な食糧だったのでつい」
「少なくとも俺は態度変えたりしねぇからな?」
「ありがとうございます、ガンタ様」
「アタシの嫁にくれば、鼠なんか食べなくてすむわよぉ?」
ゴウホの話は多分、ユメカとしては有難い
「……少し、考えておきます」
「抜け駆けはずりぃぞゴウホ」
「あら?事実を言ったまでよぉ?」
「お、俺だってパイレーツ王家だ!毎日豪華な食事を用意するぐらいは出来る!」
「ボウル王家にはそもそも鼠なぞでないがな」
この世界観で一匹もいないのは考えにくいのにと首を傾げる
ガンタも同じようで
「そんな事ある訳が無いだろ?」
「我が国では猫は神聖なる生物ととらえる、故に猫の数が多くて鼠といえば猫のエサだ」
納得である。
誰もがチャンスだ嫁にという中で、何か考えごとをしているリン・ゴールド
「……」
「リンさん、どうかしましたか?」
「聖女ちゃんはパレットに脅しでもかけられているのかい?」
「え!?別にそういった事実は何もありませんが……」
「君たちの行動はあまりに不自然だ」
「どのへんが、でしょう?」
先生が教室へと入って来た
「さぁ、今日も授業をしに外へ行きますよ」
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