不吉と罵られた私が聖女だと学園で分かりましたが元の世界に帰りたい

4話 魔法測定

「では魔法測定です、まずしきたりで聖魔法から」
「そんなの誰が出来るんです？僕ですらできないのに」

鼻に突く上から目線キャラのリンが言ったこの台詞は恐らく原作通り
流石に今までの会話だだもれだったしこれ以上現世組がふえることは無いとは思うが
（ルートについて知ってる者はいなかった）

「決まりだから仕方ないだろ、ぱっぱと終わらせよう」
「この傷ついた人形にむかって『カイフ』と唱えて下さい」



皆が呪文を唱えて、何も起きない、クルリーナも何も起きない


「ですわよね、貴方の番でしてよ？」
「いきます『カイフ』」


人形は光り輝き、取れた目玉がもとに戻った


「聖女の僧侶（プリースト）しかつかえない魔法の一つを何故、庶民のあなたが！？」

ここから他の者たちが我こそ聖女の旦那に、と動き出す
だが私は元の世界に戻りたい
そんな訳ないと否定しても乙女ゲーらしい感じになっ誰かのルートに入る恐れがある



事前に打ち合わせしてある通りに話した

「実は私が本当の聖女で、実はパレット様の許嫁なのです」


全員の視線がパレットに集まる

「そういう事だ、手だしはするな」
「何だよ！そういう事は先に言えよ！」
「もし聖女だとしらなくても、このような状況に手を差し伸べるような者がいればゆずるのもありかと思っていた」
「それは……」
「しかし皆が冷たくした、やはり私の妻になるべきだな」

教師があんぐり口をあけている


「ふん、聖女だからって理由だけでパレット様に近づくなんて！庶民の出なのでしょう？」
「やめようぜクルリーナ、流石に許嫁じゃどうしようもねぇし」
「だけど本人がアタイたちに惚れたらどうするのさ？」
「その時は、引こう」
「あら～じゃあアタイも候補しちゃおうかしら？」


このゲームにはすべてのキャラにエンディングが二つある
『俺の嫁』と『俺の奴隷』
好感度が低すぎると誘拐されて幽閉ENDにされてしまうのだ
だからなんとな～く愛想もふりまかねばならない

さらに怖いのが『バグ』で出られなくなる可能性


「私はこの学園で本当にあなたに嫁いでいいのか試させて貰います」
「他の者より私がいいと言わせて見せよう」

そして次々と

「僕の方がいいというに決まっている」
「わが嫁に是非ほしい！」
「面白い女だ」


はい出た定番『面白い女』シリーズ
誰が最初に使ったか分からないが何故か御曹司とかが気にいってくれるばあい美女とかじゃなく面白さ
たとえば他の女は自分にキャーキャーいうのにお前だけいわねぇとか
いや言わん人も結構いるやろって突っ込みしたくなる

「俺が一番まともだぞ！」

こういうキャラって影うすいよね
真面目以外に特徴がない
ただ流石に『眼帯でタンクトップ』の姿でキャラ薄いってのは無いか

「……」

何も言わないカモック王子、これで反応は出そろった
反応はまずまず、大きく嫌われるでもなく何とかなりそう
許嫁ではない事もバレてはいなさそうで二人でこっそり会うなどもいい訳が出来るようになった