ヒーローの選択【読み手の選択によって結末が変わります】

宝者来価

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パートナー選択

【パートナー選択】レッド×イエロー

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「えっ」
「やだ、うそ……レッドだよね?」
「じゃあやっぱりイエローなんだな!?」

二人は高校で同じクラスになりました。
御曹司のイケメンに女子たちが騒ぎ立つ中で
再び出会えた事に大盛り上がらりです。


「実はもっと上の高校行く気だったんだ」
「レッド頭いいもんね」
「試験の時に熱が出て滑り止めのここに」
「アタシこの高校でもギリなのに」
「ここ卒業したら付き合わね?」

ここは教室の中です
クラスメイトたちが注目しました
真っ赤になるイエロー


「あんたこういう場所とか空気よめない所がぜんっぜん変わってない!!」
「イエローが慰めてくれると嬉しい」
「……めずらしくしょんぼりはしてるのね、まぁいいわ」
「え?」
「高校卒業したらでいいんでしょ?付き合うから元気出しなさいって!」
「流石だぜイエロー!!」
「ちょっ!!抱きつかないでよまだ付き合って無いんだから!!」

『おめでとー』
『わーすごーい』
『よかったな』


帰り道の時間になり部活見学をどうしようか二人で話します
レッドはもしイエローが何かやるなら応援すると言いましたが
イエローはどの部活もしっくり来ませんでした。


「アタシたちで帰宅部になって放課後には一緒に勉強しよっか」
「いいなそれっ」
「教えてくれる?ヒーロー」


二人はしばらく学校生活を楽しみましたが
やがて放課後の勉強会ではレッドに教わりたい人が男女問わずくるように
イエローはむしろ誇らしげでした。


「僕も教わりたい、と思って」
「ピンク!?」
「あんたも同じ高校だったのね!?」
「ダメかな……」
「いいに決まってるだろ?」
「ありがと!!」







ある日の事です、夕ご飯を食べているレッドに電話がかかってきました。


「……ごめん」
「え?」
「ごめんっごめん!!」
「どうした?俺、そっち行こうか?」


レッドは両親にイエローが突然泣きながら電話してきた事を伝え出て行こうとします
看護師をしている母に渡されたのは薬でした
必要ないにこしたことはないが持っていけと


待ち合わせ場所の公園には彼女が座っていました。

「……レッド」
「どうし、うわ!?」

酷い匂いで汚れているイエロー
何があったのか見ていれば分かります
持たされた薬をイエローに飲むように言いました。

「俺のイエローになんて事……どこのアホだ」
「XX君」
「え?」
「偶然会ったと思ったら、つれこまれて……それでっ!!」
「万が一考えて持たされ……持って来たからほら飲んで、急いで」
「何これ?」
「避妊薬」

すぐに彼女は薬を飲み
レッドは両親にイエローを連れて帰ると連絡します
しかし彼女の家族が心配するので家には行けと


「大丈夫、俺のイエローは何があっても俺のイエローだから!!」
「うん……レッドが一緒、ならいいよ」

二人でイエローの家に行き状況を話します
イエローがお風呂に入っている間に
両親に言います

「……許せない、イエローがいいなら俺は犯人をせめて退学させます」
『でもそいつはどこかの御曹司とかなんだろ?』
『政治とか絡んでくると』


次の日にはイエローには休んでもらって校長室へレッドは1人で乗り込みました。



「おねがいします!!あいつを退学にさせてください!!」
『うーむ、確かにかなり大変な事体になってきたな……』


そこへやってくるピンク


「はいこれ頼まれてたお弁当―――レッド?」
『うん?』
「なんでお爺ちゃんに頭さげてるの!?何かしちゃったの!?」
「……ピンク?実は」


話を聞いたピンクは

「僕らのイエローになんて事を!!」
『友達なのか?』
「仲間!!僕、レッドがいなかったら学校になんか来ないもん」
『……え』
「最低限は退学だけどやっぱり警察に言ったほうがいいと思う」
「イエローが……あいつを退学にしてくれる『だけ』がいいって」
「じゃあ退学ね、何してでも退学にする」

『爺ちゃんおまえがそんな風に燃えてる所はじめてみたかもしれない……』


こうしてXXは退学になりイエローは学校に復帰しました
ピンクがかなり裏で動いたようですが何も気にしないでと彼はいいます
それより二人と放課後に出会える事が嬉しいようです。


「二人とも本当にありがとね」
「俺たち仲間なんだから当然……よし、あれやるぞ」
「えぇ!?」
「うん、僕ポーズちゃんと覚えてるよ!!」

「「「解決ハートレンジャー!!」」」


3人は高校を卒業しレッドは有名な大学の医学部へと進み
イエローとレッドは同棲を初めて
忙しい二人の為にピンクは手伝いにずっと来ていましたが


「ピンク、個人医院建てるから従業員になってくれねぇ?」
「やる!!」
「二つ返事だな」
「僕は二人の傍にいれるなら何でもするよ?」
「……うーん」
「イエローどうしたの?」
「なんか気持ち悪い」
「薬のむ?」
「検査薬ためしてからにするー」


トイレから帰って来た彼女は嬉しそうに

「赤ちゃん出来てた!!」
「レッドが手をださにんじゃないかって心配してたけど良かった」
「……いや、ちょっとまて」
「え?」

思っていなかったレッドの反応にイエローが戸惑いましたが


「まだ俺子供についてなんも勉強してねぇぞ!?」
「……だ、大丈夫だよ」
「ミルクすらどこに売ってるかしらねぇ!!」
「あんたの嫁がアタシで心底よかったと思ってるよ」
「そう!?」
「……ピンクこの子の名前考えてくれない?」
「えぇ!?」
「アタシもレッドもセンスが悪いから」

10年後


「息子とゲームのイベントに来るとはなぁ」
「……あのー」
「はい?」
「レッドか?」
「え、ブルー!?」
「俺いまホワイトと共同企画でゲーム作ってて」
「マジ!?」
「……このゲーム好きなのか?」
「息子が好きで」
「子供!?おーレッドそっくりじゃねぇか……でも何で橙(トウ)って名前に?」
「あのあとイエローとくっついた」
「納得」
「名前つけたのピンクだけどな」
「……今日は息子と楽しんでってくれよな」



【END:オレンジ色のヒーロー】



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