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61話 限界
しおりを挟む外村:ファンクラブスタッフまだ少女と呼べる年齢
内川:霊子様のアンチに包丁で刺された女性
※外村視点
霊子「転職? ……うん、解かった」
外村「内川さん転職かぁ」
刺されたからもう限界で転職ってことなんだろう。
元々、私は鈍感だから人が死んでいくこの現場でもあまり精神にこない。
次々とアイツを、己を殺してくれって依頼はくる。
この人殺しみたいな罵倒も多い。
霊子「うち転職は自由だからね、戻ってもこれるから」
外村「戻れるんですか?」
霊子「うん、よそでやっぱりスタッフのほうが楽だったってことにはなるだろうから」
外村「……なるほど」
霊子「ホームページなんかの技術が使える人は年収900万出してるからねウチ」
外村「高ッ!?」
霊子「でしょ? 日本のそういう人たちの平均年収が408万」
外村「倍じゃないですか」
霊子「技術が難しいうえにけっこう法律の知識なんかも求められるからさ」
外村「でも応募はかなり来てるんですよね」
霊子「技術もってる人からの応募は少ないよ……俺様は技術持ってるんだぞって態度悪いの多いし」
外村「なんで不採用なんだよって乗り込んできた人を『呪わなかった』のは?」
霊子「スタッフの募集にひびきそうじゃん」
外村「確かに」
事情はどうあれ、スタッフになれば呪われるなんて噂はよくないだろう。
なんで私までアメリカ連れて行ったのか聞いた時に仲良く見せたいからっていう理由だった。
実際にスタッフの仲はかなりいいから嘘ではない。
霊子「外村さんって精神つよいよね本当、話してて楽だけど」
外村「まぁ施設でのイジメが酷くて、今はこんなの天国ですよ」
霊子「死んでほしいぐらい酷かったの?」
外村「椅子とか投げつけられて本当に痛かったし……おかしは奪われるし」
霊子「本当に酷そうだね」
外村「ざまぁ系のツブヤキ見てるとアイツもついでに死なないかなとは思いますよ」
霊子「依頼してもいいよぉ?」
外村「いえいいです」
霊子「なんで?」
外村「今刑務所ですし」
霊子「行政ちゃんと動いたの?」
外村「いえ、私と同じ時期に施設を出たあと強盗に入ったニュースこの前やってました」
霊子「そういう奴らロクな大人にならないなぁ」
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