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前世で武神と呼ばれた男、オーガ達と遭遇する③
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今度は俺のパーティがオーガと戦う番だが、俺は参加しない。
皆の修行の成果を見せてもらうとするか。
「貴方達じゃ無理よ!」
ブランカはオーガと対峙するハッカ達を制止させようとした。
「俺様達は色んな魔物と戦ってきたが、このオーガは強すぎる。新米冒険者達が戦っていい相手じゃねぇ!」
ファウスもハッカ達に戦うことを止めろるように仕向けていたが、
「大丈夫っすよ! 俺達の後ろにはこいつがいるんで」
ハッカは後ろを振り返らず、親指を立てて俺を指す。ハッカは自分らが追い詰められても俺がいるから安心していると言いたいのだろう。
ブランカとファウスのパーティは不思議そうな顔で俺を見ていた。一方、ヒルダとへロルフは口を噤んで後方に下がっていた。
「ハッカ君いくよ~」
「おう! 前は俺に任せろ!」
ソリスとハッカはオーガ討伐に意気込んでいた。
「シェナ、準備はいいかな?」
「もちろんです!」
シアドとシェナも気合たっぷりだ。
「「ウガァァァアアアアアア!」」
血気盛んな四名を前にオーガは雄叫びを上げていた。四人の態度に神経を逆撫でされたかもしれない。
俺から見て右側にいるオーガにソリスとハッカ、左側にいるオーガにシアドとシェナが立ち向かった。
俺は腕を組んで四人の戦いを守る。短い間とはいえ、四人共俺が直々に鍛え上げた。そんな四人を俺は川辺で拾った綺麗な石を眺めるような、そんな眼差しで見守ることにした。
「「「『硬化』! 『闘気』!」」」
四人は早速、俺が教えた技を行使した。『硬化』――体内エネルギーによって筋骨及び皮膚を頑丈に強化する技だ。そして、筋骨が強化されるということはそれに伴って身体能力が上がる。『闘気』――体内エネルギーによって神経系を強化し、さらに身体能力を向上させている。
「速い……!」
へロルフは目を見開いて素早く駆け出す四人を見ていた。
ソリスは走りながら口を開く。
「『錬金術・鎖陣』」
彼女がスキルを発動させると、左右から一つずつ鎖が飛び出して、それぞれオーガの両足に絡みつく。
「いくぞ! 『雷砲』!」
跳躍したハッカは身長四メートル程あるオーガの頭辺りへと到達する。そして、雷を纏った右拳を頭上に上げて、オーガの頭部に振り下ろす。
「グゥ……!」
脳が揺れたオーガは膝をつく。俺は彼らに体内エネルギーの使い方、魔力量の増やし方、戦いにおける欠点だけではなく戦い方の技術についても教えた。そして、それをハッカが実践してくれた。再生能力を持っていたり、皮膚が硬い魔物に対しては頭部にダメージを与えて脳を揺らすことで意識を朦朧させるのも一つの手だと教えた。
「はぁぁぁぁ! 『雷火』!」
さらにハッカは両手をオーガの胸部に当ててスキルは発動させる。オーガの全身に雷が走り、辺りが一瞬眩く光る。黒焦げになったオーガはバタリと倒れるが、肉体が再生し始めていた。
「『錬金調合・薬毒の瓶』」
するとハッカの背後にいたソリスは手のひらサイズの瓶を生成しており、中には毒々しい液体が入っていた。錬金術のスキルによって瓶を作り出し、調合スキルによって毒の液体を作ったわけだ。職業『錬金姫』の本領発揮といったところだ。
「えいっ!」
「うわっ! あぶっ!」
ソリスは瓶をオーガに向かって投げるが、その直線状にハッカがいたので彼は慌てて横に飛び退いた。それにソリスも『硬化』や『闘気』によって身体能力が底上げされているので中々のスピードで瓶がオーガの方へと飛んでいった。一歩間違えれば、ハッカが毒薬を浴びることになるところだった。
「こ、殺す気か!」
「でも当たらなかったからセーフかな」
「そういう問題じゃねえ!」
「グアァァァァアアアアアア」
二人が話している間にオーガは絶叫していた。毒塗れになったオーガは先ほど浴びた『雷光』で出来た傷も痛むのだろう。魔物は苦しみ悶えていた。後は追撃を加えればなんとかなるはずだ。
皆の修行の成果を見せてもらうとするか。
「貴方達じゃ無理よ!」
ブランカはオーガと対峙するハッカ達を制止させようとした。
「俺様達は色んな魔物と戦ってきたが、このオーガは強すぎる。新米冒険者達が戦っていい相手じゃねぇ!」
ファウスもハッカ達に戦うことを止めろるように仕向けていたが、
「大丈夫っすよ! 俺達の後ろにはこいつがいるんで」
ハッカは後ろを振り返らず、親指を立てて俺を指す。ハッカは自分らが追い詰められても俺がいるから安心していると言いたいのだろう。
ブランカとファウスのパーティは不思議そうな顔で俺を見ていた。一方、ヒルダとへロルフは口を噤んで後方に下がっていた。
「ハッカ君いくよ~」
「おう! 前は俺に任せろ!」
ソリスとハッカはオーガ討伐に意気込んでいた。
「シェナ、準備はいいかな?」
「もちろんです!」
シアドとシェナも気合たっぷりだ。
「「ウガァァァアアアアアア!」」
血気盛んな四名を前にオーガは雄叫びを上げていた。四人の態度に神経を逆撫でされたかもしれない。
俺から見て右側にいるオーガにソリスとハッカ、左側にいるオーガにシアドとシェナが立ち向かった。
俺は腕を組んで四人の戦いを守る。短い間とはいえ、四人共俺が直々に鍛え上げた。そんな四人を俺は川辺で拾った綺麗な石を眺めるような、そんな眼差しで見守ることにした。
「「「『硬化』! 『闘気』!」」」
四人は早速、俺が教えた技を行使した。『硬化』――体内エネルギーによって筋骨及び皮膚を頑丈に強化する技だ。そして、筋骨が強化されるということはそれに伴って身体能力が上がる。『闘気』――体内エネルギーによって神経系を強化し、さらに身体能力を向上させている。
「速い……!」
へロルフは目を見開いて素早く駆け出す四人を見ていた。
ソリスは走りながら口を開く。
「『錬金術・鎖陣』」
彼女がスキルを発動させると、左右から一つずつ鎖が飛び出して、それぞれオーガの両足に絡みつく。
「いくぞ! 『雷砲』!」
跳躍したハッカは身長四メートル程あるオーガの頭辺りへと到達する。そして、雷を纏った右拳を頭上に上げて、オーガの頭部に振り下ろす。
「グゥ……!」
脳が揺れたオーガは膝をつく。俺は彼らに体内エネルギーの使い方、魔力量の増やし方、戦いにおける欠点だけではなく戦い方の技術についても教えた。そして、それをハッカが実践してくれた。再生能力を持っていたり、皮膚が硬い魔物に対しては頭部にダメージを与えて脳を揺らすことで意識を朦朧させるのも一つの手だと教えた。
「はぁぁぁぁ! 『雷火』!」
さらにハッカは両手をオーガの胸部に当ててスキルは発動させる。オーガの全身に雷が走り、辺りが一瞬眩く光る。黒焦げになったオーガはバタリと倒れるが、肉体が再生し始めていた。
「『錬金調合・薬毒の瓶』」
するとハッカの背後にいたソリスは手のひらサイズの瓶を生成しており、中には毒々しい液体が入っていた。錬金術のスキルによって瓶を作り出し、調合スキルによって毒の液体を作ったわけだ。職業『錬金姫』の本領発揮といったところだ。
「えいっ!」
「うわっ! あぶっ!」
ソリスは瓶をオーガに向かって投げるが、その直線状にハッカがいたので彼は慌てて横に飛び退いた。それにソリスも『硬化』や『闘気』によって身体能力が底上げされているので中々のスピードで瓶がオーガの方へと飛んでいった。一歩間違えれば、ハッカが毒薬を浴びることになるところだった。
「こ、殺す気か!」
「でも当たらなかったからセーフかな」
「そういう問題じゃねえ!」
「グアァァァァアアアアアア」
二人が話している間にオーガは絶叫していた。毒塗れになったオーガは先ほど浴びた『雷光』で出来た傷も痛むのだろう。魔物は苦しみ悶えていた。後は追撃を加えればなんとかなるはずだ。
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