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第九章 海賊編
襲撃
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テントの中は胸が悪くなるような光景だった。
壇上に引き出された少女は、あどけなさの残る顔を涙に濡らして震えている。羞恥と恐怖で立っていられない少女を、奴隷商人が無理矢理立たせ、乱暴に服を脱がせていく。一枚脱ぐごとに観客が歓声を上げ、昂奮の熱気がテントに満ちる。
会場は広さに制限があるので、客は護衛を一人しか同行させられない。残りはテントの外で待機となる。そして事前の調査で、護衛を連れている客は十名ほどとわかっていた。
カナンたちは二人一組になり、見るからにそれと分かる護衛を真っ先に攻撃しつつ、もう一人がその主人を確保した。主人の喉元にナイフを突きつけて「武器を捨てろ」と言えば、護衛の動きは止まった。他の客は周囲を囲んだ小銃部隊が牽制した。
仲間たちが客席を制圧している数秒の間に、カナンは壇上に躍り上がった。今まさに競りにかけられていた少女の、脇にいた奴隷商人の片方を剣の柄で殴り倒し、もう一人を客席へ蹴り飛ばす。着ていたマントを脱いで少女に掛けてやってから、壇の袖にいた主催の男に飛びかかり、床に押さえ込んだ。首元に短剣を突き立てて動きを制止しながら、もう一方の手で剣を抜き放って構えると、近寄る敵を制した。
テントの外では、イランが同じく競りを急襲していた。
この日集まった「商品」――つまり奴隷の数は二千人ほど。奴隷商人たちは奴隷同士を列に並べて一本の鎖に繋いでいる。そのままでは彼らは身動きが取れない。イランたちは、競りが始まって、奴隷を一人ずつ壇上に上げるために奴隷同士を繋いでいる鎖が外される瞬間を待った。あまりぐずぐずしていると最初に競り落とされた奴隷たちが連れ去られてしまう。イランは市場の客に紛れて、そのタイミングを測っていた。
(――今だ!)
イランが目で合図を送ると、一定の距離を保って配置された仲間たちが軽く頷き、顔をターバンで覆った。
タァン、タァン、タァン――と、イランが空へ向かって立て続けに銃を放った。市場に集まった人々が一斉に音の方を見た。近くにいた者は危険から逃れようと銃の男から離れた。
奴隷の競売場も例に漏れず、客も奴隷商人も銃声の方向へ目を向けた。と、先ほどとは逆方向の北側からもタァン、タァン、と銃声が起こる。今度はそちらに衆目が集まる。更に西側、東側と、市場を囲むように銃声が鳴り響いた。
市場は騒然となった。
覆面の男たちが銃や剣で周囲を威嚇しながら、中央の広場にある競売場へと向かってくる。
「動くな!武器を捨てて頭に手を乗せろ!」
競売場の客たちは、四方を塞がれてどこにも逃げられずにおろおろと周囲を窺った。
「よーし、その場に座れ!手は頭の上だ!」
「立つな!立ったら撃つぞ!」
競売場を制圧した覆面の男は二十人に満たなかったが、市場全体に仲間が散っているようで、時折あちこちから銃声が聞こえてくる。競売の客たちは大半が途方に暮れた顔で指示に従った。
「市場はだいたい押さえた。何人か逃げられたので追っている」
覆面の一人が、壇上に立ったイランに駆け寄って囁いた。イランは頷いた。
「深追いしなくていい。テントの方は?」
「そっちもさっき制圧した。死者はいないそうだ」
「さすがだな、カナン」
覆面の下でイランは破顔した。
「ここは俺が片を付ける。カナルの加勢に行ってくれ」
「わかった」
男が海岸の方へ駆けていくのを見送って、イランは競売場の壇上中央に立った。
「我々は『カナン自由民』だ。全員、直ちに奴隷を解放し、レーから出ろ。例外はない。従わない者には容赦しない」
広場にどよめきが起こった。
「貴様ら――奴隷船荒らしか!」
「冗談じゃねえ!こっちは奴隷を買うのに大金を払っているんだ!」
「そんなに言うなら貴様らがこいつら全員買い取ればいいだろう!奴隷泥棒め!」
「綺麗事を言って、大方貴様らも外国あたりに売り払うんだろう?海賊とグルだとも聞いたぞ」
相手の素性を知ったことで恐怖が少し収まった客や奴隷商人たちが、口々に叫びだした。幾人かは命令も忘れて立ち上がっている。
イランは再び、銃を空へ向けて撃った。
「立つなと言ったはずだ」
広場を囲んだ覆面男たちも武器を向けて威嚇する。
「……綺麗事言ってるけどさぁ、あんたたち、反乱軍とも繋がってるんだろ?」
そう言ったのは、イランのすぐ横――壇上にいた若い奴隷商人だった。
「奴隷を解放する、なんて言ってるけどさぁ、本当にそうかなぁ?反乱軍に兵士として売りつけるとか、使いみちは色々あるものねえ」
奴隷商人は、声のトーンを上げて言った。その声は広場全体に響き渡った。
「……貴様……!」
若い奴隷商人は、怯える様子もなく、口の端に笑みすら浮かべている。イランは奴隷商人に掴みかかった。その時だ。
「……い……いやだ……戦争で死ぬのは、いやだぁっ……!」
若い奴隷商人が連れていた奴隷の男が、壇上で叫んだ。男は平静さを失って、イランから逃れようと壇の上を這った。
「お、俺も!戦場で殺されるくらいなら、働かされるほうがましだ!」
うわあああ、と広場にいた奴隷たちが恐慌に陥った。
「座れ!立つな!」
ざわめき出した客を、周囲を囲んだイランの仲間たちが威嚇する。
「……ちっ」
イランは苦々しく舌打ちした。若い奴隷商人は相変わらずにやにやと笑っている。
「そんなことはない!我々はあなたがたに自由を約束する!」
「嘘だ!こいつらの銃や剣は反乱軍のものだぞ!」
奴隷商人も負けじと声を張り上げた。
「嘘じゃない!――貴様!」
イランは若い奴隷商人を殴り飛ばした。奴隷商人は壇の上を転がり、起き上がりざまに懐から拳銃を取り出した。
「イラン――危ない!」
近くにいた仲間が、奴隷商人に向けて銃を放った。しかし、銃弾は奴隷商人をかすめて、我を忘れて立ち上がった奴隷の男に当たった。
「ぎゃっ」
丁度頸動脈に銃弾を受けた男は、辺りに血飛沫をまき散らしながら数歩よろめいて、壇から落ちた。壇の近くにいた人々は頭からその血を浴びて、叫喚した。
騒ぎに乗じて、奴隷商人の中でも腕に覚えのありそうな何人かが、一度下ろした武器を拾ってイランたちに向かってきた。
「くそ。どうする、出直すか?」
壇に駆け上がった覆面男がイランに言った。
「ここで引けるか。一か八かだ」
イランはターバンを取って、更に上衣も脱ぎ捨てた。かかってくる奴隷商人たちを槍で薙ぎ倒して、声を張り上げた。
「聞け!俺たちは逃亡奴隷だ!元々はあんたたちと同じ、奴隷だった!俺たちは、あんたたちを売ったりしない!同志よりも奴隷商人を信じるのか?」
競りにかけられるために並ばされた奴隷たちが、イランを見た。その身体に刻み込まれた、無数の鞭の痕を。その肩に黒々と刻印された焼印はアルナハブのもので、イシュラヴァールのそれとは異なっていたが、それでもその意味するところは誰もが知っていた。――それは、奴隷印だ。
「あんたたちはこのまま、奴隷のまま、一生を過ごすのか!?それとも俺たちと来るか!?決めるのは今だぞ!」
並んで座らされていた奴隷たちが、一人、また一人と立ち上がる。
「俺は、俺たちは、あんたたちと同じだ!絶対に裏切ったりしない!おれたちと一緒に、新しい町を作ろう!」
一歩、踏み出す。
それに勇気づけられて、他の奴隷も次々と続く。
「……おお、おおおおお!」
「そうだ!一緒に行こう!もうみんな、今日から奴隷じゃない!俺たちはみんな自由だ!」
イランが拳を高く振り上げた。奴隷たちの歓声がそれに呼応する。
「おおおおお!」
「俺は行くぞ!カナン自由民!」
「あたしも行くよ!どうせ売られたら殺されたって文句は言えないんだ。だったら自由になって死ぬさ!」
中年の奴隷女が、勇ましく叫んだ。その肩にそっと手を置いた者がいた。女が振り向くと、そこには覆面をした若い女がいた。
「死んだらダメだよ。生きていこう」
その女はそう言って、するりと奴隷女の横をすり抜け、奴隷商人たちの剣戟を躱しながら、前方の壇上へと駆け上がっていった。体重などないかのような軽やかな身のこなしだった。
「イラン」
「カナン!怪我したのか?」
イランはカナンの服に血がついているのを見て言った。
「返り血だ。テントは制圧したけど、テントの外にいた護衛の私兵たちと、ちょっと揉めた」
カナンの声は静かだ。戦い慣れているな、とイランは改めて思った。エクバターナでもそうだったが、戦場にあって、カナンはいつも落ち着いている。
「――あらかた片付いたな」
奴隷たちがイラン側についたことで、形勢は逆転した。奴隷は丸腰だったが、数では圧倒的に勝っている。あちこちで奴隷の集団に囲まれた客や奴隷商人たちは、たちまち逃げ出した。
「あの演説が効いたな、イラン。あれで奴隷たちの顔つきが変わった」
イランはにやりと笑い返した。
「まあ、二番煎じだがな」
壇上に引き出された少女は、あどけなさの残る顔を涙に濡らして震えている。羞恥と恐怖で立っていられない少女を、奴隷商人が無理矢理立たせ、乱暴に服を脱がせていく。一枚脱ぐごとに観客が歓声を上げ、昂奮の熱気がテントに満ちる。
会場は広さに制限があるので、客は護衛を一人しか同行させられない。残りはテントの外で待機となる。そして事前の調査で、護衛を連れている客は十名ほどとわかっていた。
カナンたちは二人一組になり、見るからにそれと分かる護衛を真っ先に攻撃しつつ、もう一人がその主人を確保した。主人の喉元にナイフを突きつけて「武器を捨てろ」と言えば、護衛の動きは止まった。他の客は周囲を囲んだ小銃部隊が牽制した。
仲間たちが客席を制圧している数秒の間に、カナンは壇上に躍り上がった。今まさに競りにかけられていた少女の、脇にいた奴隷商人の片方を剣の柄で殴り倒し、もう一人を客席へ蹴り飛ばす。着ていたマントを脱いで少女に掛けてやってから、壇の袖にいた主催の男に飛びかかり、床に押さえ込んだ。首元に短剣を突き立てて動きを制止しながら、もう一方の手で剣を抜き放って構えると、近寄る敵を制した。
テントの外では、イランが同じく競りを急襲していた。
この日集まった「商品」――つまり奴隷の数は二千人ほど。奴隷商人たちは奴隷同士を列に並べて一本の鎖に繋いでいる。そのままでは彼らは身動きが取れない。イランたちは、競りが始まって、奴隷を一人ずつ壇上に上げるために奴隷同士を繋いでいる鎖が外される瞬間を待った。あまりぐずぐずしていると最初に競り落とされた奴隷たちが連れ去られてしまう。イランは市場の客に紛れて、そのタイミングを測っていた。
(――今だ!)
イランが目で合図を送ると、一定の距離を保って配置された仲間たちが軽く頷き、顔をターバンで覆った。
タァン、タァン、タァン――と、イランが空へ向かって立て続けに銃を放った。市場に集まった人々が一斉に音の方を見た。近くにいた者は危険から逃れようと銃の男から離れた。
奴隷の競売場も例に漏れず、客も奴隷商人も銃声の方向へ目を向けた。と、先ほどとは逆方向の北側からもタァン、タァン、と銃声が起こる。今度はそちらに衆目が集まる。更に西側、東側と、市場を囲むように銃声が鳴り響いた。
市場は騒然となった。
覆面の男たちが銃や剣で周囲を威嚇しながら、中央の広場にある競売場へと向かってくる。
「動くな!武器を捨てて頭に手を乗せろ!」
競売場の客たちは、四方を塞がれてどこにも逃げられずにおろおろと周囲を窺った。
「よーし、その場に座れ!手は頭の上だ!」
「立つな!立ったら撃つぞ!」
競売場を制圧した覆面の男は二十人に満たなかったが、市場全体に仲間が散っているようで、時折あちこちから銃声が聞こえてくる。競売の客たちは大半が途方に暮れた顔で指示に従った。
「市場はだいたい押さえた。何人か逃げられたので追っている」
覆面の一人が、壇上に立ったイランに駆け寄って囁いた。イランは頷いた。
「深追いしなくていい。テントの方は?」
「そっちもさっき制圧した。死者はいないそうだ」
「さすがだな、カナン」
覆面の下でイランは破顔した。
「ここは俺が片を付ける。カナルの加勢に行ってくれ」
「わかった」
男が海岸の方へ駆けていくのを見送って、イランは競売場の壇上中央に立った。
「我々は『カナン自由民』だ。全員、直ちに奴隷を解放し、レーから出ろ。例外はない。従わない者には容赦しない」
広場にどよめきが起こった。
「貴様ら――奴隷船荒らしか!」
「冗談じゃねえ!こっちは奴隷を買うのに大金を払っているんだ!」
「そんなに言うなら貴様らがこいつら全員買い取ればいいだろう!奴隷泥棒め!」
「綺麗事を言って、大方貴様らも外国あたりに売り払うんだろう?海賊とグルだとも聞いたぞ」
相手の素性を知ったことで恐怖が少し収まった客や奴隷商人たちが、口々に叫びだした。幾人かは命令も忘れて立ち上がっている。
イランは再び、銃を空へ向けて撃った。
「立つなと言ったはずだ」
広場を囲んだ覆面男たちも武器を向けて威嚇する。
「……綺麗事言ってるけどさぁ、あんたたち、反乱軍とも繋がってるんだろ?」
そう言ったのは、イランのすぐ横――壇上にいた若い奴隷商人だった。
「奴隷を解放する、なんて言ってるけどさぁ、本当にそうかなぁ?反乱軍に兵士として売りつけるとか、使いみちは色々あるものねえ」
奴隷商人は、声のトーンを上げて言った。その声は広場全体に響き渡った。
「……貴様……!」
若い奴隷商人は、怯える様子もなく、口の端に笑みすら浮かべている。イランは奴隷商人に掴みかかった。その時だ。
「……い……いやだ……戦争で死ぬのは、いやだぁっ……!」
若い奴隷商人が連れていた奴隷の男が、壇上で叫んだ。男は平静さを失って、イランから逃れようと壇の上を這った。
「お、俺も!戦場で殺されるくらいなら、働かされるほうがましだ!」
うわあああ、と広場にいた奴隷たちが恐慌に陥った。
「座れ!立つな!」
ざわめき出した客を、周囲を囲んだイランの仲間たちが威嚇する。
「……ちっ」
イランは苦々しく舌打ちした。若い奴隷商人は相変わらずにやにやと笑っている。
「そんなことはない!我々はあなたがたに自由を約束する!」
「嘘だ!こいつらの銃や剣は反乱軍のものだぞ!」
奴隷商人も負けじと声を張り上げた。
「嘘じゃない!――貴様!」
イランは若い奴隷商人を殴り飛ばした。奴隷商人は壇の上を転がり、起き上がりざまに懐から拳銃を取り出した。
「イラン――危ない!」
近くにいた仲間が、奴隷商人に向けて銃を放った。しかし、銃弾は奴隷商人をかすめて、我を忘れて立ち上がった奴隷の男に当たった。
「ぎゃっ」
丁度頸動脈に銃弾を受けた男は、辺りに血飛沫をまき散らしながら数歩よろめいて、壇から落ちた。壇の近くにいた人々は頭からその血を浴びて、叫喚した。
騒ぎに乗じて、奴隷商人の中でも腕に覚えのありそうな何人かが、一度下ろした武器を拾ってイランたちに向かってきた。
「くそ。どうする、出直すか?」
壇に駆け上がった覆面男がイランに言った。
「ここで引けるか。一か八かだ」
イランはターバンを取って、更に上衣も脱ぎ捨てた。かかってくる奴隷商人たちを槍で薙ぎ倒して、声を張り上げた。
「聞け!俺たちは逃亡奴隷だ!元々はあんたたちと同じ、奴隷だった!俺たちは、あんたたちを売ったりしない!同志よりも奴隷商人を信じるのか?」
競りにかけられるために並ばされた奴隷たちが、イランを見た。その身体に刻み込まれた、無数の鞭の痕を。その肩に黒々と刻印された焼印はアルナハブのもので、イシュラヴァールのそれとは異なっていたが、それでもその意味するところは誰もが知っていた。――それは、奴隷印だ。
「あんたたちはこのまま、奴隷のまま、一生を過ごすのか!?それとも俺たちと来るか!?決めるのは今だぞ!」
並んで座らされていた奴隷たちが、一人、また一人と立ち上がる。
「俺は、俺たちは、あんたたちと同じだ!絶対に裏切ったりしない!おれたちと一緒に、新しい町を作ろう!」
一歩、踏み出す。
それに勇気づけられて、他の奴隷も次々と続く。
「……おお、おおおおお!」
「そうだ!一緒に行こう!もうみんな、今日から奴隷じゃない!俺たちはみんな自由だ!」
イランが拳を高く振り上げた。奴隷たちの歓声がそれに呼応する。
「おおおおお!」
「俺は行くぞ!カナン自由民!」
「あたしも行くよ!どうせ売られたら殺されたって文句は言えないんだ。だったら自由になって死ぬさ!」
中年の奴隷女が、勇ましく叫んだ。その肩にそっと手を置いた者がいた。女が振り向くと、そこには覆面をした若い女がいた。
「死んだらダメだよ。生きていこう」
その女はそう言って、するりと奴隷女の横をすり抜け、奴隷商人たちの剣戟を躱しながら、前方の壇上へと駆け上がっていった。体重などないかのような軽やかな身のこなしだった。
「イラン」
「カナン!怪我したのか?」
イランはカナンの服に血がついているのを見て言った。
「返り血だ。テントは制圧したけど、テントの外にいた護衛の私兵たちと、ちょっと揉めた」
カナンの声は静かだ。戦い慣れているな、とイランは改めて思った。エクバターナでもそうだったが、戦場にあって、カナンはいつも落ち着いている。
「――あらかた片付いたな」
奴隷たちがイラン側についたことで、形勢は逆転した。奴隷は丸腰だったが、数では圧倒的に勝っている。あちこちで奴隷の集団に囲まれた客や奴隷商人たちは、たちまち逃げ出した。
「あの演説が効いたな、イラン。あれで奴隷たちの顔つきが変わった」
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