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第八章 流転編
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監獄の夜は短い。昼となく夜となく、どこからか拷問される囚人の悲鳴が聞こえてくる。いつ果てるとも知れない責め苦は夜更けまで続き、哀れな囚人が気絶すると、夜明けまで束の間の静寂が訪れる。
気絶した囚人がズルズルと床を引きずられる音の後に、鉄格子がガシャンと鳴り、独房に放り込まれる音がした。
「……おい、生きてるか……?」
看守が去ったのを見計らって、隣の房の男が声を掛けた。
「……あ……うぅ……」
壁の向こうからは、呻き声だけが帰ってきた。
「寝かせといてやれよ。明日はてめぇかもしれんぞ」
向かいの房から、別の声がした。
「くそっ……いつ助けが来るんだ……?大物がうしろについてるから、捕まっても大丈夫だって話だったのに」
「そんな口約束を信じているのか?どうせヘマをした時点で、俺たちに未来はなかったんだよ。いい加減、淡い望みなんか捨てちまえ」
「――畜生!」
男はガシャン!と鉄格子を蹴りつけた。そのまま後ろを向くと、鉄格子に背を預けて座り込んだ。
「バラドで金を受け取ったらそのままずらかるはずだったのに――まさか女一人片付けるのに失敗するなんてな」
それに答える声はない。
「お前、覚えてるか?あの女、着込みの中は結構いい体つきしてたんだよな……こんなことならあの時、無理にでも女を犯しとくんだったぜ。くそ、このままここから出られないで死ぬなんて、俺はまっぴらだ」
「……あ……あ……?」
向かいの房の囚人が、上ずった声を出した。
「……どうした?思い出しておっ勃ててんのか?」
「あ……あなた……は……」
向かいの囚人が、掠れた声で言った。
何を言っている、と不思議に思い、男はふと鉄格子の向こうを振り向いた。
そこには鎧のような筋肉をまとった看守と、長身の男が立っていた。男は血と排泄物の臭いのたちこめる牢獄にはおよそ不釣り合いに豪奢な衣で身を包んでいる。
男は言葉を失った。王国に住むものならば見間違えようがない、その流れるような銀髪。
「――げっ」
氷の瞳が男を射抜き、男は思わず後退った。
「バラドで女を――どうしたのだ?」
石壁から染み出てきた地下水のような、冷たい声が牢獄に響いた。
「い、いや、その」
ガチャリ、と看守が鍵を開け、銀髪の男――イシュラヴァール国王が独房に入ってきた。男は房の奥まで後退った。
「女とはいえ、そなたら三人だけで近衛兵に敵うとでも思ったのか?」
「ひぃっ――」
すっかり気圧された男は、まともな言葉が出てこない。
「取り調べによれば、仲間がもう三名いたそうです。陛下」
代わりに看守が説明した。
「女一人に六人がかりか」
マルスの唇が酷薄に歪んだ。
「――で、どこまでやったのだ?」
がちがちと歯を鳴らす男の目の前に顔を寄せて、マルスは言った。
「私の寵姫は、美しかったであろう――?」
朝日が後宮の王の寝所に差し込んで、サラ=マナは目を覚ました。爽やかな朝の空気を胸いっぱい吸い込む。
と、その時。
どさっ。
上体を起こしたサラ=マナの膝の上に、何やら重い塊が落ちてきた。
「……きゃあああ!!」
真っ白い寝具を赤く汚したそれは――。
――男の生首だった。その数は、三つ。
それはサラ=マナが命じて、バラドでファーリアを襲わせ、更に女官を使って口を封じようとした兵士たちだった。
見上げると、マルスがサラ=マナを見下ろしていた。
「シハーブの屋敷にお喋りはいない。使用人は勿論、奴隷の一人に至るまでな。そなた、一体いつから、私の周りを嗅ぎ回るような浅ましい牝犬に成り下がったのだ?」
サラ=マナの顔から血の気が引いていく。
「今日中に荷物をまとめておけ。後宮を出た後の行き先は追って沙汰をする。仮にも王子の母、生命だけは許してやろう――だが、私の前に二度とその顔を見せるな」
そう言い渡しながら、マルスは奇妙なことに気付いていた。
血の臭いを嗅いでいると、吐き気を忘れた。
夜明けの監獄から現れた国王が、三つの生首の髪を引っ掴んだまま後宮へと入っていったことは、数少ない目撃者の口からさざなみのように人々の間に広がっていった。
一方で、マルスは第一側室サラ=マナを王都から出し、監視付きで海沿いの離宮へ移した。それは元老院も参議会も通さず、全くの独断で行われた。サラ=マナの後見のアリー宰相を筆頭に、サラ=マナ派の重職たちは口々に疑問や不満を申し立てたが、マルスは一切を黙殺した。
当然のように事後処理に追われるシハーブに、マルスは畳み掛けるように訊いた。
「シハーブ、例のバラドの賊は六人いたと聞いた。残り三名はどうした」
「バラドの牢です。あちらで起きた事件なので、管轄が――」
山積みの書類をさばきながら、シハーブは答えた。
「連れてこい」
「え」
シハーブはそこでようやく書類から顔を上げた。
「二度言わせるな。そいつらも同罪だろう。連座させる」
「しかし――事件そのものは、未遂です。死罪は重すぎ――」
「未遂?」
マルスがシハーブの言葉を遮った。
「何が、『未遂』だ?ファーリアを襲ったことに変わりがあるか?」
「……いえ」
「ファーリアを縛り上げ、服を剥いで肌に触れ、無理やりに口づけしておいて、何が未遂だ?」
シハーブは、マルスが囚人を手討ちにした事実については、人づてに聞いていた。だが。
(そんな仔細まで聞き出したのか……)
シハーブは唇を噛んだ。シハーブの取り調べの詳細を、マルスに隠していたのが裏目に出た。
「十分だろうが!!」
マルスの怒号が部屋の窓ガラスを震わせた。
「……承知いたしました」
一週間の後、アルサーシャの刑場にはバラドから移送されてきたごろつきの首が三つ並んだ。
その頃には、王都に潜伏する反乱分子の摘発も、苛烈さを増していた。
倍増された市中警備兵に加え、治安部隊も動員されて、アルサーシャのどこの通りの角にも兵士が立つようになった。更に、情報提供者には賞金を出すと触れが出た。市民たちは隣人を疑い、監視し、密告した。密告された者にうっかり人望があると、密告者の側が支持者たちに爪弾きにされた。ひどい場合には、虚偽の密告によって、密告者自身が投獄されることもあった。
監獄では連日、拷問が行われた。そこで名が挙がった者は即日逮捕された。
王都には粛清の嵐が吹き荒れた。
それは、美しかったララ=アルサーシャが、やがておびただしい血に染まっていく、ほんの序章に過ぎなかった。
気絶した囚人がズルズルと床を引きずられる音の後に、鉄格子がガシャンと鳴り、独房に放り込まれる音がした。
「……おい、生きてるか……?」
看守が去ったのを見計らって、隣の房の男が声を掛けた。
「……あ……うぅ……」
壁の向こうからは、呻き声だけが帰ってきた。
「寝かせといてやれよ。明日はてめぇかもしれんぞ」
向かいの房から、別の声がした。
「くそっ……いつ助けが来るんだ……?大物がうしろについてるから、捕まっても大丈夫だって話だったのに」
「そんな口約束を信じているのか?どうせヘマをした時点で、俺たちに未来はなかったんだよ。いい加減、淡い望みなんか捨てちまえ」
「――畜生!」
男はガシャン!と鉄格子を蹴りつけた。そのまま後ろを向くと、鉄格子に背を預けて座り込んだ。
「バラドで金を受け取ったらそのままずらかるはずだったのに――まさか女一人片付けるのに失敗するなんてな」
それに答える声はない。
「お前、覚えてるか?あの女、着込みの中は結構いい体つきしてたんだよな……こんなことならあの時、無理にでも女を犯しとくんだったぜ。くそ、このままここから出られないで死ぬなんて、俺はまっぴらだ」
「……あ……あ……?」
向かいの房の囚人が、上ずった声を出した。
「……どうした?思い出しておっ勃ててんのか?」
「あ……あなた……は……」
向かいの囚人が、掠れた声で言った。
何を言っている、と不思議に思い、男はふと鉄格子の向こうを振り向いた。
そこには鎧のような筋肉をまとった看守と、長身の男が立っていた。男は血と排泄物の臭いのたちこめる牢獄にはおよそ不釣り合いに豪奢な衣で身を包んでいる。
男は言葉を失った。王国に住むものならば見間違えようがない、その流れるような銀髪。
「――げっ」
氷の瞳が男を射抜き、男は思わず後退った。
「バラドで女を――どうしたのだ?」
石壁から染み出てきた地下水のような、冷たい声が牢獄に響いた。
「い、いや、その」
ガチャリ、と看守が鍵を開け、銀髪の男――イシュラヴァール国王が独房に入ってきた。男は房の奥まで後退った。
「女とはいえ、そなたら三人だけで近衛兵に敵うとでも思ったのか?」
「ひぃっ――」
すっかり気圧された男は、まともな言葉が出てこない。
「取り調べによれば、仲間がもう三名いたそうです。陛下」
代わりに看守が説明した。
「女一人に六人がかりか」
マルスの唇が酷薄に歪んだ。
「――で、どこまでやったのだ?」
がちがちと歯を鳴らす男の目の前に顔を寄せて、マルスは言った。
「私の寵姫は、美しかったであろう――?」
朝日が後宮の王の寝所に差し込んで、サラ=マナは目を覚ました。爽やかな朝の空気を胸いっぱい吸い込む。
と、その時。
どさっ。
上体を起こしたサラ=マナの膝の上に、何やら重い塊が落ちてきた。
「……きゃあああ!!」
真っ白い寝具を赤く汚したそれは――。
――男の生首だった。その数は、三つ。
それはサラ=マナが命じて、バラドでファーリアを襲わせ、更に女官を使って口を封じようとした兵士たちだった。
見上げると、マルスがサラ=マナを見下ろしていた。
「シハーブの屋敷にお喋りはいない。使用人は勿論、奴隷の一人に至るまでな。そなた、一体いつから、私の周りを嗅ぎ回るような浅ましい牝犬に成り下がったのだ?」
サラ=マナの顔から血の気が引いていく。
「今日中に荷物をまとめておけ。後宮を出た後の行き先は追って沙汰をする。仮にも王子の母、生命だけは許してやろう――だが、私の前に二度とその顔を見せるな」
そう言い渡しながら、マルスは奇妙なことに気付いていた。
血の臭いを嗅いでいると、吐き気を忘れた。
夜明けの監獄から現れた国王が、三つの生首の髪を引っ掴んだまま後宮へと入っていったことは、数少ない目撃者の口からさざなみのように人々の間に広がっていった。
一方で、マルスは第一側室サラ=マナを王都から出し、監視付きで海沿いの離宮へ移した。それは元老院も参議会も通さず、全くの独断で行われた。サラ=マナの後見のアリー宰相を筆頭に、サラ=マナ派の重職たちは口々に疑問や不満を申し立てたが、マルスは一切を黙殺した。
当然のように事後処理に追われるシハーブに、マルスは畳み掛けるように訊いた。
「シハーブ、例のバラドの賊は六人いたと聞いた。残り三名はどうした」
「バラドの牢です。あちらで起きた事件なので、管轄が――」
山積みの書類をさばきながら、シハーブは答えた。
「連れてこい」
「え」
シハーブはそこでようやく書類から顔を上げた。
「二度言わせるな。そいつらも同罪だろう。連座させる」
「しかし――事件そのものは、未遂です。死罪は重すぎ――」
「未遂?」
マルスがシハーブの言葉を遮った。
「何が、『未遂』だ?ファーリアを襲ったことに変わりがあるか?」
「……いえ」
「ファーリアを縛り上げ、服を剥いで肌に触れ、無理やりに口づけしておいて、何が未遂だ?」
シハーブは、マルスが囚人を手討ちにした事実については、人づてに聞いていた。だが。
(そんな仔細まで聞き出したのか……)
シハーブは唇を噛んだ。シハーブの取り調べの詳細を、マルスに隠していたのが裏目に出た。
「十分だろうが!!」
マルスの怒号が部屋の窓ガラスを震わせた。
「……承知いたしました」
一週間の後、アルサーシャの刑場にはバラドから移送されてきたごろつきの首が三つ並んだ。
その頃には、王都に潜伏する反乱分子の摘発も、苛烈さを増していた。
倍増された市中警備兵に加え、治安部隊も動員されて、アルサーシャのどこの通りの角にも兵士が立つようになった。更に、情報提供者には賞金を出すと触れが出た。市民たちは隣人を疑い、監視し、密告した。密告された者にうっかり人望があると、密告者の側が支持者たちに爪弾きにされた。ひどい場合には、虚偽の密告によって、密告者自身が投獄されることもあった。
監獄では連日、拷問が行われた。そこで名が挙がった者は即日逮捕された。
王都には粛清の嵐が吹き荒れた。
それは、美しかったララ=アルサーシャが、やがておびただしい血に染まっていく、ほんの序章に過ぎなかった。
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