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血
しおりを挟む「どうしたの? 何が書いてあるの?」
「アメリア……、あんたって子は……」
「本当に困ったものだ……」
お母様も、お父様も、あきれ顔で私を見る。
「なに? なに? もしかして私の悪口でも書いてあるの?」
「悪口ではありませんっ」
お母様は目を吊り上げ、ピシッと扇子を手に打ちつけた。
こんな時のお母様は決まって長い説教が始まる。
「アメリア、国王陛下主催の舞踏会で問題を起こしたそうね」
「えっ、私が? 何にも問題起こしてないよ」
「だまらっしゃい。ランゲ伯爵様に酷いことをおっしゃったそうね」
「ラっ、え、ラング伯爵? 誰それ?」
「ランゲ伯爵様よ。体臭のことを指摘したらしいわね。かなりご立腹のようよ」
げげげ……、もしかしてブルーチーズの匂いがすると揶揄したおじさんのことかな。
伯爵様だったんだ。
今になって気づいたけど、あの舞踏会に参加した人って皆、お偉い人ばかりだったんだな。
「あは。確かに、ランゲ伯爵の悪口言いました……。今、猛烈に反省中です」
「本当に、本当に、アメリアは軽率ね」
テオバルト様にも、以前、軽率だって言われた気がする。
私って、本当に軽率だったんだな……。
でもレーナお姉様も酷いよな。
手紙じゃなく、直接私に言えばいいのに。
なんでわざわざ両親に伝えるかな。
「それで、手紙にはランゲ伯爵に謝罪が必要とか、そんなことが書かれてあるの?」
「いいえ。ランゲ伯爵様は陰湿な方なのよ、謝罪など受け入れるはずがないわ。ただレーナの手紙には、もしアメリアが公爵様と結婚しなかったら、アメリアは社交界から追い出されると書いてあるわ」
「そっ、そうなんだ」
「そうなんだ、なんて呑気な事を言っている場合じゃないわ。良いこと、アメリア。社交界から追い出されたら、縁談の話がなくなるわ。それにレーナの評判もガタ落ちよ」
お母様は、最後のレーナお姉様の部分を大きな声で強く言う。
「レーナにあれほど迷惑を掛けてはいけないと、釘を刺したのに」
お父様も、私ではなくレーナお姉様の心配をしている。
お母様もお父様も、レーナお姉様が何よりも大事だもんね。
それに対して嫉妬はしないけど、レーナお姉様って改めて凄い策略家だなと感心する。
もし私とテオバルト様が結婚しなかったら、一番被害を受けるのはレーナお姉様だとアピールすることで、両親を説得しようとしているんだ。
「てことは、もう私とテオバルト様が結婚するしかないってことだよね。結婚すればレーナお姉様に迷惑掛からないし、逆にレーナお姉様にとってプラスになるかも」
私がそう言うと、お父様は、やれやれ仕方がないな、という諦めの表情をした。
これでテオバルト様が山賊を退治して帰ってくれば、さすがのお父様も、もう反対はしないだろう。
それからは山賊退治に出かけた騎士を労うため、夕食の献立をコックと相談したり、メイドのミラと食堂の飾りつけをしたりして、過ごした。
今は夕刻の6時過ぎ。
テオバルト様達が外出してから12時間が経過しようとしていた。
その時、馬の蹄が聞こえて来た。
私は窓から外を除くと、遠くの方から、テオバルト様達が帰ってくるのが見えた。
私は玄関の扉の前で、テオバルト様が帰ってくるのを今か今かと待つ。
蹄の音を聞きつけたお父様も、お母様も、メイドのミラも同じく玄関前で待つ。
「只今、帰還しました」
騎士の一人が扉を開けた。
玄関の外にはテオバルト様達がいる。
私は、テオバルト様目掛けて駆け出した。
しかし、その時、真っ青な顔をしている血だらけのノアが目に入った。
「ノアっ、どうしたの? だっ、大丈夫?」
思わず私は駆け寄り、何処か怪我してないか、確認した。
「大丈夫だ、アメリア。これは返り血だから」
「怪我はしてないの?」
「どこも、怪我してない」
ノアはボソッとそう呟くと、私の手を振り払い、一人歩き出した。
水場に行って、血を拭うのかもしれない。
私は、その後すぐにテオバルト様の所に行った。
「テオバルト様、お帰りなさい。大丈夫でしたか?」
「ああ」
その時、テオバルト様と私の間にお父様が割って入ってきた。
「公爵様、どうでしたか? 山賊は?」
「一人だけ逃しました。あとは全員始末しました」
「その一人とは山賊の頭ですか?」
「いいえ、頭は始末しました」
「それは良かった」
「残りの一人も、必ず始末します。今、5名の騎士が領内を見回りしつつ探索しています」
「そうですか……、とっ、とりあえず中にお入り下さい。騎士の皆様も。夕食の準備が出来ていますので」
ノア以外の騎士やテオバルト様は、多少汚れているけどノアに比べれば綺麗なものだ。
どうしてノアだけ、あんなにも血だらけなんだろう。
食堂に行くと、大皿に盛られた料理が数多く並んでいる。
お酒もいっぱいあるし、スイーツも盛沢山。
それを見た騎士達は皆、早く食べたくて仕方がない様子。
お父様も気を使って、労いの言葉はそこそこに乾杯をし、宴会をスタートさせた。
皆、大盛り上がりだ。
ノアは遅れて食堂に来たが、さっきよりも血色が良く、すぐに騎士達の和に入り、弄られている。
テオバルト様はというとお父様にがっつりと捕まっていて、山賊の説明をさせられている。
だから私は、機会を伺いつつ、ノアに近寄り、話し掛けた。
「ねえ、ノア。なんでノアだけ血だらけだったの?」
「うん…」
「うん、じゃわからないよ」
「……、俺は恐怖で腰が抜けたんだ。立てなくなった。で、そこを山賊に襲われて……、もう死ぬと思った時、あいつが、公爵様が助けてくれたんだ。その時に血を多く浴びた」
「そうだったんだ……」
「公爵様はバケモンだ」
「え?」
「公爵様がとんでもない魔法を使って、山賊の大部分を殺した。一瞬にして辺り一面、血の海さ」
「そうなんだ」
「そうなんだ、じゃねーよ、のんきすぎるだろ。アメリア、本当にあんなバケモンと結婚するのか? お前とは違い過ぎるだろ」
「それがですね~。結構私と、テオバルト様は一緒な部分があるんですよー」
私がノアに、そうのろけると、突然、誰かが私の腰に手を回し、引き寄せられた。
「そうだ、アメリアと俺は常に一緒だ」
私を引き寄せたのは、テオバルト様だった。
「テオバルト様、お父様から解放されたんですね」
「やっとな」
「これでお父様はテオバルト様と私との結婚を、認めてくれますね」
「残りの一人を始末したらな」
「見つかるでしょうか?」
「恐らくな。奴は俺のことを心底憎んでいるから、この機会を奴が逃さないだろう」
「えっ。それって大丈夫なんでしょうか? その逃げた人、テオバルト様の知っている人なんですか? 強いんですか?」
「強いな。奴は戦争が生み出した殺戮兵器だ」
続けて、テオバルト様は淡々とその逃げた人について話し始めた。
その逃げた人の名前はジューダ。
大戦時に滅びたザン王国出身で、ザン王国の民は魔法を使うことはできないが身体がとても大きく、強靱の肉体を有していた。
またその肉体は剣や弓には強く、魔法には弱い。
そのため、多くのザン王国の民は魔法による攻撃で命を落とした。
そこで、魔法に対抗するため、ザン王国の戦士はその身に魔法の刻印を刻み、魔法の抵抗力を手に入れた。
魔力は、体内に小さな魔物を寄生させることで生み出す。
通常は一つ、二つの刻印を身体に刻むが、ジューダは首から下全てに、数多くの刻印が刻まれている。
あと、これは知らなかったけど、刻印を身体に刻むのは、かなりの痛みを伴うらしい。
「というわけだから、奴を始末するまで、アメリアは俺と離れるなよ」
「この屋敷の中に居れば安全じゃないんですか?」
「奴には魔法が効かないから、この屋敷にも侵入できるかもしれない」
「そうなんですね……。わかりました、テオバルト様の傍にずっといます」
私はテオバルト様にギュッと抱きついた。
すると、ノアは心底あきれた表情をし、言葉を発した。
「アメリア、おまえ、今がどんな状況かわかってんのか? 公爵様が殺されるかもしれないんだぞ」
「そっ、そんなことには絶対になりませんよー。私にはわかるんだから」
「何がわかるんだか」
「テオバルト様は、最強ですから」
「まぁ……。でも、アメリアも気を付けろよ。お前も狙われるかもしれないんだからな」
「えっ、そうなの……」
「当たり前だ」
ノアの脅しに一瞬怖くなったけど、すぐにテオバルト様が、私の頭を撫で落ち着かせてくれる。
「アメリア、大丈夫だ。俺が必ず守るから」
「はい。よろしくお願いします」
宴会も終わり、解散して各々部屋に戻ろうとした時、怒号が外から聞こえてきた。
「どこだっ、どこにいるっ、血まみれ公爵、出てこいっ」
その瞬間、騎士達は、素早く剣を握りしめ、声がする方へ駆け出した。
ノアだけは「もう勘弁してくれ」と言いつつ後ずさりしている。
「アメリアは俺の見える所に居てくれ」
テオバルト様はそう言うと、騎士達の後を追った。
私も同じくテオバルト様の後を追う。
外に出ると、大男がいた。
その大男はテオバルト様が説明してくれたジューダに違いない。
ジューダは片腕で一人の騎士の首を絞めながら、剣先をその騎士に向けている。
騎士は暴れたりせず、これ以上首を絞められないよう両腕で防いでいる。
「来たか、公爵。こいつの命が惜しかったら、跪け」
ジューダは騎士の太ももを、シュパッと剣で斬る。
太ももからは、うっすらと血が滲み出たが、騎士は一瞬顔を歪めただけで、冷静だ。
テオバルト様は一人前に出て、ジューダの前に跪き、片手を地面に置く。
その瞬間、捕らえられていた騎士の足元が赤黒く光り、ジューダに捕えらえていた騎士が忽然と消えた。
消えた騎士は、テオバルト様の背後、騎士達が大勢いる場所へ転移してきた。
「くそっ」
ジューダはそう悪態をつくと、テオバルト様に斬りかかった。
しかしテオバルト様はそれを防ぎ、瞬時にテオバルト様がジューダに斬りかかる。
肩を斬りつけたが、ジューダの皮膚は硬いのか無傷で、服だけが破れる。
何度も、テオバルト様の剣がジューダの身体を斬りつけたが服ばかり破けて、身体の方は全く無傷だ。
ジューダも負けずと攻撃するが、全てテオバルト様に受け流される。
周りにいる騎士は、その激しい戦いに加わることが中々出来ずにいる。
暫くすると、明らかにテオバルト様の息が上がり動きが鈍くなってきた。
対してジューダは恐ろしく体力があるのか、全く息が上がっていない。
その時、ジューダは渾身の一撃を放つ。
寸での所でテオバルト様は防ぐが、ジューダの力が強すぎて、テオバルト様が押され片膝をついた。
テオバルト様が斬られてしまうっ、そう思った時、ジューダの頭上に魔法陣が現れる。
その次の瞬間、ジューダはガクリと膝をつき、頭を抱え、もがき苦しみ、嘔吐を繰り返す。
「つっ、なっ、ぐはっ、なぜだっっ。俺に魔法はっ、効かないはずだっ」
「殆どの魔法は効かないが、完璧ではない。俺は、お前の身体に刻まれている全ての刻印を確認し、お前の弱点を探り当てた。お前の刻印は音に対する防御が何もなかった」
「おっ、音……っ、ぐっ、どうやって……っ、どうやって俺の刻印を全て確認したんだっ! う゛っう゛う゛」
「全てを見ることができる光の目、その魔法をずっと使用していたからな」
「ばっ、馬鹿なっ。うっっ、俺の身体にっっ、 ぐっ、刻印は何百とあるんだっ、それなのにぃぃ」
「魔法陣の解読は得意だからな……。そろそろおしゃべりはお終いだ」
テオバルト様は止めを刺すように、心臓目掛けてジューダの胸を一突きした。
だがジューダの肌が硬いせいで、徐々に食い込むようにゆっくりと胸を貫く。
ジューダの苦しみ、痛みの叫びが響く。
「ぐぅつ、ぐふっっ ぅ……、俺は、公爵を殺すと、ぐっ、殺すと誓ったんだっ、ミューナ、 ミューナっ、すまない、ミューナ……、 ミュ… 」
ジューダは息絶えた。
テオバルト様は、剣を抜き、騎士にジューダの遺体を片づけるよう指示している。
その作業が終わると、テオバルト様は一旦部屋に戻った。
とても疲れた表情をしていたので、私は心配になり、こっそりテオバルト様の部屋を訪れる。
テオバルト様は血で汚れていた騎士の服を脱いでいる途中で、私が部屋に入っても手を止めず、声も掛けない。
「テオバルト様……、大丈夫ですか? 着替えるの私も手伝います」
私がテオバルト様に近づくと、テオバルト様は私を拒絶するように、これ以上、近づかせないように手を前に突き出し、声を発した。
「アメリア、俺に近づくなっ。俺は……、俺は血まみれだ」
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