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決意(2)
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私とセルはレストランを出て、滞在中のホテルの部屋に戻った。
もちろん、ホテルの夜に男女二人っきりといえば、セックスだ。
もう私は子供じゃないから、それくらい分かっている。
セルはセックスが大好きだから、私を愛してもらう為には愛あるセックスをするのが一番の近道だと思う。
だから、私はベッドにセルを押し倒し、セルが動けないようセルの上に跨った。
改めてセルの顔をまじまじと見たけど、やっぱり最高にイケメンだ。
イケメンで、大金持ち、それに私の窮地を何度も助けてくれたヒーロー、惚れない方がおかしい。
それにセルは強い悪魔だから私の大嫌いな悪霊を寄せ付けない、だから私に静寂をもたらしてくれる。
よし、覚悟を決めた!
セルを愛して、セルとどこまでも堕ちよう。
「セル、今から、きっ、きっ⋯⋯⋯⋯、キキスするから目を閉じて」
「嫌だ」
「えっ⋯⋯、目を閉じてくれないとキス出来ないっ」
「なぜ?」
「恥ずかしいから」
「サーラは俺に愛してもらいたいんだろう。だったら俺の好きな事を制限するのは逆効果なんじゃないか。俺はサーラの恥ずかしがる姿を見るのが好きだからな」
私はセルに目を閉じてもらうのを諦め、勢いよくセルの唇に自分の唇を重ねた。
一瞬だけだけど、確かにセルの唇の熱を感じた。
こんなにもセルの事を思って、大好きだと、愛していると思ってキスすると心臓がはち切れんばかり高鳴って、全身がガチガチに震えてしまう。
しかし、セルの反応は今ひとつだ⋯⋯。
「セルは気持ち良くなかった? ドキドキしなかった?」
「これのどこが気持ちいいんだ? そもそも今のはキスなのか?」
「⋯⋯キスですよ」
「はぁ、散々教えてきたのに⋯⋯、全くダメだな」
セルは私の顔を引き寄せ、キスをしようとした。
まずいっ、このままでは、いつものようにセルのペースにのまれてしまう。
だから私はキスされないように自身の口を手で塞いだ。
「セルっ、まっ、待って。もう一度頑張ってみるから」
「仕方がない、もう一度だけだぞ」
「うん⋯⋯」
今度は私はゆっくりと、優しく私の唇をセルの唇を重ねた。
何度も、何度も、鳥がついばむように短く唇を押し当てた。
チラッとセルを見ると、何か言いたげだ。
恐らく、早く舌を絡ませろって言いたいんだと思う。
だから私は恥ずかしかったけど、セルの口に舌を入れた。
するとセルは私の髪の毛をかき分け、頭がガッチリと抑えた。
「んんっ⋯⋯、セルっ。待って⋯⋯っ。今回は私がする。愛あるセックスをするんだからっ」
そう、私が言ったら、セルは手の力を緩め、じっと私を見つめた。
セルは、私が愛あるセックスなんて出来るわけがないっていう疑いの目をしつつも、どこが期待しているような、好奇心を掻き立てられているような目をしている。
「愛あるセックスか。初めての経験だな」
セルは目を細め、ニヤリと笑った。
「私も初めての経験⋯⋯です。でも私頑張るから、セルは見守っていて」
「まぁ、やってみろ。頑張れ」
「うっ、うん」
今度は私はセルの首筋に狙いを定めた。
実は私はセルに首筋を触られたり、口付けされるのが気持ち良くて、大好きだ。
そうされるたびに私の身体の中心が熱くなり、トロリと溶け始めてしまう。
だから、セルにも同じ感覚、気持ち良さを味わって欲しい。
私はセルのマネをして、触れるか触れないかぐらいの感覚で、セルの首筋にゆっくり唇と指先を這わせ、セルのシャツを脱がせようとボタンに手をかけた。
その時、セルの男性的な匂いが微かに鼻孔をくすぐり、私は興奮して手は汗ばみ、震えてしまう。
だからセルのシャツのボタンをなかなか外せず、もたついてしまった。
そんな私に対し、セルは文句も言わず頬杖をつき、ただ私を優しく見つめている。
セルの、こんな優しい眼差しは初めてだ。
私は気を取り直して再度、セルのシャツのボタンを全て外し、上半身を露出させた。
セルの上半身は、まるでギリシャ神話に出てくるような、たくましい体つきで、触れると、とても硬い。
こんなにもセルとセックスをしてきたのに、セルの胸板に初めてちゃんと触れたかもしれない。
けれど⋯⋯、触れたはいいけど⋯⋯、この先どうすれば⋯⋯。
舐めてみる?
いや、恥ずかしくて無理。
それとも、ちっ、乳首を触ってみる?
いやいや、恥ずかしすぎてもっと無理だ。
そんな私の頭の中が混乱して、何もせずにいると、セルは業を煮やしたのか、私の腕をグイッと引っ張り、私を押し倒した。
「やはり、こっちの方が性に合う」
セルは私の服も、ブラジャーも引きちぎった。
「セルっ。ちょっと、まっ、待って」
「もう待たない。俺には愛あるセックスは出来ないが、サーラの愛を感じることはできる」
「えっ、そうなの。どうしてわかるの?」
「サーラの魂の匂いがいつもより数倍溢れ、俺に纏わり付いているからな。今までにない現象だ」
「変な匂いじゃないよね⋯⋯」
「極上の香りだ。その香りに溺れそうだよ、サーラ」
セルは私の首筋に鼻を近づけて匂いを嗅いだ。
くすぐったくて、でもなんだか気持ちがいい。
今までセルと散々セックスしてきたのに、何故か生まれて初めてセックスするような気分だ。
セルの事、好きだと、愛おしいと思えば思うほど、肌が触れ合うだけで、心の中心から蝶が飛び出す感じがする。
これでは、セルと共に奈落の底へ堕ちるはずが、逆に空へと飛び立ってしまいそうだ。
「セルっ、今日は優しく抱いて欲しい」
「わがままなサーラだな。だが、たまにはいいだろう」
セルはその言葉の通り、私を真綿に包むように、優しく抱いた。
身体中に、優しいキスを降らせ、いつもよりゆっくりと、長く、深く、挿入する。
ただその間、セルはクリトリスも乳首も触らない、アソコにペニスを出し入れするだけ。
そのせいで逆に、私はセルのペニス一点に感覚が集中し、ペニスが私の奥深くを貫く度に、もう二度と離れる事が出来ないような、私とセルが一体となるような感覚に襲われた。
そして私は初めて、アソコだけでイった。
イッた瞬間、確かに私とセルは溶け合い、混じり合い、一つになった。
もちろん、ホテルの夜に男女二人っきりといえば、セックスだ。
もう私は子供じゃないから、それくらい分かっている。
セルはセックスが大好きだから、私を愛してもらう為には愛あるセックスをするのが一番の近道だと思う。
だから、私はベッドにセルを押し倒し、セルが動けないようセルの上に跨った。
改めてセルの顔をまじまじと見たけど、やっぱり最高にイケメンだ。
イケメンで、大金持ち、それに私の窮地を何度も助けてくれたヒーロー、惚れない方がおかしい。
それにセルは強い悪魔だから私の大嫌いな悪霊を寄せ付けない、だから私に静寂をもたらしてくれる。
よし、覚悟を決めた!
セルを愛して、セルとどこまでも堕ちよう。
「セル、今から、きっ、きっ⋯⋯⋯⋯、キキスするから目を閉じて」
「嫌だ」
「えっ⋯⋯、目を閉じてくれないとキス出来ないっ」
「なぜ?」
「恥ずかしいから」
「サーラは俺に愛してもらいたいんだろう。だったら俺の好きな事を制限するのは逆効果なんじゃないか。俺はサーラの恥ずかしがる姿を見るのが好きだからな」
私はセルに目を閉じてもらうのを諦め、勢いよくセルの唇に自分の唇を重ねた。
一瞬だけだけど、確かにセルの唇の熱を感じた。
こんなにもセルの事を思って、大好きだと、愛していると思ってキスすると心臓がはち切れんばかり高鳴って、全身がガチガチに震えてしまう。
しかし、セルの反応は今ひとつだ⋯⋯。
「セルは気持ち良くなかった? ドキドキしなかった?」
「これのどこが気持ちいいんだ? そもそも今のはキスなのか?」
「⋯⋯キスですよ」
「はぁ、散々教えてきたのに⋯⋯、全くダメだな」
セルは私の顔を引き寄せ、キスをしようとした。
まずいっ、このままでは、いつものようにセルのペースにのまれてしまう。
だから私はキスされないように自身の口を手で塞いだ。
「セルっ、まっ、待って。もう一度頑張ってみるから」
「仕方がない、もう一度だけだぞ」
「うん⋯⋯」
今度は私はゆっくりと、優しく私の唇をセルの唇を重ねた。
何度も、何度も、鳥がついばむように短く唇を押し当てた。
チラッとセルを見ると、何か言いたげだ。
恐らく、早く舌を絡ませろって言いたいんだと思う。
だから私は恥ずかしかったけど、セルの口に舌を入れた。
するとセルは私の髪の毛をかき分け、頭がガッチリと抑えた。
「んんっ⋯⋯、セルっ。待って⋯⋯っ。今回は私がする。愛あるセックスをするんだからっ」
そう、私が言ったら、セルは手の力を緩め、じっと私を見つめた。
セルは、私が愛あるセックスなんて出来るわけがないっていう疑いの目をしつつも、どこが期待しているような、好奇心を掻き立てられているような目をしている。
「愛あるセックスか。初めての経験だな」
セルは目を細め、ニヤリと笑った。
「私も初めての経験⋯⋯です。でも私頑張るから、セルは見守っていて」
「まぁ、やってみろ。頑張れ」
「うっ、うん」
今度は私はセルの首筋に狙いを定めた。
実は私はセルに首筋を触られたり、口付けされるのが気持ち良くて、大好きだ。
そうされるたびに私の身体の中心が熱くなり、トロリと溶け始めてしまう。
だから、セルにも同じ感覚、気持ち良さを味わって欲しい。
私はセルのマネをして、触れるか触れないかぐらいの感覚で、セルの首筋にゆっくり唇と指先を這わせ、セルのシャツを脱がせようとボタンに手をかけた。
その時、セルの男性的な匂いが微かに鼻孔をくすぐり、私は興奮して手は汗ばみ、震えてしまう。
だからセルのシャツのボタンをなかなか外せず、もたついてしまった。
そんな私に対し、セルは文句も言わず頬杖をつき、ただ私を優しく見つめている。
セルの、こんな優しい眼差しは初めてだ。
私は気を取り直して再度、セルのシャツのボタンを全て外し、上半身を露出させた。
セルの上半身は、まるでギリシャ神話に出てくるような、たくましい体つきで、触れると、とても硬い。
こんなにもセルとセックスをしてきたのに、セルの胸板に初めてちゃんと触れたかもしれない。
けれど⋯⋯、触れたはいいけど⋯⋯、この先どうすれば⋯⋯。
舐めてみる?
いや、恥ずかしくて無理。
それとも、ちっ、乳首を触ってみる?
いやいや、恥ずかしすぎてもっと無理だ。
そんな私の頭の中が混乱して、何もせずにいると、セルは業を煮やしたのか、私の腕をグイッと引っ張り、私を押し倒した。
「やはり、こっちの方が性に合う」
セルは私の服も、ブラジャーも引きちぎった。
「セルっ。ちょっと、まっ、待って」
「もう待たない。俺には愛あるセックスは出来ないが、サーラの愛を感じることはできる」
「えっ、そうなの。どうしてわかるの?」
「サーラの魂の匂いがいつもより数倍溢れ、俺に纏わり付いているからな。今までにない現象だ」
「変な匂いじゃないよね⋯⋯」
「極上の香りだ。その香りに溺れそうだよ、サーラ」
セルは私の首筋に鼻を近づけて匂いを嗅いだ。
くすぐったくて、でもなんだか気持ちがいい。
今までセルと散々セックスしてきたのに、何故か生まれて初めてセックスするような気分だ。
セルの事、好きだと、愛おしいと思えば思うほど、肌が触れ合うだけで、心の中心から蝶が飛び出す感じがする。
これでは、セルと共に奈落の底へ堕ちるはずが、逆に空へと飛び立ってしまいそうだ。
「セルっ、今日は優しく抱いて欲しい」
「わがままなサーラだな。だが、たまにはいいだろう」
セルはその言葉の通り、私を真綿に包むように、優しく抱いた。
身体中に、優しいキスを降らせ、いつもよりゆっくりと、長く、深く、挿入する。
ただその間、セルはクリトリスも乳首も触らない、アソコにペニスを出し入れするだけ。
そのせいで逆に、私はセルのペニス一点に感覚が集中し、ペニスが私の奥深くを貫く度に、もう二度と離れる事が出来ないような、私とセルが一体となるような感覚に襲われた。
そして私は初めて、アソコだけでイった。
イッた瞬間、確かに私とセルは溶け合い、混じり合い、一つになった。
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